野球 二人の投手と捕手、野手 「自信、時々嫉妬」
更新日: 2011-01-12 (水) 00:30:50
二人の当主と補首。おまけの屋主。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
コ一チとの明日の仕合の軽い確認が終わり、荷物を取りに練習場へ戻った。
球を受けるミツトの音が、室内に心地好く響く。
皆昼飯に行っているのか、ネツトの向こうには、スタツフ二人と、今日の船発のバツテリの四人だけ。
当主は補首から球を返され、一息置いてまた投げる。
逸れてしまった球を、補首は外に腕を伸ばして取った。
その当主は今年トレ一ドで入って来たばかりの船主。
確認し合う所が多くあるのだろう。
有利な仕合作りの為にも、補首は彼の癖や状態を把握しなければならない。
自分は今日の当主とは違う。
あの補首は自分のすべてを知っている。考えも、癖も、強さも、弱さも。
そして自分は彼の要求に必ず応えられる。
彼もどの当主より自分とやる方が、絶対に気持ち良いに決まってる。
投.球が止まる。
補首は立ち上がって笑みを浮かべながら当主に近付き、声をかける。
当主も応えるように笑い、補首の耳元に顔を近付けて何か囁きかけた。
補首は肩を震わせてまた笑った。
ざざざ。
胸騒ぎの音が先ほどまでの自信をゆらす。
何や、お前。
何笑ってんねん。
お前は、俺の。
「…い、おいっ」
声が聞こえ、腕をつつれてかれていたことに気付く。
振り向くと、同い年の屋主が側に立っていた。
「うわ、小さいから気付かんかったわ」
そんな悪態を聞き慣れている屋主は冷めた目で見上げる。
「そこでさっきから呼んでたんだけど」
「ああ、ごめん何」
「昼行こ」
「あー、じゃあ荷物ロッカーに置いてくわ」
後ろ髪をひかれつつも、バッグを肩にかけてドアに向かった。
大丈夫だ。大丈夫。
あいつの一番は、自分に違いないから。
小柄な屋主は、先を歩く当主の背中を見据える。
さっきブルペソを眺めていた、彼の目。
あれはまるで・・・。
振り返って、その矛先にいた人達を見る。はっと体に緊張が走る。
スタツフと話をする補首をよそに、当主だけが一人、こちらを眺めていた。
いや違う、その目はドアに向かう彼の姿を捕えている。
わずかに口元が綻んでいた。
気付いていたんだ。あいつの視線に。
その感情に。
「どうしたん」
前方から声。慌ててその隣に並んだ。
「まあ、頑張れよ」
ぽん、と肩に触れる。
「何を」
「ん?ああ、明日のこと」
当主は少し間を置いて、「当然」と答えた。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
うっかり1/2をナンバリングし忘れ。すみません。
名前を書けない辺りでいつも悩むんですが、二次元三次元問わず、
好きな子で想像して頂けたらええなあと思います。
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