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椿山課長の7日間 子分×若返った親分

せつない子分たちに萌えました。
エロ有りですので注意!

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

「一番亡くしたくない人だったんだ」

 あんなに尊敬できる人はいなかった。
無意識に奥歯を噛み締めていたせいか、ギリと音がした。
 目の前の男は、親分の息子だと言う。親分の息子にしちゃあ随分とちゃらついた第一印象だったが、確証を得ちまった今では親分の息子っつー肩書きに羨望しか持てない。

「あんたは親分を敬ってるか」
「さあ、俺は……近すぎたからかもな、よくわからねぇが」
「そうか。…あんたの親父さんはなあ、オレらみてえな若い連中を拾ってくださった、優しいお方だった」

「……親父もよく、言ってましたよ。よくできた子分だって。……あいつらがいるからやっていけてんだって」

 そう話す息子さんの口調が親分のそれとオーバーラップした。穏やかな声は父親譲りだろうか。何年もおそばにいたのに、オレにはうつらなかったなあ。

 うつむいて鼻を啜ると、オレの背に息子さんの腕が回った。あやすようにさすられ、思わずぐいと腰を引き寄せていた。
 かき抱くような無理矢理な動作にも怖じけづかない様子で、「いてぇな」と苦笑していた。

「オレ、親分がいなくなって路頭に迷うことより、なにを目指しゃいいのかわかんねぇのが、一番怖ェんだ」
「そうか」
「埋まんねぇんだ、あの人のいた場所が……」
「そうか」

 息子さんの声が震えている。その声は、ひとつ間を置いて、「なにかできることがあれば、なんでも言ってください」と言った。

 体を少し離して、息子さんの目を見つめる。
 懐かしい。懐かしい気がする。オレはこの目を、知ってる?

「――――!、っ…い」

 薄い体を床に縫い付けるように押し倒すと、ちいさく呻いた。
 だが抵抗はしない。

「……どういうことかわかってんのか」
「あんたも親父から習ったはずだろ。男に二言はねェんだ」

ああそうかよと吐き捨ててみたけど、親分みたいに様にはならなかった。

「っ、く」

 眉間にシワがよって、小綺麗な顔がゆがんでいる。
無性にさわりたくなって、骨盤のあたりにてのひらを這わせると、のどがのけぞった。その拍子に、硬い床に後頭部がぶつかる、ゴンという音がした。
噛みつくみたいにのどを食んで、逃げ道を奪う。せつない声が漏れてきた。

「あ、…はぁ、っ」
「…キツイか」
「あっ、ぁ…、ン」

 首を横に振って、ドロドロに溶けた瞳でオレを見上げる。キツイのはこいつなのにうっすら笑ってさえいる。それはどこかオレを労ってるみたいな表情で。

 オレの頬の傷跡を撫でた。

「……なあ、お前は……」

 疑惑を伝えきれないうちに、唇を奪われた。舌が侵入してくる。その熱さが、密着する体温が、どうしようもなく嬉しくて、余裕をかなぐり捨てた。

 腰を深く入れた。丸まった指先をてのひらで包んで、もう片方の手で前を握ってやる。

「ひ、っ」
「……もう笑ってくんねェの?」
「何を生意気な、……ああっ」

 先端をぐりぐりいじめてやると、泣き出しそうな顔でよがる。
熱い息が耳にかかる。煽られる。加速する。

「男でも色っぽくなるもんだな」
「ん…っふ、あ、ぁああ」

 絶頂が近いことがわかる。
まるで本当に一体化したみたいだった。

 シャワー浴びてくる、と事務所の奥に向かう息子さんの手首を掴んで引き留めた。
オレは言わない。言わないけど、ただ、二回めの喪失だと思いたくなかった。どうせ同じ別れなら、最後の再会だと思いたかった。

「行くんですね」
「……俺は……」
「本当に、これで今生の別れなんですね」
「純一、お前」
「すいません。無礼なことをしました。……でも嬉しかった」

 汚ねェ顔してんだろうに、息子さんはオレの顔を両手で包みこんだ。
そして笑って、「じゃあな」と言った。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

予定より短くなりました。
お目汚し失礼しました!


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