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ゴーストオブメガトロン

実写版トランスフォーマー、ほのぼの(?)ギャグ
ゴーストオブイエスタデイのディセップメンバーinネメシス号

※注意
金属生命体同士です
性格はアメコミ、GoYを参考にしてますが、一部キャラが壊れています。
スタスクがひたすらヘタレです

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

漆黒の輸送船、ネメシス号。
そこにはディセプティコンの代表者達―つまりは侵略戦争という殺戮行為に少なくとも興奮を覚える者達が乗っている。
彼らがオールスパークと、それに続いたメガトロンを追い始めてから数千年が過ぎていた。
敵との最後の交戦からも数百年。戦闘に特化した彼らが退屈に耐え、1つの船に乗っているのは奇跡とも言えよう。
そんな彼らをメガトロンの代役として纏めるスタースクリームに、気苦労は耐えなかった。
司令席からは、倦怠感に支配されたクルーが見回せる。
隅でうたた寝をするブラックアウトと、足下に寄り添うスコルポノック。
中央で、その巨体を気にする事無く寝そべるボーンクラッシャー。
落ち着き無く兵器の改造をしているフレンジー。
そして、メインモニターを1人真剣に睨んでいる者…
「…バリケード、何かあったのか」
「この変化の無いモニターを見続けると破壊欲が収まる気がしてな」
「オールスパークの反応は」
「ない」
「メガトロンの信号は」
「ない」
「オートボットの痕跡は」
「ない」
「…お前の俺への忠節心は」
「同じ事を何度も言わせるな」
その返答に自虐的な笑みを浮かべると、スタースクリームは指令席に深く座り直した。
リーダーシップは、力と知略により得られるものだと彼は考えている。
しかしこの何の変化も無い状況で、それを発揮できる機会が果たして何度あるのだろうか。
己の力を発揮出来る舞台が必要だった。なぜならばこの阿呆共は未だに捉えられているからだ―メガトロンの亡霊に。

「うおおおおお!」
部屋の隅から突如上がった雄叫びに、船内の誰もが注目をした。
「今!メガトロン様が…っ!俺を呼んでいた!」
ブラックアウトが興奮にアイセンサーを光らせながら叫んでいる。
普段の落ち着いた彼とはかけ離れた姿だったが、”メガトロン病”の対処には、スタースクリームも慣れたものだった。
「ああ、それは良かったな。出来ればその発信源の正確な座標を教えて欲しいものだ」
「…それは分からない。だが、今はっきりと」
「寝起きの堅物め、冗談は寝てからにしろ」
「お前が信じるとは思ってない。だがスコルポノック、お前なら聴こえただろう?」
「………」
「あぁお前だけだ、判ってくれるのは…」
ガシャンと強く抱きしめられながらスコルポノックは思う。さっきのは貴方の夢だったんじゃないかと。
しかし指摘はしない。あまり喋る性格ではないし、主人の夢を壊すのも悪いと思って。

 スタースクリームはそんなブラックアウトに対して苛立ちを抑えなかった。
「貴様は口を開けばメガトロンメガトロンと!良いか、今の首領はこの俺だ。
 いつまでも過去の亡霊に捕われやがって…まだ判らないのかこのヒューズ飛びめ!」
「捕われているのはどちらだ、俺がメガトロン様と言う度に過剰反応するお前に言われたくないな。
 なぜそんなにメガトロン様を怖がる?また折檻されるのが恐ろしくてたまらないのか?」
「なんだって!」
「図星か?」
荒々しく武器を構える音によって、船内の倦怠感は一気に吹き飛ばされた。
フレンジーとボーンクラッシャーも「やるのか?」と息を荒くして集まって来る。
「おぉ!久しぶりだな!俺ジャッジやるぜ。スパークが壊れた方が負けな」
「負けた方を俺に千切らせろ。どちらも良い大きさでやりがいがありそうだな」
興奮を抑えられない様子で、一触即発の船内を見守る。なんせ最後の戦いから数百年も経っているのだ。
「では俺は勝った方を殺らせて貰うとするか」
「バリケード…俺の回路は何故そうなるかが理解できない」
「どうせ勝者も手負いだろう。治すよりは殺るほうが早いし心地良い」
「おいおい二人ともブレインは破壊するなよ!データ吸い取る俺の楽しみも取っといてくれ」
好き勝手なことを叫ぶギャラリーを尻目に、臨戦態勢の二人の緊張感は最高に高まっていた。

「さて…船外に出ろ」
「まてスタースクリーム、ここはワームホール地帯だ。自殺行為だぞ」
「では船内でやると言うのか?制御の効かない船に乗るハメになったら、今よりさらに退屈な旅となるだろうな」
「武器システムを外してやれば良いだろう。肉弾戦なら船内のダメージも抑えられる」
「何!?」
「ここまで盛上げておいて、殺りあわないわけないな?勇敢な首領様よ」
思いもよらぬ事態にスタースクリームは焦った。
最高のスピードとテクニックを持つ彼は宇宙空間や空で無類の強さを誇り、あのオプティマスさえ舌を巻くほどだ。
反面、近距離戦にはめっぽう弱い。肉弾戦ならなおさらだ。
宇宙を旅する彼にとってその弱点は目立たないものだったが、絶対に知られてはならないことであった。

「さて、やるか」
硬直していたスタースクリームの機体は、ブラックアウトの声でビクっと現実に戻される。
「…こんな」
「は?」
「…こんなことをするために俺達は旅をしている訳じゃない」
「おい、何を言っている」
「来るべき戦いにそなえて、力は蓄えて置くべきだ。俺達は愚かでは無いのだからな」
そう吐き捨てると彼は足早にメインルームから立ち去った。
急激に熱気の冷めた室内には呆然としたブラックアウト達が残される。
しばらくの静寂のあと、そこは罵詈雑言で埋め尽くされた。
「臆病者!」「この無能!」「スクラップ置き場の鉄屑が!」
けたたましい金属音が溢れる中、スコルポノックは誰にも聴こえない声で呟いた。
あぁ、メガトロン様はまだかな…と。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
ごめんなさい、スタスクとBOのコンビ大好きなんです。


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