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天地人 マサキチ語り 兼続×景勝様←アベ

はいはい、気の早い私が通りますよ。鯛賀は明日がやっと三話目なんですがね…。
今の時点で萌えが溢れて溢れて。これからが思いやられますな。

429の天土也人の続きっつーか、あの夜のスピンオフです(;´Д`)
429の兼次×影勝様のエチーを家臣の安部マサヨシだけどキチが出歯亀してます:(;゙゚'ω゚'):
そしてマサキチ語りで話が進むよ。まだ桂山マサキチ出てきてないのに…。
いろいろすいません。

またしても半ナマ注意です。苦手な方はスルーお願いします。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

大事なものを奪われると、人間は残酷なことであろうと、なんでもできてしまうという。
突然理性の箍が外れるというか、なんというか。
とにかく、大事なもののためならどんなこともできる、という気が湧いてきてしまうらしい。
戦いはあまり好きではない。
「無駄な」とは言わないが、人間が傷ついたり死んだりすることは良いこととは思わない。
だから今まで、「殺してやる」とか「こらしめてやる」とか考えたことはなかった。
主君のため、影勝様のために働いていただけだった。

だがあの夜、私は始めて真っ黒などろどろとした感情を持った。
自らではどうにもできず、消えてくれないその汚いものは「殺意」だった。
しかも敵にではない。同志、共に影勝様に仕えている仲間に、である。
とても人間的だと思えないその気持ちを無くしたい、忘れたいと思うのに消えない。
唇を強く噛み、白くなるまで拳を握り締めるだけしかできなかった。

わが主君植杉影勝様は無口で聡明な方。私たち家臣の前に出てもほとんどお話なさることがない。
だが家臣の皆が殿のことを好いている。
忠義の仲を大切になさっており、大切に我々を扱ってくれるからだ。また幼き頃から仕えているから。
なにより、景勝様は美しく気品がある。無駄なお話は一切なさらないところも深窓の姫様のようで。
こんなことを思っているなんて、もしばれたら大変なことになるが。
ただ何からでも殿を守ろう。戦からも、謀反からも。そう思っていた。
ところが――――――――………

越後の冬は底冷えがする。
あの夜、私は厠に行きたくて目が覚めた。
ひどく寒くて、殿が寝付けないのでは、と思い、遠回りだが殿の寝室の前を通ることにした。
そもそもその判断がよくなかったのだが。
廊下を歩いて行くうちに、高い、嬌声のような声が聞こえてきた。

「ンっ…、あっ――――、」
荒い息遣いと布の擦れる音。最初驚いたが、段々なぜか恥ずかしくなった。
殿が喜久姫様と閨を楽しんでいらっしゃるのだろう、と思い、私は静かに、でも早く通り過ぎようとした。
しかし、襖が少し、そう本当に少し開いていた。私は衝動的に部屋の中を、見てしまった。
人間のサガと言えばそれまでだが、不義であるし、自分にとっても不幸の種だった。
わずかな灯明の元、殿の上に男の背中があった。
「!?」
眉間に皺が寄るのが自分でも分かる。
知りたいという欲が私を支配し、家臣という意識が薄れていく。
私は中の二人に気づかれないように手持ちの明かりを消した。

「ぁ、ンっ!か、ねつぐ…、」
「影勝様っ、」

「兼、次…?」
欲と好奇心は消え、怒りが私を支配する。わずかに残った理性が私を此処に踏み止まらせていた。
開いた襖から見えた横顔は見覚えのある者。
なんと殿の高揚した裸体の上に図々しくも乗っているのは、幼いころからの同志、尚江兼次だった。

「ぁ、も……、兼、つぐっあっ!」
「はぃ?」
殿が男にしては甲高い声を出して喘ぐと、兼次がその白い肌を舐め上げる。ぞっとする。
昼間はあんな、どの家臣よりも殿に忠実だという顔をしておいて。
今の兼次は征服に燃えているただ一人の雄だ。
そして部屋の細い灯明が、ほのかなのに殿を妖艶に見せる。いや、見えない部分が余計私をそそらせる。
私は兼次を視線で殺しながら殿を見ていた。

