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オリジ ゲイニソ 後輩×先輩

オリジ ゲイニソでコソビ外カプ
全国区ブレイク後輩×ローカルゲイニソ先輩

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

アイツ――ただいま遠距離恋愛中の俺の恋人は、年齢も芸歴も俺よりずっと下ながら、今や日本中の人気者だ。
テレビは全国ネットを中心に昼夜出ずっぱり、人気お笑いコソビとして相方と共に姿が画面に映らない日は1日とてない。
人気といいオファー数といい、他所の事務所も含めた今の若手の中では、恐らくナンバー1,2を争う勢いだろう。
今日も今日とて東京の方で、レギュラー番組のスタジオ収録か特番のロケを忙しくやっているに違いなかった。

一方の俺は地元・大阪でいつも通り、1日2回の舞台公演。
いつもと同じ控室で、いつもの待ち時間をいつもの様につぶしている。
芸歴を重ねたおかげで仕事もようようもらっているが、その数がピークに到達してからここ数年は大体こんな感じ。
他には地方の営業がちょこちょこと入るくらいで、さして変わりばえのない日常。

そんな格差婚ならぬ格差恋愛にもすっかり慣れてしまった今日この頃――。

「兄さん兄さんー!これ見ましたー?」
息せき切って控室に入ってきたのは、この劇場ではそこそこ共演回数の多い某後輩。
早くにブレイクしてもうたアイツとは同期で、俺がこの年代まとめて可愛がってやってたこともあって、兄さん兄さんとよう懐いとる。
「あ?見たって何をやねん」
「あいつらのインタビュー載ってるんですー。ほら、一昨日発売のこれー」
奴が差し出したそれは、何やら横文字が目にチカチカする、およそ俺には無縁の女性向けファッション雑誌だった。
ちゅーか、俺はもちろんこいつも絶対読まんような類の本やと思うんやけど…。
入手経路を聞いたら、合コンで知り合った、めっちゃ自分好みの女の子やて。
「あいつらが載ってたから買ったー、って、嬉しそうに見せてくれたんですー」
ほんで自分も買うたと…あー、そーかい。
おまえ、その子完全にアイツらのファンやで。この時点でもう脈ないやろ、多分絶対。

とまあ、こいつの合コン惨敗記録更新フラグはともかく。
「アイツらも、こないな雑誌の取材受けるようになってんなあ」
昨今の売れっ子ゲイニソっちゅーたら、もうホンマにどこのアイドルやってぐらいの扱い受けるのも全然おかしない。
イケメン同士のコソビとかやったら、事務所が初めからそういう売り方でやってくのもあるくらいや。CD出したりとか、写真集出したりとか。
こいつらも全国区デビューで成功して、そういう待遇受けるようになってんやなあ…。

俺は煙草をふかしながら、厚手のページをパラパラとめくる。
目当てのグラビアページはすぐに見つかった。
9ページに渡る大特集。
〝今大人気のお笑いゲイニソ・――の素顔〟
ありがちな見出しの下には、笑いをカケラも感じさせない、モデル立ちに流し目でがっつり写っているアイツ(とその相方)。
それを見て『ちょお、なんやアイツ、カッコエエやん』と思ってしまう自分に、ちっとばかし腹が立つ。

「ほんで、何やねん。何ぞおもろいことでも書いとったんか?」
「ええ、もうめちゃめちゃおもろいこと、言うてましたよ~」
どうやらインタビュー形式の取材やったらしい。
示されたページは、同じ質問に対してアイツと相方がそれぞれ答える、というオーソドックスなQ&Aのコーナーで。
俺はそいつが「ここです、ここ」と指差したところの文字を、つらつらと目で追ってみる。
「なになに、『尊敬するゲイニソさんは誰ですか?』…」

……よもやこんな雑誌の中に自分の名前が載る日が、そしてそれを見つける日がこようとは。
ちゅーか、アイツもまぁ、何の捻りもなく直球で勝負してきたもんやなあ。
いや、正直悪い気はせぇへんよ?…いろんな意味で。
けどな、今この場では、先輩のコケンっちゅーもんを守るのが最優先やねん。
アイツに(←実はここが最重要)尊敬するゲイニソとして名前を挙げられたからって、ここでゆる~い顔見せるわけにはいかんのや。

「俺の名前出したかて、これ読んだほとんどの奴は、『誰やねんそれ』ってツッコむやろ。アイツもアホやなー。知名度考えた上で発言せんと、好感度上げるどころか逆効果やっちゅーねん」
とりあえず自虐的な感想で、別に嬉しくもなんともねーよ風にアピールをしてみる。
が、奴は俺の思惑に気づいてか気づかずにかはわからないが、相も変わらずニヤニヤ笑いを浮かべたまま、ずいっと雑誌を俺の方に押し戻してきた。
「それだけやないんですー。続きっ、その続き読んで下さいよ~」
「あん?続き?」
えらい意味深な笑い方が気になるが、俺は言われた通り続きの文面に目を走らせた。

