トランスフォーマー サウンドウェーブ×メガトロン 「回路の見る夢」
更新日: 2011-01-12 (水) 00:30:47
23レス程お借り致します
アニメ トラ/ンス/フォーマー初代 情報参謀×破壊大帝
「インセクトロン・シンドローム」の後の設定
※注意
・非合意のエロ(ロボやおい)有り
・破壊、精神崩壊ネタあり(メガ様がかなり悲惨)
・音波が鬼畜、ヤンデレ
・過去はもちろん捏造
・後味が凄く悪い
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・)ジサクジエンガ オオクリシマース!
「儂の上から退け、サウンドウェーブ」
組み敷かれてなおその眼光は鋭さを失っておらずまっすぐに自分を貫いてくる。この赤い光が、自分は好きだった。
だがまだだ。まだ足りない。
「…回路不調。インセクトロンに侵食された感覚、消えない」
いつもと同じ、強いエフェクトのかかった単調な言葉。
だがメガトロンなら感じ取っただろう。そこに滲む怒りを。
俺としたことが、利用するはずが利用された。インセクロトンの洗脳が解けた後も回路にこびり付いたような不快感は拭えず、鬱憤は溜まるばかり。
「儂にどうしろというのだ」
物怖じせず、だが不発弾を処理するかのような慎重さでメガトロンが聞いてくる。
メガトロンは知っている。
今自分を組み敷いている部下が無感情に見えてその実かなりの激情家であることを。
「メガトロンが、欲しい」
しばしの沈黙。流石に言語パターンが少な過ぎたか。
「メガトロンの、データが欲しい。以前俺がウイルスバグに罹った時」
「あ、ああ、そういう事か」
幾つか言葉を付け加えると、主はようやく理解したらしい。
それはまだサイバトロンとの戦いが本格化する前の忌まわしい遠い記憶。
ハッキングしたコンピューターから予想外の反撃を受け、全身の回路という回路をウイルスに侵されたのだ。パーソナルコンピューターの消去寸前までいきかけたところを、メガトロンに助けられた。
その方法こそ、記憶媒体を経由しないデータ共有によるウイルスの緩和。
「儂のデータを直接お前に吸い込ませてウイルスを吹っ飛ばしたアレか」
「簡単に言えば、そうだ」
一時的な後遺症こそあったものの、ウイルスは突如流れ込んだ破壊大帝の強靭なデータに飲み込まれ跡形もなく消滅した。
それをまた、実践するつもりであった。
「他に手段は無いのか」
「データ更新、試したが消去不可能。回路交換、資材不足」
押し黙るメガトロン。彼が渋る理由は分かっている。
己のデータを一方的に搾取される形となるのだ。前回はなりふり構っていられない状況で気にもならなかったが、やはり抵抗があるのだろう。
だが、どれほどメガトロンが拒もうと引き下がるつもりなど毛頭ない。有無を言わせぬ口調でトドメの一言を放つ。
「このままでは任務に支障がでる」
メガトロンが常にデストロンの利を最優先している事、そして(これは決して自惚れではなく)
そのデストロンにおいて「サウンドウェーブ」という存在がどれほど有益であるかを充分に理解した上で発言する。
「いつからそんな仕事熱心になったのだ」
「はぐらかすな」
これ以上の問答は無駄だと判断したのだろう。メガトロンはしぶしぶ口を開いた。
「分かった、分かったからとりあえず儂の上から退けサウンドウェーブ。話はそれからだ」
私室へと場所を移し、着々と準備を進める。
