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うしおととら 梟×雷信 「幕間」

「う/し/お/と/と/ら」梟×雷/信です。
コミックス版21巻後半辺り、
無理矢理系なので嫌いな方はスルーをお願いします。

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

 ヴィィィィィン……

 「くっ……!」
 光を放ちながら結界を張り巡らせている間/鎚を雷/信は地面に
縫い付けられたまま、忌々しげに睨み付けた。
 威/吹やイ/ズ/ナと共に先に空屋敷へ向かったう/し/おに、一刻でも
早く追い付こうとしていた矢先の罠。
 いくら人工的に造り出された妖といえども、結界を張る能力のみに
特化した間/鎚の脅威は自分や妹のか/が/りだけでなく、齢二千年の
大妖であると/らの力をも封じ込めている事から窺い知れる。
 「チッ……こんな雑魚なんかに……!」
 「ここで足止めを喰うなんて……」
 怒りに満ちたと/ら、そして悔しそうに間/鎚を睨むか/が/りに
話し掛けようとした…が。

 「あはは、まさかアタシらが黙って行かせると思ってたワケ? 単純ねー」
 侮蔑を含んだ女の声と自分達兄妹と同じ鎌鼬のニオイ。
 「おまえは……!」
 暗闇から現れたのは先程まで戦っていた西の鎌鼬三姉弟の一人、仍だ。

 「仍…!」
 ギリギリと歯噛みながら睨み付けるか/が/り達を一瞥するとゆったりと腕を組み直す。
 「今ここで殺したいけど、あんたらを連れてこいって言われているのよ」
 だから、と言って仍は鮮やかな紅に彩られた唇を嘲笑の形に歪める。
 「坊や達もいい子だから大人しく…って言っても、あんた達のような格下連中は指一本動かせられないでしょうけどね! あはははっ」
 「このアマ…!…っガッ……!?」
 間/鎚に力を抑え込まれているにも拘わらず、仍へ電撃を浴びせようとしたと/らの周囲の結界が一気に威力を増す。
 「と/ら様!」
 「と/ら殿…!」
 「仍姉キの話を邪魔すんなよオッサン」
 気配を消していたのか、仍の真後ろから音も無く現れた梟の姿に仍が意外だ、と言いたげな表情を浮かべる。
 「あら梟、杳と一緒に戻ったのかと思ってたけれど」
 「仍姉キに任せっきりにしちゃ悪ィだろ? それにか/が/りのキレーな顔が姉キにズタズタにされてちゃ楽しみが減るからな」
 ネットリとした梟の不躾な視線に、か/が/りの表情がより凄みを増す。
 「ま、用はそれだけじゃねえが…」

 だが視線だけで殺せそうなそれをも気にせず先程から様子を伺う
雷/信の方へと歩を進めると、雷/信の顎を掴む。
 「……っ」
 「このまま捕らえて連行しても構わねえが……切られた腕の分の
礼は受け取って貰わないとなァ、お兄さん」
 そして無理矢理自分の方に向けさせ下卑た笑いを浮かべた。
 その台詞で弟の考えが分かったのか、仍は飽きれたようなまなざしを送る。
 「あんたも物好きね……まー良いけど。生きたまま連れてこいって
言われているだけだし」
 そう、五体満足で連れてこいとは命じられてはいない。
 あまりにも時間が掛るのは論外としても弟の憂さ晴らしに付き合う
時間はまだある。
 「さすが仍姉キ、話が分かるよなァ……穴さえありゃ、さっきの
礼は出来るからよ」
 そう言いながら、雷信の顔を覗き込む。
 「気分はどうだい、お兄さん?」

 「おまえの顔さえ見なければまだマシだったがな」

 「まだ自分の立場が分かってねえようだなァ。てめえ次第で
お仲間がどうなるか決まるのによ」

 「…何だと?」
 翡翠色の瞳に怪訝そうな色を浮かべた雷/信を嘲笑うかのように言葉を続けた。
 「オレに対する奉仕によっては五体満足でいられるって言ってんだよ…
オレ達は『生きたまま』連れて来いとしか聞いてねえからよォ。
とりあえず、オレのモノを上手くしゃぶれたらお仲間は無事なままにしてやるよ」
 「「な……!?」」
 『…下衆が』と呟くと/らや愕然とする雷/信やか/が/りに更に
追い討ちをかけるかのように梟の言葉は続く。
 「さあどうする? おまえが嫌ならか/が/りにしてもらっても……」
 「……分かった。但し、妹やと/ら殿には指一本触れないと約束しろ」
 「っ…兄さん?!」
 か/が/りの悲痛な声に胸が微かな痛みを覚えたが、今の状況では
逆らっても勝機は無い。
 それなら、少しでも生き長らえて隙を狙う方が確実だ。
 梟の目的が自分を貶め、嬲り物にする事なのは分かっている。
 雷/信が大人しく従えば少なくとも今はか/が/りとと/らの無事は保障される。
 それに──弟の十郎を喪失った時に決めたのだ。

 もうこれ以上、誰も死なせないし傷付けもさせないと。

 「じゃあさっさと咥えろよ…手を使わずに取り出してみな」
 雷/信の力を封じていた間/鎚の効力を弱めると、梟は自らの足元へとひざまずけさせる。
 「……後で絶対に殺してやる」
 低い、だが周囲に良く通る声でそう吐き捨てると、これからの行為に
集中する為に瞳を閉じた。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!


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