『あの人のツッコミは最強です。僕はツッコミであの人の右に出る人はいないと思っています。もし適うなら、あの人とコソビで漫才やってみたいですね』

「……どんだけ持ち上げてもおごるのは×××(←行きつけの激安飲み屋)だけやっちゅーねん」
独り言さえ何と言えばよかったんか、正直わからんかった。
くすぐったいような、なんだかムズムズする感触に体全体を支配されて、うまい言葉が出てけーへんで。

アイツはそこにさらに追い討ちをかける。

『あとゲイニソとして尊敬しているのはもちろんですけど、男としても最高にカッコイイ人なんです。僕が女の子やったら、多分絶対告白してたと思います(笑)』

「…………」
俺は初めて『言葉を失う』という言葉の意味を体現した。
後から考えたら、あー、ホンマに言葉ってなくなるんやなあ…みたいな。
下手したら、あのまま舞台もやれへんかったかもしれん。
実はかーなりヤバイ状態やったと思う。

「兄さん、めちゃめちゃ愛されてますやん~」
ここでようよう、奴のニヤニヤの意味がわかった。
もちろんこいつは俺とアイツの関係なんか知らんわけやから、別に深い意味で言うてるんじゃないってはわかっとるんやけど。
「アホ。男に愛されて嬉しいわけあるか」
「ええですやん、今を時めく人気ゲイニソにベタ惚れされてるんですよ~?アイツのファンの子ぉから闇討ちされんように、せいぜい気をつけてくださいね~」
……こいつホンマに知らんのやろうな?
こういう返しされたら、なんか不安になってまうやん。
それとも人間後ろ暗いところがあると、そないに思ってしまうもんなんやろか?

「…ちょお電話してくるわ」
俺は短くなった煙草を灰皿に揉みつぶし、ガタンと大き目の音を立ててパイプ椅子から立ち上がる。
「お、アイツにラブコールですか?」
「んなわけあるかい!お前とアホな会話しとる間に、他の奴からワン切りがあってん!」
俺は右手のケータイをひらひらと振ってみせ、足早に控室を出る。

廊下の角を曲がって、さらに曲がって、階段を降りて――
非常階段近くの人気のない場所にたどり着いた

「くっ、はあ……」

これで人目につかないと思った途端、張り詰めていた糸がプツリと切れたかのように、へなへなとその場に座り込む。
頬が熱くなっとるのが自分でもわかった。
これで顔に赤みがさしとったらアウトやで?
怖くて鏡見れんけど、大丈夫…やろ?
なあ、誰か大丈夫て言うてくれよ。
洒落ならんて、ホンマにっ。

「ちょお、勘弁してくれや…」
何が(笑)、やねん。
よくもまあいけしゃあしゃあと、あんなん言うてくれたもんやなあ。
女の子やったら?
お前男でも普通に告ってきたやないかあああ!!!

「はぁ……」
せやけど、何でやろう。
これ以上はないってくらい恥ずかしい気持ちでいっぱいやのに。

『兄さん、めちゃめちゃ愛されてますやん~』

――ああ、俺ホンマに、アイツにめちゃめちゃ愛されてんねやって
それを素直に嬉しいって思ってしまう自分がここにおって――

なんかもういろんな感情が入り混じって、それを一つの言葉に集約して、
「……かなんなぁ」
そう呟いた次の瞬間、

ヴゥゥゥン ヴゥゥゥン

「!?」
『劇場に入った時から』マナーモードにしていたそれが『本当に』震えて、俺は思わずビクッとした
着信は――

「…何でこのタイミングやねん」
アイツ、今収録中やなかったんかい!
ていうかもう盗聴器かなんかしかけとるんとちゃうか、ああん!?

「…もしもし」
「もしもし、お疲れ様です。今ちょうど、休憩入ったんですよ。もうすぐ開演でしょ?ん?どないしたんですか?声、おかし――」

――アイツに俺の雷が落ちるまで、あと0、コンマ5秒

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

選ばれし者にだけ許される最強の愛情表現方法
そしてセンパイはもうツンデレキレキャラでいいじゃないか

  • スレで指摘された表現間違いを修正しました -- 書いた人? 2009-10-17 (土) 15:32:49
  • あんなとこで鬼の首でも取ったよーに指摘する方もどうかと思うので、気にしなくていいと思う。クイズ番組じゃあるまいしw GJGJ!頬染めちゃって、ヲトメやなあ先輩w(なんかどえらい思い違いをしてたらどうしよう) -- 2009-10-17 (土) 20:02:50

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