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虎01×05

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                     |  在阪王求団 0105です。
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 | __________  |    ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄|  またぐだぐだだよ。
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 | | |> PLAY.       | |               ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
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自分の名前には『鳥』という字が入っているけど、本当は俺じゃなくて、この人が本当の鳥じゃないのかと、
平里予さんを見て俺は思う。

 今日の試合、何度も平里予さんは鳥になった。
 右へ左へ飛ぶ姿に、俺は何回、見惚れたことだろう。
 ロッカールームに戻ると、その手前の扉、冷えた廊下に汗だくの身体を投げ出したまま、平里予さんが天を仰いでいる。
「大丈夫ですか?」
 と俺が尋ねると、
「赤☆さんは?」
答えではなく、質問を彼は返してきた。
 俺は周囲を見渡し、
「頭を冷やしにいったみたいですよ。そうとう悔しかったみたいだし」
と、引き分けの責任を全て背負った選手会長の行方を告げた。
 そう、と平里予さんは俺に答えると、
「赤☆さんが塁に出られないなら、俺が仕事しなきゃいけなかったんだ。だけど、できなかった」
と膝を抱え、うずくまる。「赤☆さんを傷つけた」と更に呟きながら。
 それを見、
「平里予さんだけじゃないでしょう?そういうなら俺だって、繋がなければいけない時に打てなかった。他の人達だって
そうです。野王求はチームプレイなんですから」
と俺が言うと、

「トリはホームラン打ったじゃない?あれがなきゃ負けてたよ?」
と顔は伏せたまま更に呟いた。
 そんな平里予さんに、俺は少しの苛立ちを覚えながら、
「じゃあ、平里予さんは、俺が今日のヒーローだって思ってくれてるんですか?」
と尋ねると、
「実際そうじゃん」
と彼は答える。
 その言葉に、俺は、ひとつ咳払いをすると、
「じゃあ、ヒーロー賞くださいよ」
と言うと、「何?」と彼は顔を上げた。
 その瞬間、俺はかすめ取るように、彼の唇にキスをする。
 一瞬の出来事に、平里予さんは目が点になったが、俺が彼に何をやったかを悟った瞬間、顔を真っ赤にして立ち上がった。
「な、ななな、いきなり何するんだよ」
「何ってヒーロー賞ですよ」
 俺も立ち上がり、彼を見つめながら、さも当然そうに言うと、
「……でも、こんなの不意打ちじゃないか……」
平里予さんは少し泣きそうな顔で言った。
「自分が”俺がヒーローだ”って言ったんでしょ?それに……」
「それに?」
「あんまり俺の前で”赤☆さん、赤☆さん”言わないでくださいよ。俺があなたのことアイシテルの知ってるくせに……」
 すかさず抱きしめた彼の耳元で「嫉妬しちゃうでしょ?」と呟くと、彼は一瞬身体をじたばたさせかけたが、すぐにおとなしくなり、
「……ごめん」
とぽつり呟く。

 そんな彼の肩を優しく叩きながら、
「今日は負けなかったんです。それでいいじゃないですか?今日の悔しさは明日にぶつけましょ?ね?」
と言うと、
「そうだね……」
彼は頷く。だが、すぐに顔を上げ、まっすぐに俺を見ながら、
「でも、やっぱり赤☆さんが心配なんだけど!」
と言うので、俺は軽く額を小突きながら、
「大丈夫ですよ。あの人には別に”精神安定剤”を用意しておきましたから」
と告げると、
「精神安定剤?」
「そう。とびっきりの奴をね。だから大丈夫ですよ」
と俺は言い、平里予さんはまたゆっくり頷いた。
 まだ半信半疑そうな彼の頭を俺は撫でながら、
「”まだ負けたわけじゃない”。明日からですよ。明日」
と俺は自分にも言い聞かせるように呟く。
 それに、平里予さんは頷きながらも、
「そうだね。あした、あした!」
と笑い、俺も微笑み、頷いたのだった。

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 | |                | |           ∧_∧ 虎戦士に幸福がありますように
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