純銀の装甲の至る所に繋がれたコードはまるでメガトロンを拘束しているようにも見えた。大量のコードは元を辿ると数本のコンパクトな線になり、自分へと繋がっている。
寝台で居心地悪そうに身じろぎするメガトロンの上に覆い被さり、装甲を密着させる。メガトロンは少し驚いたようだが抵抗はしなかった。
「互いの機体を密着させれば、通信がスムーズになる。メガトロン、あの時、あなたが言った事だ」
そうだったか、とメガトロンは気のない返事をする。恐らく記憶装置をさかのぼることもしていないだろう。
俺だけが覚えているのか。
ウイルス消去の為の治療行為。あの時は本当にただそれだけで他の意味なんてなかった。
だがその際メガトロンは
「お互い突っ立ったままでは気分も乗らんだろう」
と、いきなり自分を抱き寄せたのだ。
そして訝しがる自分に対して持ち出したのが、先程の突拍子もない理論である。科学的根拠がないと反論したが、結局メガトロンに強引に押し切られたのだった。
…今だって、自分はそんな理論信じてはいない。今も昔もそれは「口実」でしかないのだから。
「どうした?早く始めんか」
マスクの横をペチペチと叩かれ促される。
頭を振り、深く考えると厄介になりそうな事柄をブレインサーキットから叩き出した。
「始める」
それだけ短く告げて信号を送り出す。微弱な信号がコードを伝いじわじわとメガトロンの回路へ侵入していった。
「む…」
経験があるとはいっても遥か過去の事。慣れぬ感覚なのだろう、メガトロンは僅かに身を震わせた。
やがてその信号に触発されメガトロンの神経回路が熱を持ち始める。データを吸い出す際に発生する熱は、痛痒いようなくすぐったいような何とも表現し難い感覚を伴う。
それが一つならまだ堪えられようが、無数のコードを伝わって全身の回路を苛まれているのだ。
メガトロンはきつくアイセンサーを閉じて堪えようとしているが、仰け反らせた声帯装置からは殺しきれない声が漏れた。
「く…っん…んぅ…っ」
優秀な聴覚センサーをくすぐる声がエネルギーポンプの鼓動を早める。流れ込むメガトロンのデータが更に拍車をかけた。
やはりメガトロンのデータは素晴らしい。羽虫どもの不愉快な痕跡を吹き飛ばして余りある。
高潔なデータを全身で感じ取りながら、懐かしい感覚に再び当時を思い返す。
自分はまだ未熟で余裕がなく、時折データを暴走させてはメガトロンを苦痛に喘がせた。
だがメガトロンは自らがどれだけ苦痛に喘ごうと、俺を強く抱きしめた腕だけはそのままだった。
あれから何百万年の時が経った。
俺が未熟でなくなったように、メガトロンも変わった。更なる強さを望み、そして常に強者で在ろうとした。
だが強く在る過程で切り捨てたものも数多くあった筈だ。きっと、思い出などその最たるもの。
俺の前で、いつだってメガトロンは強く在り続ける。余計なものなど全て捨て去って。
かつて一人の部下に向けた想いなど、とうに忘却の彼方なのだろう。
彼に必要ないと判断されたそれを、俺だけがいつまでも覚えている。
アイセンサーの端に堅く握りしめられたメガトロンの手が見える。
行為の最中、決して自分に触れようとしないそれを認めた瞬間、スパークの中で何かが弾けた。
「っあ…!!?」
メガトロンは一瞬何が起こったのか理解出来なかった。先ほど全身を震わせたパルス、それは紛れもない快楽信号であった。
「サウンドウェーブ…?」
驚愕に見開かれる真紅のアイセンサー。めったに見る事の出来ないメガトロンの表情を前に、スパークが暗い喜びに支配されていく。
既にインセクトロンの痕跡など完璧に消去されている。だがそれより遥かに深刻な問題が生じていた。
