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オリジナル 先輩×後輩

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

「あーーっ!」
後ろで大人しく着替えていたそいつが、突然叫び声を上げた。
「…っ、何だよびっくりさせんな」
飛び跳ねた心臓を落ち着かせながら振り向くと、俺を指差して。
「かっ!」と一言。
「…は?」
「か!かーかー!かーっ!」
ぴょこんぴょこんと飛び跳ねながら『か』を連発する。
なんだなんだ、暑さでおかしくなったのか。
「ちょっ、落ち着け」ばちぃん!
「い゙っ」
肩に手を置いてどうどう、と宥めてやっていたら、
そいつは突然全力で俺の右腕を叩いた。
「よし!」ガッツポーズ。
『よし!』ってなんだ『よし!』って!
「…たいな!いきなりなんだよ!」
訳の分からない展開に目を白黒させながら怒ると、
そいつはニコニコしながら手のひらを裏返して見せた。
「見てください!ちゃんと退治しましたよっ」
「……なにを」
「蚊です!」
ほら、と言って見せてくれる。それで『か』か。
…いや見せてくれなくていいんだけどね。
「噛まれなくて良かったですね!」
「良かったけど…お前なぁ」
「あっすいません、勢いついちゃって。痛かったですか?」
「…まぁちょっと」
「舐めましょうか?」
真剣な顔でずいっと迫られる。
おまえ近い。近い近い。
「はぁ?!やめろ気持ち悪い!」
「あっちはやってますよ」

……あの二人は毎度毎度濃いプレイだな…。
周りが気づいてないとでも思ってるんだろうか。
あ、こっち見た。…え?なんですか?
「が」、「ん」、「ば」、「れ」
がんばれ
……い、いやいやいやちょっと!ヤですよ!!舐めさせてどうすんですか!
というか今のプレイ、確信犯なんですか?!
「めっちゃこっち見てる」
興味津々な様子の目を両手でもって塞いでやった。
お前みたいなちっさい子はみちゃいけません。
「…あっちは触れちゃいけないとこだ」
「そうですか?遠慮は無用ですよ?」
目を覆っていた俺の両手を引き剥がすと、なおもずずいと接近してくる。近い!そんでもって暑い!
「いいってもう!ひっつくな」
「…なんでそんな冷たいんすか~」
寂しいじゃないですか
可愛い顔でしょんぼりされてしまうとさすがに心苦しい。
「…あんなに優しいのに」
「べつに優しかないよ」
「優しいっすよ何だかんだ。うぅまさか嫉妬する日が来ようとは…」
「…あーもー…めんどくさいなー…」
仕方ないから頭をわしわし撫でてやる。
坊主頭の妙に心地良い感触なんて何年ぶりだろうか。
メソメソしていたそいつはすぐに顔を上げた。
「ふふふ」意味深に笑うなよ。
上目遣いの瞳が無駄にキラキラしてて困る。

「優しいですねっ」
「さっきまで冷たいとか言ってたくせに」
「そういうとこ好きですよ」
「『好き』はやめてくれる?」
「じゃあ『愛してる』にしますか?」
「どっちもイヤかなー、うん」

そんなに手放しで懐かないでくれ。
俺にどうして欲しいんだ。

「…舐めるのはなし」
「噛むのはアリですね」
「なしだよ!決まってんだろ!」

言い捨ててやったら、子ライオンのごとく飛びかかってきた。
ちょ、待っ…

「舐めんなって言っただろーがっ!!」

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!


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