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ユニコーン 民生×EBI

なまもの、一角獣の唄×四弦です

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

ふふふと楽しそうに笑う海老に肩を貸し、ドアを開けた。
深夜まで呑んだ俺らはそのままホテルの部屋へ雪崩れ込む。
完全に体重を預けてくる海老の髪が首筋に触れて、いちいち擽ったくて仕方無い。

よっこらしょ

細い身体をベッドへ投げ落としたら、いたーい、なんて笑ってたがそのまま静かになる。
「おい、寝たのか?」
「んー起きてる」

ベッドで転がる海老から甘えた声が返ってきた。
四十路を越えても相変わらず高音は健在で、当時をいやでも思い出す。
…十六年も離れていたなんて嘘なんじゃないか。

「呑みすぎだろお前」
「えー、だって」

なんだその舌っ足らずな口調。
枕を抱えるな、おっさんのくせに。

そのくせ一人でワイン空けやがって、マダムか。

「楽しいと呑んじゃうよねー」
「お前は加減しろ」
以前じゃ考えられん。
俺が海老の世話するなんて。

「タミ才ー」
部屋にあった水を飲んでれば不意に声を掛けてきた。それは呟くぐらい小さな声。

「タミ才も楽しい?」
「…あ?」

起き上がった海老の大きな目と重なる。
乱れた髪と上がった口角。
「……ま、楽しいんじゃないの?」
こいつの純粋というか無垢な、正直すぎる発言は時々困る。
どないせーちゅうねん。
自他ともに天邪鬼な俺やぞ。
楽しすぎるなんて言えるか。

「そっかーよかった」

口をついた俺のそっけない返事でも、満足したのかまた転がる。

その拍子に捲れたシャツから細腰が覗く。
…白い。
ヤバい、絶対に今夜は酒が回りすぎだ。

「オレさー、ユニコーソ大好き。河西さんも阿倍もテッシ一も好き」

…俺は

「タミ才も大好き」

なんだそれ、なんだその発言は。
そして異常に反応した俺はアホだ。
体が熱くなるのは酒のせいにしとこうじゃないか。

「タミ才ー、…寝る」
「あ?ここでか」
「うん一緒に」

この酔っ払い、だとか、おっさん同士でアホか、なんて頭を巡る言葉は全部捨てた。
隣に感じた体温は子供みたいに熱い。
「タミ才はー、オレ達のこと好きー?」

また出た天然野郎め。
同じベッドにいるのにそんな台詞吐かせるか普通。
何度も思うがおっさん同士やぞ。

答えを待つ、きらきらした目に本気で息苦しくなる。
俺が返す言葉なんて素直じゃないの知っとるくせに。
「…そりゃ好きだろ…」
もぐもぐと咀嚼するように呟く。
恥ずかしいんじゃボケ。

「んふふー、だよねー」
アホみたいな幸せそうな笑顔。
あの日久し振りに会って、変わらない笑顔に嬉しくなったのを思い出す。

「ずっと、一緒にバンドやろうね」
目を閉じて呟く海老。
「…おう」

今夜の事は夢に違いない。
素直な自分が可笑しくて寝顔を見ながら笑う。

(終わらないで)

これから何回こいつの笑顔を見れるだろう。

(今になって)

「おやすみ」

夢か現か、それだけ言って俺も同じく意識を手放した。

(夢は再度の日)

初投稿で手間取りました
申し訳ない!
再始動した彼らが愛しくて堪らないよー

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!


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