己の中に渦巻くどす黒いもの。これを沈める方法が判らない。ただスパークが望んでいる。
美しい純銀の装甲を汚したい。そのスパークを引きずり落とし蹂躙し支配しそして―
「サウンドウェーブ!や、止めろ!よせっ!」
もう、遅い。
強く絞った電磁波を自らのデータに織り交ぜてメガトロンへと一斉に叩きつける。
「ぐああぁぁ!」
純銀の装甲が面白い程に弛緩するのを静かに眺める。全身の回路が麻痺したのを確認し、電流を止めた。
コードを伝いメガトロンの制御系統へアクセスし、神経回路を一時的に改竄する。
手足の力をほとんど奪う一方、性感装置の精度を何倍にも跳ね上げた。
「き、貴様、正気か!?」
音声回路はそのままにしておく。
罵りの言葉も淫らな嬌声も、メガトロンから発せられるならば天上の音楽となるだろう。
下腹部の特殊コネクターを引きずり出し手中に収める。頭上から響く怨嗟の声が心地よい。
最も深い結合に使われるメガトロンのそれを軽く擦り上げると、純銀の機体が弓なりに仰け反った。
感度は予想以上に良好。ことさら先端部分には細かな回路が集中しており感度が強い。
親指の腹ですりすりと撫でてやるだけで純銀の装甲が切なげに身をよじらせる。
「触られるだけでは足りないか」
回答を求めない、羞恥を煽るためだけの言葉。
マスクを下ろしコネクターに口を近づける。根元から先端へ舌を滑らせた瞬間、罵倒が甘い悲鳴へと変わった。
熱い。口に含んでまずそう思った。自らの口内から分泌されるオイルを舌に絡めてコネクターに擦り付けるように舐め上げる。
僅かな刺激ですっかりオーバーヒート寸前のそれを癒やすように丹念に愛撫した。
「んっ、くっ…、うあっ!や、やめ、ろっ」
時折、ちゅ、とわざと水音を立てて先端を吸ってやると抑えきれなかった嬌声が降ってきた。録音媒体の容量は足りるだろうか。
やがてコネクターにメガトロン自身のオイルが絡み出した。舌をねじ込むようにして掬い取り味覚センサーの上で転がす。
オイルが奏でる水音が胸を弾ませる。舐めとって絡ませて擦り付けて。最後に強く吸い上げると大量のオイルが口内に流れ込んだ。
「くっあっ!よせっ、飲むなあぁぁ!」
メガトロンの言葉とは裏腹に、はしたなく流れ出すオイルをじっくり堪能してから、主人を口淫から解放した。
その瞬間届いた溜め息には、確かに未練が含まれていた。
「安心しろ。まだ終わらない」一本のコードを手に取り、通常より細いそれを特殊コネクターの先端へ差し込む。
「ぅあっ…な、何を…っ、外せっ」
「動くな。回路が傷つく」
パチりと小さな刺激をコネクターに送るとびくりとメガトロンが身を竦めた。
急所を内から責められるというかつてない経験を前に虚勢すら剥ぎ取られていく様はなんとも嗜虐心を煽られる。
粘液の助けを借りながらオイル排出用の僅かな隙間へと入り込んだコードは、特に繊細な神経回路の集まる部位でその動きを止めた。
「そ、そこはっやめろ…やめっ…さ、サウンドウェーブ…!」
懇願を黙殺し、先程の口淫で限界にまで感度を高められたそこに苛烈なまでの快楽信号を流し込んだ。
「あああぁぁっ!!」
絶叫が空気を震わせた。防音シャッターを下ろしてなければ基地一帯に響き渡ったであろう悲痛な叫び。天上の音楽がスパークを震わせる。
「あっああっ!あっ」
通常触れられる事などない柔らかな内部神経を、パルスを用いてぎちぎちと責め上げる度にメガトロンが激しく喘ぐ。
