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モンスターエンジン「神々の遊び」 メンフィス×メンフェンティス

怪物猿人のコント「神/々/の/遊/び」から、左×右
何億年も騙し騙されてるかと思うと萌えました。
あの格好じゃなくて服着てる設定です。スイマセン
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

薄暗い地下室の中にブルーランプの光が冴えて、椅子に座った若い男の白いシャツを
染めた。
階上のカジノの喧騒は分厚い天井にさえぎられて全く聞こえない。コンクリートが
むき出しの床の上を、高級な革靴がこつこつと歩き回る。
「え!?黙ってちゃわかんねえだろうが!?金持ってねえじゃねえだろ、なあ?
痛い目見てえのか」
黒いスーツに身をつつんだ男が、罵声とともに手近の椅子を思い切り蹴飛ばした。
若者は椅子の立てる騒音にもまったく表情を変えず、怒鳴り散らす男のガラの悪い顔
を興味深げに観察していた。
「いいか、お前さんの負け分、百五十万キッチリ払ってもらわねえと、な?」
途端に男の声が不穏な猫なで声に変わる。
「それとも」
男の分厚い手が、若者の胸元に伸びた。
「身体で払うか?」
何を暗示しているか明白なそのいやらしい動きにも、若者は大きな目に侮蔑の色を
浮かべただけだった。
「え、なんとか言ったらどうだ!?」
そう言われた白いシャツの男は、始めて口を開いた。
「私は、神だ」
予想外の台詞にスーツの男は毒気を抜かれたように押し黙ったが、やがて我に
帰って、眉間に青筋を立て怒鳴り始めた。
「ふざけんな、ああ!?おちょくるのもいいかげんに……」

「人間が興じる、賭博というものには前々から興味があった。しかし、これほど、
楽しめるものだとは予想外であった」
「はあ?テメエ頭おかしいんじゃねえのか?」
「神はサイコロを振らない、とお前たちはいうが、それは間違いだ。少なくとも私は、
確率の魅力を愛している」
調子を変えず淡々としゃべり続ける若者にしびれを切らしたのか、スーツの男は彼の
胸ぐらをつかんでぎりぎりと持ち上げ、その体を床に投げ捨てた。わき腹を打った
鈍い音がした。スーツの男は即座に若者の肩をつかみ、あおむけにして無理やり
自分の方へ向き直らせた。
「痛い目見なきゃわかんねえようだな」
ドスの効いた脅し文句と共に、男は若者のシャツを乱暴に引き裂いた。布の裂ける
嫌な音がして、裸の胸があらわになる。
細い外見とは裏腹に、彼の胸には程よく筋肉がついて引き締まっていた。
サングラスの男はその整ったラインに喉を鳴らした。
「思ったよりいい身体してるな、楽しめそうだぜ」
若者はこの緊迫した状況にも関わらず、無表情でつまらなそうに天井を見つめて
いたが、男が唇にキスをしようとすると眉をひそめて顔を反らした。
「何をする、無礼な。私は神だぞ」
「ガタガタうるせえ、まだ状況がわかってねえようだな。テメエはこれからオレに
ヤられるんだ」
男はちらりと分厚い鉄の扉を見やる。
「いくら叫んでも外には聞こえねえ。なめた口叩きやがって、失神するまで犯し
続けてやるぜ」
「………本当に救い難い男だ。お前のような罪人は、死をもって、償うより他にない」
スーツの男はその台詞を無視して、彼の首筋を舐めようとした。しかし、男の舌が
彼の肌に触れるか触れないかというときに、彼が低い声で不思議な呪文を詠唱し始めた。
「全ての神よ、そして、全ての生命よ、彼に、死という恐怖を、味わわせろ。
彼に死という恐怖を――○×△□……」

後の方の台詞は聞き取れなかった。その低い声が不思議な波動を持って地下室中に
響き渡り、それと共に、彼にのしかかっていた男が突然苦悶の叫びを上げて
のた打ち回った。
「うおっ!?ぐわああぁ、なんだ、身体が、や、やめろぉ……ううっ、お前は……
いったい、があぁあぁぁ!!うあああああああ!!?」
スーツの男は全身を痛々しくわななかせ、身体をくの字に曲げて断末魔の叫びを上げた。
しかし、その叫び声は不意にぴたりと止んだ。
そして男はゆっくりと起き上がり、こちらに向き直った。
「私だ」
「お前だったのか」
サングラスを外しスーツを脱いだ男は全くの別人に変わっていた。そしてなにより、
先ほどまでの野卑な印象はかき消え、その全身からは不思議な威厳がにじみ出ていた。
「また、騙されたな」
「まったく気づかなかったぞ」

面フェンティスは、目の前の男の見慣れた顔をつくづくとながめた。彼はこの
パターンで何億回も彼に騙されていた。その度に次こそはと誓うのだが、いまだに
リベンジは果たせずにいたのだった。
(また、騙されてしまったか)
若干の悔しさを感じながら起き上がろうとした面フェンティスは、急に見えない力に
押しとどめられた。
彼には、面フィスの仕業だとすぐにわかった。
「なんの、真似だ」
「少し、そのままでいろ」
「なぜだ」

