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only you

初投稿です。生。鯨人。エロなし。赤劇場ネタ有。
邪留誤答自宅八多辺で小さい方視点です。
関西弁がアレですが生温く見守ってください

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

収録の空き時間、俺は階段の隅にこっそり座り込んで
密かに持ってきていたゲームに夢中になっていた。
もう少しで倒せる、長い間苦労したラスボスに最後の一撃を、と
親指を動かしかけたその時だった。
「あ、八多辺さん!」
「ぎゃっ!」
突然に名前を叫ばれて驚いた俺は手に持っていたゲームを床に落としてしまった。
慌てて拾うものの憎いラスボスは既に画面から消え去り
真っ暗な画面に自分の悲痛に歪む顔が浮かぶだけだ。
「うそぉ・・・電源切れちゃってるし・・・」
よりによって今名前叫ばなくても、と俺の30分を奪った声の主を
確かめようと後ろを振り返ると
「もーこんなとこおったんですか・・・あれ、何か落としました?」
「え、ご、後藤くん?」
そこに立っていたのはまさかの後輩の誤答君だった。
もう同じ番組を一年以上もしているのに俺の心臓は彼を見るたび
一瞬止まってしまう。むしろこの一年で彼に対するトラウマがたくさん増えた。
「その緑のって、八多辺さんのDSやないですか?」
「お前のせいで電源切れたじゃん!」と思いっきり言い返してやりたいが
相手が誤答君じゃどうしようもない。
「あ、いや、いいんだ。それより何かあったの?用事?」
「せやせや、何か壷さんが用事あるから、呼んで来い言われて・・・」
「え、壷が?」
(誤答君が用事があったわけじゃないのか・・・)
そのことに安心してしまうあたりも先輩として情けない。
「そっか。ありがとう、今行くよ」
握り締めていたDSを名残惜しくズボンのポケットに押し込んで
誤答君をパシるなんて坪はすごいなあ、と我らがリーダーに感心しながら
壷の待つ楽屋へ向かった。

「よく俺があそこにいるってわかったね。なんで?」

楽屋までの廊下。
関西生まれというのとその足の長さで歩くのがすごく早い誤答君は
僕の少し前をスタスタと軽快に歩いていた。僕は必死に後をついていく。
「・・・一応言っときますけど、あそこまでたどりつくのに
俺そーとー探し回ってますよ、八多辺さん。」
「す、すみません・・・」
我ながら情けない声で詫びる。
「まあ、俺が見つけきったんは例のミニコントの成果ですね、きっと」
「ああ・・・いつも呼びに来てるもんね、誤答君」
「現実でもコントのまんまやないですか。人間ができてないなあ八多辺は」
「ちょ、ちょっと!ひどい!ていうか呼び捨て呼び捨て!」
後輩とは思えない言動に僕が抗議すると、誤答君はすごくさわやかに、
なんというか、シュッとした笑顔で「あははは」と笑う。
俺は以前までこの笑顔がすごく怖かった。でも最近はそんなに怖くない。
なんでかはうまく言えないけど、多分 ――

「あのさ、誤答君ってさ、最近笑うときにちゃんと目も一緒に笑ってるよね」

前を歩いていた誤答君が立ち止まって、怪訝そうな顔で振り向いた。ちょっと怖い。
「最近て・・・俺は前から目もわろてますよ」
「そ、そうかもだけど、なんか最近目が優しいな、って・・・」
たまりや楽屋で喋ってるときも、前よりもずっと誤答君の目は優しい。
「・・・でも昨日中丘さんと子過度さんに「誤答の目は怖いわ~いややわ~」って言われた
ばっかりですよ俺」
そういえば昨日二人ともそんなこといってた気がする。
「俺が慣れちゃっただけなのかなあ・・・」
前でこっちを振り返りっぱなしの視線に気まずくなってうつむいてしまう。
その後少し沈黙があって「俺はやっぱり何か地雷を踏んだのか?」という不安に一人
見舞われていると誤答君が口を開いた。

「俺は元々冷たい目なんかしてへんのに。まあでも・・・」
そこで一息ついて、彼は続けた。

「八多辺さん"だけ"がそう思ってんねやったら、つまりはそういうことなんちゃいます」
「・・・え?」

誤答君が言った意味がわからなくてうつむいた顔をあげると
彼はもうさっさと前を向いて長い足でまたスタスタ歩き始めていた。
「え、え、誤答君、今の『そういうこと』ってどういうこと?」
「・・・分かれへんのなら自分で考えて下さい」
俺をずっと探して息があがったのか顔が少し赤くなっている誤答君に何度意味を
問いただしても答えは「自分で考えろ」の一点張りだ。俺の読解能力が低いらしい。

「ねえねえ、さっきのどういうことなの!そういうことってなんなの!」
「ああもう!しっつこいなこのオッサンは!はよう歩け、八多辺!」
「あー!また八多辺っていう!俺先輩だってばー!」

誤答君は何が言いたかったんだろう。壷に会ったら聞いとこうと思う。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
妄想いっぱいですみませんでした。本当こいつら可愛いわ。


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