コードを動かし敏感な部分をこすり上げるとコネクターがヒクヒクと脈動するのが面白い。
「見てみろ」
メガトロンの後頭部を抱えて、視線を自らのコネクターへと向けさせる。
快楽信号が波打つ度に溢れ出すオイルがコネクターから滴り落ち、それが寝台に幾つものシミを作っていた。
堪えきれずメガトロンが視線を逸した。
お仕置きに火花が散るような刺激を神経に叩き込むと、たちまち痛々しい悲鳴が上がる。
「目を逸らすな」
「ぐあっ、き、貴様っ…」
頭部を固定し、強制的に視線を戻させた。
真紅のアイセンサーに映し出される卑猥な光景が、否が応でもメガトロンを追い詰めていく。
「くっ、はぁっ、はっ、も、もう―」
極限まで溜まってきているメガトロンの熱を逃そうと、冷却用オイルが特殊コネクターに集まりだした。限界が近い。
「うあっ、ああ、あ、あ」
電流が甘い疼きを伴ってメガトロンの回路を駆け抜けていく。
コネクターが大きく痙攣し、冷却オイルが排出されようとするまさにその時を狙って。
「だめだ」
制御系統へ指令を送り、溢れ出さんとするその流れを寸前でせき止める。
ひぎ、と良く聞き取れない呻きを発してメガトロンの回路がショートした。
排出機能を固くロックしたままコネクターを強く擦り上げると聴覚センサーをつんざくような絶叫が上がった。
もう少しそれを楽しみたかったが、どうやらそこまでの余裕はなさそうだ。
「排出したいなら大人しくしていろ、メガトロン」
「ぐっ…、戯言をっ、うあっ!」
コネクターを指でなぞるだけでこの反応。その威勢がいつまで保てるか。
メガトロンが拒むことは最初から想定内であり、よって二度問いかけることはしない。
片方の足首をつかみ上げ股関節を広げる。そのまま膝の裏を肩に掛けるように載せるとメガトロンの受容器が眼前に晒された。
位置関係の問題で通常のデータ通信には全く使用されないこの受容器は、しかし特殊コネクターを受け入れるのに最も適した形状をしている。
「なっ、止めろっ!くっ」
渾身の力を振り絞って暴れるメガトロン。神経回路を操られた状態で出せる力などたかが知れているがやはり少々煩わしい。加減していたコネクターへのパルスを再び強くする。
言葉にならない叫びを発して痙攣を続ける機体をそのままに、受容器へ指を這わせた。
体の中心で発生している苛烈な快感に反応してか、既に火傷しそうな熱を持っている。縁の部分を優しくなぞり、入り口へ指を差し込んだ。
この受容器は入り口こそ狭いものの、各機体で大きさの異なる特殊コネクターを受け入れる為に内部はかなり柔軟に造られている。つまり拡張が可能なのだ。
最初は侵攻を拒んだ内部も、入り口付近の内壁を撫でてやると徐々に異物を受け入れ始めた。
ゆっくりと指が飲み込まれていく。
「あっ…ぐ…くぅ…んっ」
メガトロンはコネクターへの刺激を堪えるのに精一杯で、己の中に侵入してくる異物を拒むことなど不可能である。
それを良いことに根元まで突き入れた二本の指で思うがままメガトロンの中を蹂躙する。
内壁を広げるように掻き回すと受容器全体が収縮し、きゅっと締め付けてきた。
「締め付けてきている。分かるか」
絡みついてくる内壁をこすりながら告げた言葉に戻ってきたのは屈辱を滲ませた視線。
これはなにかの間違いだと、そう訴えかけるようにきつく睨まれた。
だがもはや体はメガトロンの意志などお構いなしに快楽を享受し始めている。その証拠に受容器からは潤滑油が分泌されサウンドウェーブの指を濡らしていく。
潤滑油の助けを借りて更に内部を拡張させていく。指を折り曲げると潤滑油がぐちぐちと生々しい音を立てた。
