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ヴォイス 大己×亮介

>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

 研究室のソファに座ってると、唐突に代記の声がした。
「良助ー、俺ちょっと気になることあるんだよね」
 特に事件のないときにも、こういう問いは珍しくもない。良助は軽くため息をついた。
「今度は何だ?」
「ちょっとさ、目閉じてみてくれる?」
「ん? ああ、こうか?」
 疑問を表情に出しながら、良助はおとなしく目を閉じた。代記はいったん気になった
ことは、解明しないと気がすまない。こうして探究心に付き合わされるのには慣れていた。
 すぐ目の前に、代記の気配を感じる。
(え?)
 良助は思わず目を見開いた。気配どころか唇に触れているのは、間違いなく。
「…っ! お、お前何すんだっ!?」
 反射的に代記を突き飛ばし、良助が叫ぶ。代記はきょとん、とした顔で答えた。
「んー、良助とキスしたらどんな感じかなって」
「はぁ!? なん、なんでいきなり」
「だって良助、俺のこと好きだよね」
 代記に真顔で断言されて、良助は絶句した。

「え…ちょ、え?」
「好きだよね?」
 考える間もなく追い討ちをかけられる。混乱したまま、良助はぼそぼそと呟いた。
「そ、そりゃまあ嫌いってわけじゃ…」
「俺も良助のこと好きなんだよねー」
「は?」
 今度こそ、良助の思考は停止した。代記はにこり、と笑みを浮かべてみせる。
「どうだった?」
「ど、どうってお前…いきなりすぎるだろ色々…」
 良助がやっとそれだけ口にした。代記が先走るのはいつものことだが、さすがに良助の
理解の範囲を超えすぎた。赤面する親友をどこか楽しそうに見ながら、代記が言う。
「そっかー、いきなりじゃなかったらいいんだ」
「え…って、代記…?」
 思いもよらない言葉に、良助は思わずあとずさる。代記のお願いに、良助はどうしてか
逆らいにくかった。なんとなく何を言われるか予想できても、逃げられない。
「良助、もう一回しよ?」
 笑顔で小首を傾げる代記に、良助は心で白旗を揚げるしかなかった。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!


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