殿の彫りの深い顔立ちが際立って見える。
兼次は殿の下半身に手を伸ばしているようだ。
「ふ、ぁ……ぁ、ぁっ!!」
いつもは無口な殿の口から、聞いたことのない可愛らしい嬌声が上がる。
「影勝様、なぜ、お泣き、にな、るのです。お辛いのな、ら、兼次はここで止めます、よっ、?」
「おま、えっ…、」
意地の悪いことをいうな、というような顔をして殿は兼次の腕を掴んだ。
右の瞳から涙が流れ落ちるのが見える。
あの誰よりも忠義を重んじる同志は、信じられないほど不敵な顔をした。
「主君を攻め立てることは不義ですからね、」
兼次の手の動きが止まる。
と、殿は肩で息を吐いて奴を見上げた。
「かねつぐぅっ、」
兼次は名を呼ぶ殿の顎をひょいと上げさせると、短いが深い接吻をした。
私は身震いした。
「続けたほうがよさそうですね。」
「ひぁっ!!!!」
そして兼次は、ふふと笑うと殿の両脚を掴み、顔をその中心へ……、

どうして!!
私がこんなひどい光景を見ることになったのだ?
兼次が殿のお相手をしている?
どうして…。
「ぁっ!あ、アァっ!!!」
殿の鳴き声が私を思考から呼び戻す。
「昼間はお話、なさらないのに、影勝様、は、夜は、お喋りですねっ。」
「あ、も…、兼、つ、ぐっ!こ、いっ!…はぁ、んっ、」
「もう、よろしいですか?」
殿は白い裸体に兼次が吸ってできたであろう赤い斑をつけ、荒い息の中小さく震えていた。
長い睫毛が揺れ、奥の濡れた瞳が男を誘う。
兼次に向けてだし、廊下から私は見ているのだが、殿の色香に惑わされそうになる。
あんなに間近で見たらいったいどんな気持ちになるのだろう。

「影勝様、お許しください。もう、兼次は止められそうにございません。」
あぁ、お前もそう思うのか。
兼次は掴んだままだった殿の脚を引きよせた。
すると影勝様は、今まで翻弄され欲に溺れていたように見えたのに、
「よい。」
と、兼次の頭を撫でた。
情事中なのに慈愛に満ちていて、信頼がその目に、その手に見えた。
それに対し兼次は眉を顰め、一気に殿を貫いた。
「っ、うっ!」
影勝様かのけ反り、美しい喉仏が兼次の前に露された。
鼻から抜けるような嬌声、しなやかな紅潮した体躯、長い睫毛に縁取られた誘う視線…。
私の知らない殿がいる。兼次の前にだけ現れる違う顔。

私は気持ちが冷たくなって、その場を後にした。
そういえば厠にいくのだった、と思いだした。
冷えた廊下をとぼとぼと歩く。私の心はあの殿に吸い取られたようだった。

なぜ兼次なのだろう。
私も一心に殿にお仕えしてきた。忠義を第一にしてきた。
あの様子では今夜が初めてではないことは明らかだ。
ぐるぐると疑問と失望と嫉妬がめぐる。
二人の主従の関係は肉体で保たれているのか?とか、それとも私こそが真実の忠義をしていると喜ぶべきか。
とか。
兼次が憎い。あれをなくしてしまいたい。殿の前から消さなければならぬ。殺してやりたい。
と思う。
だがこの感情は、影勝様の家臣としての忠義なのか、それとも…。
ただ自分が兼次になり代わりたいのではないか。
あいつに代わり、殿の体をかき抱き、薄い唇を奪いたいだけではないのか。
普段無口で寡黙な殿が、肉欲に濡れた目線で私を見ることを望んでいるのではないか。
あの甘い甲高い声でこの名を呼んでほしいだけではないか。
明日から影勝様と兼次をどんな目で見ればいいのだろうか。
虚ろな目線を黒光る廊下に落とし、私は歩いた。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
桂山マサキチの一人称が分からんし、語りだから殿に対しての敬語が削れちゃった(;゚д゚)
ぬるエチだしいろいろすまんかった。萌えが番組より先行してしまいました。
最後に、429のお話にコメントくれた棚と天土也板のお姐様方ありがとうございました。


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