野球 埼玉西武ライオンズ 後輩×先輩
更新日: 2011-01-12 (水) 00:24:06
後輩×先輩の遠恋中の二人で…ちらっと逢瀬。
やってるだけです。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )
久しぶりに逢ったら、まあこういう展開にもなるかなとはわかってた。俺もちょっとは、そりゃまあ。
あっちはあっちで忙しいし、俺も自分の仕事で精一杯が続いてる。
職場が違うなんて今までなかったからなあ。お前が隣にいないのは、実は素直に寂しいよ。
「……甘えてぇな、なぁ」
だけどこう言われたら、むしろそんなこと出来るかっつーの!特にこの状況で!
俺の息は完全に上がってて、それすら悔しい。だって俺のほうが年上なのに、先輩なのに。
俺は精一杯手を伸ばして、覆い被さるこいつの顔を捕まえる。
ああ、くそ。男前だ。男前すぎて、ちょっと嫉妬するくらい。
「…っ、ちょ、急に来んなっ」
「往生際悪いで、あんた」
バカか!突っ込まれてるほうの身にもなれ!!
…って言いたいのは山々なんだが、そんな長台詞一気に言える状態じゃない。いっぱいいっぱいです、正直。
こいつが押し上げて来るたび、また息苦しさが腹の底からのぼってくる。
感覚は色々、たまらない熱感だったり背骨に走る電撃だったりが、俺の喉に絡みついて絞り出す。
吐息を、声を、甘えを。「っ…」
噛みつくみたいにこいつの肩に口を押し付けた。
匂いがわかる。髪が頬にふれる。いつもの。
いつものものが、こんなにありふれていたものが嬉しいなんていうのは、もう弱音でしかないんじゃないかと
ふと思う。今日だけ、また明日からバラバラ。それがああ、嫌だなんて思うのは。
わかってるよ。お前はお前、俺は俺。
お互いのテリトリーがあって、だからこそ繋がってるんだってのは。
肩口の体温から、唇が外れた。俺はもう一度噛みつくみたいに、今度は唇どうしを合わせて鳴く。
何を言っているのかは自分でもわからない。
繋がりからえぐられる、その揺さぶりに呻くだけだ。
「も、苦しく、ないやろ?」
は、と息をついたら、腰にあったこいつの手が、俺の髪を荒く梳いた。
何度となく。痺れた舌だけ伸ばしながら、俺はまたこいつの顔に見入る。
たまんねー。全部欲しい。
手のひらに感じる肌も、ちょっと苦しげででも笑ってる目も、なあ。俺んだろ?
お返しに俺も、短い髪を撫でてやった。指、腕は痺れてた。
「…だいぶ、柔らかくなった」
「言うかっ」
「痛い時と、ちゃうよね、わかる」
くそ、くそ、目が緩む。目頭が熱くて、ヤバい俺、何で泣きそうなんだ?
こいつを選んだのは俺自身。何を泣くことがある。
間違いなんかじゃねえ、今でも思ってるよ!
「保幸さん」
名前を呼ばれた。あだ名じゃない、呼び名じゃない。
そう呼ぶとき、お互いの限界は近い。
俺は息を詰めて、目をぎゅっと閉じた。感覚全てお前に任せる。
泣かない。泣くわけねーだろ。
お前を選んだのは、間違いない正解なんだよ。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )
終了テンプレだけはみ出ました…
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