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オリジナル 「誕生日の話」

サイトは持っているけれど載せるのにはあまりにも抵抗があったので3レスほどお借りします。
一言で表すなら「エロになりかけたけど失敗したそれ」
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

「何か、してほしいことはあるか?」
聞くと、晴樹は目を見開いて、少し照れながら破顔した。
「この状況で、それ聞くってどうなの?」
俺は今、晴樹をベッドの上で押し倒している。無理やりではなく、
いつもの習慣とその場が作り上げた雰囲気からの、なるべくしてなった状態だった。
「プレゼント、コッチ関係しか選択肢ないんだ?」彼はまだ小さく笑っている。
「嫌か?」嫌なわけではないだろう、と確信を得たうえで言ってみる。「他に思いつかなかったんだ」

今日は彼の誕生日だった。盛大に祝おう、とは思わなかった。
四捨五入すると三十路に繰り上がるような年代の男が、ケーキやらプレゼントやらで本気で喜ぶとは思えなかったし、
逆に俺がそれをやられても、やはり慣れていないその状況に戸惑うだろうと思った。
前にこの考えを晴樹に伝えると、「榊はこういうイベント事には冷めているね」と言った。
非難する口調ではなく、「君らしいよ」と優しい顔で笑った。

だからといって恋人の誕生日を素通りするのもおかしい。そのくらいの常識は俺にだってわかった。
どうせ誕生日が始まるその時間帯は、俺と晴樹はベッドの上だと確信があったので、俺は無難にこの方法をとった。
そして今に至る。
「嫌じゃない、嫌じゃないけど」俺が真顔で訪ねたせいか、彼は少し慌ててそう言った。
顔を赤く染めながら俺を見つめる晴樹が愛しかった。首筋に顔をうずめて軽く吸い付く。耳元で晴樹の小さな声が聞こえた。
「あ、待って。わかった、榊」服の下に手を滑り込ませたところで、漏れた声を隠すように大きな声で晴樹が言う。
どうしたのだと思い体を起こすと、そのまま晴樹は俺の胸に手を当て、突き放してきた。
晴樹はそのまま俺の下から足を抜いて、少し後ろに下がり、体勢を整えた。

「じっとしててくれ」俺のシャツのボタンを外しながら晴樹はそういう。
晴樹は顔を見られたくないのか、俺を見ることなく、ずっと俯いていた。
けれど耳が赤いのが見えているので、どんな表情をしているのかは考えずともわかった。つられて俺も体が熱くなる。
シャツが開かれ、晴樹の手が直に俺の胸に添えられる。晴樹はその真っ赤な顔を上げて俺を見た。
てっきり何かを言おうとしてるのだろうと思って言葉を待っていたら、キスをされた。
頬や額、瞼や耳にと晴樹の唇がどんどん降りてくるので、俺は驚く暇もない。
視線があうと、晴樹はまた「じっとしてて」と小さく言った。軽くうなずく。口元が綻んでいるのが自分でもわかった。
彼の唇が首筋に降りてくると、音をたてて軽く吸われた。めずらしいな、と思う。
俺から彼につけることがあっても、その逆はあまりなかったように思う。
「いつも、綺麗だなと思っていたんだ」俺の鎖骨を指先でなぞりながら彼が言う。
その指の感覚に、胸の奥から熱くこみあげる気持ちがうまれた。
押し倒したい。
軽く息を吐いて落ち着こうとする。
ここまで自分は理性がなかったのだろうか、と考えて、いつもは俺ががっつくように彼を組み解いているので、
彼から触れてもらうことがほとんど無かったことに気づき、自分に少し呆れた。
「僕も男だから、好きな人には触りたかったんだよ」と苦笑交じりに晴樹が呟いた。
意図的なのかそうでないのか、彼の手が胸の突起を触っていた。思っていたとおり、そこは感じなかったが、
晴樹が触っているのだと思うとまた体のしんが熱くなった。晴樹はかまわず、これまでの仕返しとでもいうふうに跡をつけていった。

このまま下も触ってもらえるのだろうか、と少し期待もしたが、
晴樹は腹辺りまでキスマークをつけると、俺の背中に腕をまわしてピッタリと抱きついてきた。
正直、ズボンの前がキツい。早くどうにかしたい。というよりも早く晴樹を抱きたい。
晴樹は俺の首に顔をうずめている。表情は見えないが、雰囲気的に押し倒してもいいかもしれない。
けれど、まだ晴樹の許しが出ていない。俺から触っていいという許可が。一体いつまで俺は「じっとして」いればいいのだろうか。

「榊」耳元で晴樹の声がする。熱い息がかかって、背筋が震えた。「あの、さ」
「本当は、最後まで、自分でやってみたかったんだけど」
言いながら、晴樹は自分のズボンのチャックに手をかけた。晴樹のそこも、膨らんでいた。
「でも、やっぱこれだけは、ちょっと、怖いかな、…っていう」ゆっくりとズボンを脱いでいく。「ええと、だから」
晴樹と視線がまっすぐに合う。濡れた、色気のある瞳の色をしていた。
「ここからは、手伝ってもらって、いいかな」最後のほうはもう俯いて顔をそらしていた。やっぱり耳は赤かった。
「そう言ってくるのを待ってたんだ」晴樹の顔に手をそえ、強引に前を向かせて噛み付くようにキスした。
晴樹の柔らかい唇を感じながら、今度こそ俺は晴樹を押し倒した。
ここから俺は実況の説明を放棄する。

「晴樹」
「ん」
「誕生日、おめでとう」
「…普通、先に゛言う゛んじゃな゛いか゛な゛ぁ…」

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、残念な作品デシタ!
途中からヤケクソになってるのがよくわかる


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