答えない面フィスの口元がかすかに笑った。
寒々とした部屋の冷気がふわりと動いて、二人の周りにかすかな風が生まれる。
相棒が何をしようとしているのか、聡い面フェンティスはすぐさま悟った。
彼は眼を閉じ、相手が近づいてくる気配を感じていた。
キスが終わった後、面フェンティスは静かに眼を開けた。
「なぜ人間は、愛の行為として唇を合わせるのだろうか」
「知らぬ」
「お前でも、知らないことがあるのか」
「お前も知らぬのだろう」
その言葉に何と言い返そうか面フェンティスが考えているうちに、また唇をふさがれた。
二人はぎこちない動きで何度も口づけを交し合い、そのうちに面フェンティスは
面フィスの背に手を回して互いに求め合った。
「この身体で交わるのも、たまには良いだろう」
「この身体は、面倒でいけない」
「だが、実感があって良い」
面フェンティスの背中は押し付けられた床の冷たさを感じていた。互いの服を
脱がしあうという面倒な手続き、それも交わりを高めるための一手段のように働いた。
確かに面フィスの言うとおり、このような不自由さは天界の交合には無縁のものだった。
熱い面フィスの手が相棒の下肢に伸びていき、伸びた爪が皮膚を擦りあげる。
そこから見えない力が偽物の身体の中へ染み渡り、感じやすい神経を直接刺激した。
「面フィス……力を使うのは、卑怯だぞ」
湧き上がってくる疼きと戦いながら、面フェンティスは目を伏せる。
面フィスの手のひらから湧き出すオイルを奥処に塗りたくられ、彼は沈黙して
確かな快感に酔った。
自らの手で懊悩している相棒の顔を、面フィスはじっと見つめていた。彼はコイトスの
最中も滅多に声をあげなかった。
面フィスはそんな彼を乱したいと思った。

先ほど制止された首筋へのキスを実行しながら、面フィスは裸の胸と胸を合わせて
愛しい神の体温を感じた。獣のような荒い喘ぎが聞こえ、やがて面フィスはそれが
自分の息音であることに気づいた。
自分がこれほどに興奮していることに驚きながら、彼は自分のペニスに潤滑油をまぶした。
「入れるぞ」
「好きに、するがいい」
そう言いながらも、面フェンティスは軽く脚を上げて挿入を助ける。
その両足を更に割って、面フィスはそこへゆっくり身をしずませていく。
「…………っ」
面フェンティスは軽く顔を歪ませた。
面フィスはそれでも容赦せずに、相手の脚を抱えて引き寄せ交わりを深める。
少しずつ探るように愛撫を進めながら、やがて二人は一定のリズムを見つけて溶け合った。
「面フェンティス」
「何だ」
「……呼んだだけだ」
やがて耐え切れなくなったのか、面フェンティスは横を向いて顔を反らした。
面フィスはこみあげてくる愛しさに戸惑いながら、相棒の首筋に口づけし、何度も
腰を打ちつけた。
「面フィス……頼みがある」
急に、面フェンティスが揺らいだ声を上げた。
「何だ」
「耳を、ふさいでくれ」
「なぜ、そんなことを言う」
彼は答えずに押し黙った。
「声を出したいなら、出せばいい」
「お前に、聞かれたくない」
「私は聞いてみたいがな」
律動の激しさに面フェンティスの上体は揺れ、前髪は滅多にかかない汗で濡れていた。

面フェンティスは、いつも出し抜かれている相方に更なる弱みを見せたくないと
思った。しかし心のどこかで、彼は自分が面フィスに負けるであろうことを知っていた。
やがて彼は、青い光で染まる床の上で背を反らし、陥落の声をあげた。
「ああ……面フィス……」

面フェンティスはその昔、白い森で交わした情交を思い出していた。

戦いの後の高揚がそうさせたのだろうか、あの時も、いつも冷静な面フィスがなぜか
同意も取らずに自分を押し倒し、本能のみで交わる獣のように自分を犯した。つぶれた
草のにおいがあたりに立ち込めていた。面フェンティスはそんな相棒の姿に驚きながらも、
その仕打ちに充足感を覚えていた。
今の官能はその時の感覚に似ていた。肉体は熱く融けながらも魂は澄み切っている。
身体の奥に体液が吐き出されたのを感じた面フェンティスは眼を開け、自分を
抱いている神の姿を見た。
「大丈夫か」
「平気だ」
独り言のようなその台詞が地下室に響く。
二人はしばし無言で見つめあった。面フェンティスは手を伸ばし、面フィスの髪を
優しく撫ぜた。
互いの想いを確かめるために、二人は不完全な言葉を使う必要などなかった。
熱い息を交わして視線を合わせるだけで、全てが読み取れる。
「上の世界に、帰るか」
「そうするとしよう」

面フェンティスが起き上がろうとすると、面フィスがその背を支えた。続いて甘い
口づけが交わされる。
ブルーランプの明かりが煌々と照り輝いていた。
「暇をもてあました」
「神々の」
「……情事」

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
白い森云々とか完全捏造ですが、この二人いいです。
お目汚し失礼しました~


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