「は…っ、あっ、ああぁっ!!?」
驚愕の悲鳴と共に突如メガトロンの機体が大きく跳ねた。
ばちん。続いて回路のショート音。
「…ここか」
性的感度の高い回路の集まる受容器にあって更に過敏な神経の集まるその場所。
おもむろに純銀の装甲を抱え上げ、自分の膝の上に跨らせるような形で座らせた。
されるがままにぐったり腰を落とすメガトロンに視線を合わせる。
回路がショートした衝撃、そしてこれから行われるであろう責め苦を想像し制止の言葉すら吐き出せない哀れな主。
破壊大帝の威厳など微塵もない惨めな表情を何故だかとても愛おしく思う。
受容器へ忍び寄るコードに対して、メガトロンはついに抵抗を放棄した。
ぱちん。ぱちん。既に何度目か分からないショート音。
極限まで感度の高められた繊細な神経を、攻撃的なパルスが休みなく陵辱している。
出口のない熱は下腹部に溜まる一方であり、ジクジクと苛烈な疼きを伴ってメガトロンを内側から苛んでいた。
解放を求めて下腹部を擦り付けてくるのはもはや無意識なのだろうか。
内部をコードで、外からは己の手でメガトロンを嬲る。
弱い部分に貼り付けた特別コードが快楽信号を絶えず送信しているその傍ら
コネクターを激しく擦り上げ、オイル滴る先端部をぐにぐにと指の腹で押し揉む。
「ぁっ、あっあぁ、ん、あっ、壊れ、ひっ、やめ、ゃあぁあっ、さう、ど、うぇ、ぶ」
肩に押し付けられた唇から漏れる、壊れた言葉の切れ端を美しいと思う。
美しい音をもっと聴きたいと思うのは、サウンドシステムとして生きる以上当然の欲求だ。
受容器の浅い部分を掻き回していた指を奥に突っ込み、纏わりついてくる潤滑油を掻き出すように前後に移動させた。
「んあぁっ、な、中が、あっ熱い、あっぁあ、はっ、はいしゅ、つ、させっ」
熱い呼吸と共に吐き出される極上の音楽にしばし酔いしれるも、コードが突如無粋なエラー音を伝え大いに気分を害した。
憎き不協和音を一旦ストップさせてから、メガトロンをスキャンする。
《error_回路損傷率58%》
…少しやり過ぎたか。これ以上の回路の損傷はメガトロンを構成するシステムへの深刻な負担になる。
自分の目的はメガトロンのスパークを屈伏させることであり、破壊する事ではない。
「メガトロン」
問いかけるも返事はなく、小刻みに震える口元から壊れた響きが零れるのみ。
二つのコードに今一度強いパルスを流し込むと、比喩ではなく、メガトロンの体に火花が散った。
「がぁっ、あ、こ、壊れ、こわれ、る、や、いやだ、い、や」
「俺に従うか」
「あつ、あつい、出させ、たの、む」
「従え」
「あ、あ…」
「メガトロン」
表情を見せなかったのは最後の抵抗のつもりだったのだろうか。
サウンドウェーブの大きな肩に顔を埋めて、小さくではあるが確かにメガトロンは頷いた。
その瞬間に心が折れたのか、放心したように脱力した主人を固く腕の中に閉じ込めた。
いつもの力強さも雄々しさも全く感じられないそれをうっとりと眺める。
腕の中にある、焦がれて止まなかったもの。欲望がうねる。
下半身の装甲を開き、自らの特殊コネクターを引きずり出す。
「俺が排出する時に、あなたのコネクターへのロックを解く」
メガトロンは聞いているのかどうか怪しいが、取り敢えずそれだけ言って太股を掴みメガトロンの腰を浮かせた。
すると両肩を掴むメガトロンの手が小刻みな振動を伝えてきた。巨大な異物に内部から犯される恐怖に震えているのだ。あの破壊大帝がだ!
