大鳥 和歌⇔粕
更新日: 2011-04-25 (月) 15:01:37
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| 神舌の神シーンで禿げちらかしたヨ★
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| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| その勢いでやった。後悔はしていない。
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| | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
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※ナチュラルな感じです。EROナシ。ホノボノ。
和歌林の目の前には、ピンク色のベストがひらひらと風に靡いていた。
それは珍しい事にフローラル石鹸の香りを纏い、風下にいる和歌林の鼻腔を擽った。
「お前これ、本当に着んのか」
「なにが」
粕我の返事が、狭い部屋の中に響いた。開け放たれた窓からは、初秋の風が入り込んでいる。
和歌林は呆けたように窓に向かって体を向けて座っていた。
ぽかぽかとした太陽の場所を探るように、身体を小さくさせて身を捩っている。
和歌林が無表情で口を開いた。
「ものすごい匂いがするぞ」
「香りと言ってくれ、香りと」
台所と言うには狭すぎる通路で、粕我はオリジナルジュースを飲み下す。今日の出来はまた一段と良い。
粕我は高らかに「プッハァ!」と声を出すと、オリジナルジュースを引っさげて部屋へ戻り、ベストポジションへどっかりと座った。
「飲むか、和歌林」
「いらねーよ」
「じゃあいいもんねー俺だけ飲んじゃうもんねー」
キヒヒ、と厭らしい笑みを浮かべて、コップに二杯目を注いでいる。
和歌林は、ちらりと粕我の姿に目をやると、すぐにまた窓の方へ居直った。
風が和歌林の頬を撫でる。ぴりりとした冬の冷たさを含んだそれが、粕我のベストも揺らす。
そしてフローラルな香りで部屋中を満たし、太陽光の届かない所にいる粕我を・・・・・・
「へぶしッ!!」
充分に冷やしていた。
「風邪ひくなよ、粕我」
「ウィ」
「・・・・・・こんなに太陽は暖かいのに、風はつめてーよなぁ」
ぼんやりと言う和歌林を見て、粕我は白けた様子で言う。
「詩人気取りですか」
「ばか詩人とかじゃねーよ本当の事言ってんだろばかが。心配してやって損したよほんとに」
「おーおーえらくつっかかってくれるじゃないの」
粕我の半笑の声が、和歌林の耳に入ってくる。粕我に似合わないフローラルな香りが、和歌林の鼻に充満する。
嫌だな、と和歌林は思った。すぅ、と息を吸うと、吐き出しながらゆっくりと口を開く。
「お前このベストちょっとあれじゃねぇ?匂いすぎだろ?」
「フローラルが?」
「うん」
「だめ?」
「うん」
「なんで?」
「俺が好きな匂いじゃないから」
「なんだよ、別にいいだろ、俺が着るんだから」
粕我に言われて初めて、和歌林は自分の気持ちと現実との違和感に気付いた。
粕我の言っている通り、自身が着るわけでもないピンクのベストの匂いなど、どうでもいいはずだ。
しかしどうでも良くない。
漫才の最中、隣にいる自分にこうまで馨しい香気が迫ってくると思うと、吐き気すら催しそうだ。
粕我の声色は、完全にきょとんとしている。和歌林はそんな粕我の鈍さを、怒りすら覚えながら痛感した。
和歌林はイラついた様子で粕我を振り返り、言った。
「お前、乾いたらすぐこれ着てさ、しばらくどっか行ってくたびれさせて来てよ」
「はぁ?」
「俺これ、本当に嫌なの」
「・・・・・・なんでそこまでフローラル嫌うかねー」
粕我の呆れたような口調に、和歌林は何も考えずに言い返した。
「いつものお前の感じじゃないからだろ」
「・・・・・・」
「いつもお前こんないい匂いしてねーだろが。若干おっさん臭してるくせによ」
「・・・・・・・・・・・・」
「なんだよ、キョトンじゃねーよ。ばか。前の日食ったもんとか結構バレてんだぞお前。体臭に出てるんだよ、気づけよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
粕我は素の顔で和歌林を見詰めている。一切声を発さず、ただ和歌林を見詰めている。
我に返り、ギョッとして和歌林は顔を引きつらせた。自分が言ったことが粕我にどういう影響を齎したのか、一切判断できなかった。
しばらく沈黙が続くと、粕我が「あーそぅ」と、態とらしい大きい口をあけた。
「和歌林はあれですか。粕我の香りをくんくんしてたわけですか」
「はぁ!?」
「そのくんくんした粕我の香りが消えちゃうのが寂しいわけですか」
「なんだよそれ、きもちわりーよお前」
「えーえー。気持ち悪くて結構!」
言い切って、コップを荒々しくテーブルに置くと、粕我は和歌林に30cm程にじり寄った。咄嗟に和歌林が後ずさり、身構える。
喧嘩になるとでも思っているのか、その目は隙を見せないように必死に粕我を捉えていた。
「安心しろ、和歌林」
「なに」
「ベストはすぐに粕我色に染めてやるから」
「なにそれキモ・・・・・・」
「それにお前もな!!」
「キモイっつってんだろお前」
ほぼ条件反射で飛び出す和歌林の平手を甘んじて受ける粕我の顔は、完全に緩んでいた。
<おわり>
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| | □ STOP. | | オソマツサマデシタ
| | | | ∧_∧ 神舌 D/V/D! D/V/D!!
| | | | ピッ (・∀・ )
| | | | ◇⊂ ) __
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