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キス

125さん素敵なお話ありがとうございます!!
GCCXはほんま萌えの宝庫やで・・・!

彼らには色々萌えてますが最近の24hエピでじわじわくすぶる8×7を置いていきます
誰かの萌えの足しになるといいけど

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・;)ジサクジエンガ オオクリシマース!

「キス」
「は?」
唐突だったので何を言われたのか理解するのが遅れた。
「していい?」
タメ口を指摘する前に、ですか、と付け加えられて俺は口を閉じなおす。
一拍、二拍。
間を置いて、寝不足の脳みそが動いた。
「……あー。……自分で、する」
「は?」
今度はエモトが聞き返した。
寝不足脳二人組で会話もままならない。
待ち人を待ちくたびれてきつつ考えていると、じわ、と体温が寄ってきた。
肩に重みが乗って、首筋に他人の髪の毛の感触。
「で、結局していい訳? ですか」
「だめ」
「えー」
一緒に帰る予定のAD仲間の女子二人がなかなか降りてこないからって、これはない気がする。
「人目が気になりますか」
ぼそぼそと喋る声が耳に無駄に心地よい。疲れた体に思いっきり眠気を誘ってくる。
「眠い。やだ」
人目はあるような、ないような。
あんながっつり徹夜で長丁場の仕事の後だから。
駐車場の車の中でぐだぐだな格好で寄り添ってるのが例え男同士だったからって誰も気にしてない、と思う。
それでもって、本当に眠くなってきた。暑いし熱いし、ぬるい。
ハンドルにもたれたら間違いなく朝まで爆睡するだろうってレベル。

「エモト、これ」
「ん、」
「乗って帰るの、無理かも」
「まじで」
またも後輩のタメ口。
「ナカヤマさん」
てゆうか遅い、イトウちゃんは寝てしまったワタナベサンを起こせなかったのかもしれない。
「帰るのやめよ? 危ないから」
チーフのあの爆睡ぶりじゃあ、確かに無理かも、とにかくエレベーターの表示が動かない。
――危ないって、何が。
ガラス窓の向こうへ視線を移す。
「ナンだったらもう皆で車の中で寝た方が」
地下の駐車場は無表情な感じだ、深夜の暗さもあまり感じない。
――ああ、事故るかもってことか、それは危ない、とか思って顎は勝手に頷いた。
「……ナカヤマさん」
もぞり、と肩の上でエモトが唸るように呟く。
ちょっとうるさい、と思った。
覗き込むと、目が合った。
少し上げた顔に生気がない。こんな死人な顔なのはきっとお互い様だと思う。
唇がまた何か言いたげに動きかけたので、やっぱりうるさいと思って前触れなく唇を重ねた。
途端、驚いた感じに顔が一瞬引いたのでしてやったりだと思う。
思ったけども、しばらくかさついた唇は追いかけあう形で触れ続けていた。
息がかかるのがくすぐったいと思う。
離れた隙間でエモトが喋る。

「急に、どうかしましたか」
「うるさい」
敬語が戻った。相手の目が少し覚めたのかもしれない。
「負けっぱなしは、好きじゃないから」
「……はぁ」
「いつもお前からとか、ないから」
只でさえ仕事でも微妙に負け負けなのに。
「……はぁ」
覚めたかと思ったがまだ眠いのかもしれない、返事に覇気がない。
……眠いのは、自分も同じだ。唇を、顔をそっと、離す。
欠伸を一つかみころしてエモトの肩に寄りかかり返した。
「眠い」
「ですよねぇ」
人の体温が夏の終わりにも関わらず暑いくせに気持ちがいい。
いや、クーラーは効かせているけれど。
「ナカヤマさん、実は結構負けず嫌いですか」
彼の細い手指がそわそわとしている感じに、目が留まった。
「だから、エモトん家に帰る」
気にしない振りで顔を上げると目が合った、逸らして、エレベーターのある方向を睨みつける。
「だから、って……繋がってますかそれ」
シリメツレツですよ、と言った顔が視界の端でやけに嬉しそうな気がするけれど。
「帰るんだから、いいだろ」
「いいですよ」
目線の先に慌てて走ってくる人影がある。
……それが何故かやってきたのは一人だけだったけど。

説明を受けて、つまるところは「先に帰っててくれ」という事だった。
待たせておいてそれはどうなんだろう。
と、思ったがエモトが無駄にいい笑顔で帰ることを了承したので(事故の心配はどうした?)。
自分の目がまだしっかと開いている内に車を発進させてみることにしたのだった。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

7が女王受くさいのは多分眠くて人見知り発動しないからなんだとか
適当に妄想した結果の産物でしたとさ


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