だがその哀れな姿に嘲りなどは一切浮かばない。込み上げてくるのは更なる情欲と愛おしさ。
挿入に邪魔なコードを引き抜くと、反射的にメガトロンの背が仰け反る。
コネクターの先端部が受容器を微かに撫で、それだけでちりちりと甘い痺れが走った。ぐち、と音を立て先端を少しだけ飲み込ませる。
「ぅあ、あっ」
跳ねる腰をがっちりと掴み、一気に奥まで貫いた。
「ひっあぁああぁああっ!」
「くっ…」
とろけそうな熱を持つ内壁がコネクターを包み込み、眩暈のするような快感が神経回路を直撃した。
一度入り口付近まで引き抜いてから更に強く腰を打ち付けるとコネクターが受容器の最深部に到達する。
深々と結合した状態で自らのデータをメガトロンへと流し込むと受容器が激しく収縮してコネクターを締め付けた。
「さ、さう、うぇ、ぁぐっ、ア、あぁアあァあアあぁッ!!」
残り少ない回路が弾け飛ぶ。
とうとう発声回路までイカレた。
受容器へ流し込まれたデータは送信者の命を受け貪欲に冷酷にメガトロンの全てを犯し尽くす。
コツンと先端が受容器を突く度に雪崩を打ったように流れ込むデータをメガトロンが処理出来る筈もなく、
刻一刻と内部から「サウンドウェーブ」という存在に浸食を許していく。
自分のデータによって高貴なスパークが汚され堕ちていくその事実に堪らなく興奮して。己の全データを注ぎ込む勢いで、律動を早めた。
「はぁっ、はっ、さ、サウンド、ウェーブ…っ」
ひび割れた発声回路で、やけに鮮明な自分の名。
首の後ろに手が回され、メガトロンは俺の首筋にかじりつくように顔を埋める。
熱に浮かされた喘ぎが漏れるだけで何も言葉はなかったが、その動作だけで理解した。ついにメガトロンは俺を許容したのだ。
受容器を突き上げる振動に合わせるように、腕の中の機体が腰を揺らしてきた。微かな動きではあったがそれだけで快楽が段違いに跳ね上がる。
メガトロンも自分も、意味のある言葉は何も発せずひたすら快楽を貪った。間接部の軋む音が激しくなっていく。
熱の解放へ向かって、互いの機体を追い立てる。最期が近い。
受容器内部がきつく収縮し、熱が爆ぜた。
「ああぁっ、サウンドウェーブ!」
「…っ!メガトロン…様っ」
制御系へのアクセスが遮断される。無意識に互いの名を呼び、達したのは同時だった。
「ぁ、あぁ、あ」
崩れ落ちそうになる銀の機体をに急いで手を伸ばす。腕の中、嵐のような快楽の放流に震える背中を優しく撫でた。
ドクドクと受容器に他者のオイルを流し込まれながらメガトロン自らも濃密な熱を排出していく。
溜まりに溜まった熱は冷却オイルが切れるその時まで止まる事を知らず、腹部を汚し続けた。
胸にかかる熱い息が収まるのを待ち、ゆっくりと純銀の機体を寝台へと横たえる。
コードを回収し結合を解くと受容器からオイルが溢れ出し、太腿を伝い流れ落ちた。
メガトロンは動かない。無意識な機体の痙攣等は見られるものの、意志の伴った行動を起こす気配は全くなかった。
強制スリープかと推測し、身を近づける。
薄く開いた唇が視界に入る。戯れに口付けた、その時。
ぱちん。
再び。
ぱちん。ぱちん、ぱちん、ぱちん
馬鹿な。回路の損傷は機体の許容範囲内に収めた。何より何故、今再び回路の損傷が始まっているのだ。
依然動かないままの対象をスキャンした途端、不快なエラー音と共に飛び込んできた赤い羅列。
《error_error_error_error_error_error》《 記憶回路ニ重度バグ発生》
すぐさま頭部にコードを繋ぎ、メガトロンの記憶装置にアクセスする。
バグの原因となっている記憶ファイルを探し出しハッキングしようとして、弾かれた。メガトロン自身によって強固なロックが掛けられている。
一体これは何なのか。
その記憶ファイルから発生したバグは瞬く間にメガトロンを蝕み、苛立たしいエラー音を更に不愉快なものにしていく。
このままでは取り返しがつかなくなる。何を、何をそんな頑なに守っているのだ!
