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拾壱・弐拾壱

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
極寒の地の玉求団、拾壱・弐拾壱です。

彼は眠っているように見えた。

また、両手を組み、その手を額に当て、頭を垂れる姿は祈りを
捧げているようにも見える。

「Hサシさん」

オレは、声をかけた。

このチームの、絶対的リ利ーフ工ース。前半戦の好調さとは
裏腹に、ここ最近は疲れの影響なのか、打ち込まれる事が多い。

一体、この身体のどこに、こんな力があるのか。
自分は規格外だとしても、プ口里予王求線種としては小柄な体躯。
それでいて、誰にも投げられないようなボール。それが、彼の
現在の地位を築いた。

だが、今その小さな身体は悲鳴を上げ、彼の持ち味を奪っている。

それでも彼は、泣き言の一つも言わずに投げ続けるのだ。
まるで、いつ倒れてもいいかの様に。

「Hサシさん」

オレは、もう一度彼の名を呼んだ。彼はそこで初めて
オレの存在に気付いたようだった。

「出番か?コー千は?」

「オレに呼びに行けって言わはりました」

嘘だ。オレが行きたいと言ったのだ。ふーん、と笑った顔は、
お見通しだと言っているようだ。

「八回108玉求か。完等するんじゃねーの?お前」

「あと、もう一回投げますからね。バテました」

ニヤニヤとした笑いを浮かべながらそう言うと、彼は立ち上がり、
オレの腹に肘を入れながらこう言った。

「だらしねーな、お前」

いつものフレーズに、思わず抱き締めたくなる衝動を抑えながら、
更に憎まれ口を叩く。

「オレの完等捧げるんすから、3人で抑えてくださいよ!」

彼は何も言わずに右手を上げ、マ宇ンドへ向かって行く。
それをオレは、眩しい思いでただ見つめていたのだった。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
昨日の仕合見て勢いのみで書いた。後悔はしていない。


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