焦りと苛立ち、そしてメガトロンが守り続ける記憶への、嫉妬。
激情に突き動かされるまま、自分とは思えない乱暴さでその記憶ファイルをこじ開けた。
金属の月の下、寂れた廃墟に二人。
流れていく風景にメガトロンの記憶が流れ込んでいるのだと気付いた。
『あなたを危険な目に合わせた』
それは紛れもない自分の声。
そしてはたと気付く。金属の月輝くセイバートロン星。メガトロンと二人、見覚えのある廃墟。
あの時、ウイルスに侵された自分が、どうせ死ぬなら人目につかない場所でと考えて選んだ場所だった。
結局、すぐさま追ってきたメガトロンによってそれは叶わなかったが。…しかし。
『お前を失うわけにはいかん。…いや、違うな。失いたくなかったのだ』
胸にせり上がる違和感と共に気付いた。この続きを、俺は知らない。
これは断じて空想などでなく、事実だ。なら何故、俺は覚えていない?まさか。
一時的なウイルスの後遺症。それによって失われた記憶ファイルは後に完全に再生させたはずである。
だが記憶のほんのひとかけら、半刻にも満たない僅かな記憶の断片まで再現出来たかと問われれば、肯定は出来ない。
その欠片が、これだというのか。
俺の知らない俺の記憶は尚も続いていた。
記憶の中の二人、互いの視線が絡み合う。
ゆっくりと、メガトロンが俺に近づいていく。俺は動かない。
そのまま濃紺の機体へ静かに歩み寄り、唇を寄せて―目の前の男は、それを拒んだ。
『俺が求めているのは、強い指導者だ』
思わず呻いていた。回路が焼き切れそうな痛みを伴って、記憶が戻っていく。
今より未熟だった。今と同じく卑怯だった。
日和見で何よりも立場の安定を求めた自分が必要としたのは、特別な個人ではなかった。
感情に流されて立場を失うのは、何よりも恐ろしく思えた。
『そうか…そうだったな』
主の言葉には、未練や悲しみなど微塵も感じられなかった。
全てを振り切るように、前を向いて。
『お前に見限られんよう、頑張らねばならんな』
その時俺を見据えていたのは、いつだって魅了されて止まない真紅の光。
『サウンドウェーブ』
やめろ、やめてくれ、この先は
『お前が望むように、儂は強く在り続けよう。永遠に』
そこで、途切れた。
記憶が終わると同時にぶつけようのない憤りがスパークを支配した。
愚か者。あなたの口癖を、そのまま返そう。
忘れてしまえばいいだろう。それこそ、切り捨ててしまえばよかったのだ。臆病者の戯言など、戦いの中で邪魔なだけではないか。
破壊大帝が聞いて呆れる。あなたは横暴な指揮官ではないか。野望の為なら何だって犠牲にする、残酷な支配者だったではないか。
それが、それが!こんな下らない記憶をいつまでも守り続けて―!!
不意にエラー音が止んだ。ぱち、と最後の最後に小さく音をたてて。
大切、なんて陳腐な言葉じゃ言い表せないものが失われたのが分かったが、己からは乾いた笑い声のようなものが零れるだけだった。
赤い光が閉じられる。
金属の月の下、寂れた廃墟に二人。
差し込む月明かりの中、純銀の装甲がどこまでも美しい男に部下は言った。
「あなたを危険な目に合わせた」
一見内罰的なその言葉。だが分かる。責めているのだ、自らの危険を省みなかった主を。
「お前を失うわけにはいかん。…いや、違うな。失いたくなかったのだ」
自分達がこれから進む道を考えれば誤りでしかない感情。だが男は己を偽る事をしなかった。
沈黙を守る部下を見つめる。バイザーに隠された表情は伺いしれない。だが確かに互いの視線が絡み合うのを感じた。
そのまま濃紺の機体へ静かに歩み寄り、唇を寄せる―目の前の男は、それに応えた。
唇が触れ合った瞬間、お互いに激しく求め合った。舌を絡め取られて頭脳回路の奥がジンと痺れる。
普段寡黙な男が自分だけに見せる情熱。それが泣きたくなる程嬉しかった。
ゆっくりと、瞳を閉じて想う。
あぁ、自分は柄にもなく浮かれている。だからこんな柄にもない言葉が浮ぶのだ。
『まるで夢を見ているようだ』
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・)イジョウ、ジサクジエンデシタ!
メガトロンの目がトロン、という一文を入れたかったのは内緒だ。
長文にお付き合い下さりありがとうございます!
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