Top/40-424

よゐこ 「桜」

初めてのうpで心臓がドキドキバクバクです。

仲良しこよしなゲ仁ソ「宵子」の捏造文です。
エロ無し、ヤマ無し、オチ無し、意味無しの文章になっております。
言葉遣いが変だったり、くどい部分があったら、
教えてくださるとうれしいです!

それでは、
>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

 ある春の日のこと。

 桜が華やかに咲き乱れている。そして、たくさんの人々がその輝かしい美し
さを見に、または、春のうららかな空気をたっぷり吸いながら、どんちゃん騒
ぎをするため、桜で有名なこの公園に来ている。
 二人はその前者のほうの人々と同じく、桜を見に来ていた。が、人が多過ぎ
てうるさいし、人混みにもみくちゃにされてまともに会話さえ出来ない状態だ。
 「おーい!有野ぉ!どこや!!」
 一人が叫ぶ。
 「僕はここや濱口ぃ!はぐれんなよ!!」
 もう片方もそれに応じて叫び返す。
 そうして声を掛け合いながら、なんとかはぐれずに公園内を歩んでゆく。
 ところで、公園の少し外れ、左側を見ると、二人が居る場所の半分ほどしか
人は居ない。桜も人が多いところと比べると咲ききっていない。八分咲きとい
ったところだろうか。
 あと、少し暗い。どちらかというと桜以外の若葉色の木々が映えているから
だろう。春はあらゆる生命の繁栄する季節だ。
 こちらの方へは、満開の一歩手前が好きとか、人混みが嫌いな人達くらいし
かいないのだ。
 この二人もその「人混みが嫌いな人達」であるはずだったのだが、どういう訳
か今日は自ら人混みの中にいる。

 *

 人が多い。余りにも多いので、全世界の人間がこの公園に集結しているんじ
ゃないかという錯覚に襲われる。自分達のライブでもこんなに多くの人はいな
かったと思う。席が決まってたりするし。でも、公園は違う。来るもの拒まず、
去るもの追わずだ。自由に人が入ったり、出られたりするから際限無く増える
ことが出来る。

 あぁ。人が多いなあ。桜なんか見えないなあ。有野とも話せないなあ。むし
ろ、はぐれそうやなあ。
 わざわざ苦手なとこへ突っ込んでいってなんだけれども、やっぱり無駄に疲
れるなあ。やっぱ有野の言うとおり、向こうの道を歩けばよかったかなあ。

 そんな事をうだうだうだうだ考えていたら、自然に顔がうつむいていたらし
い。ふと気づくと目に映るものは自分の靴や人々の足だけになっていた。
 はっとして顔を上げる。
 ……いない。有野が。
 はぐれてしまったのだろうか。オレはあわてて左右上下前後と首をぐるぐる
させ、ついには走り出して、色んな人にぶつかってその度に「すんませんっ」と
謝りながら有野を探す。
 が、見つからなかった。大声で「有野ぉーーー!!!!!!」と叫んでもダメだった。
 別に全く知らない場所な訳でもないのだから、携帯を取り出し、メールで「
ごめん。○○の前に居て。すぐ行くから。」とでも送ればすむことだろう。
 だが、オレは有野とはぐれてしまってくやしくなった。なんだか涙が出てき
そうになってきた。

 この花見はオレが誘った。最近二人での仕事は段々元通り増えてきていると
は思うけれども、やぱり少ない。ラジオで言っていた通り、流石に三週間も離
れていたのは確か、初めてだったような気もするけれども、三日四日と会わな
いことは結構よくある。

 そしてやはり、有野が結婚したことにより、離れていた「少しの距離」が、も
のすごく開いてしまった気がする。

 有野はかなりヨメさんを愛して、家族を大切にしている。その愛に相方(つ
まりは「男」だけど)が勝てるはずが無いのだ。

 だからオレはたまには一緒に出歩くのも良い、というか、たまにでも一緒に
歩いたりしていないと、本気で離れ離れになっていくような気がしたから、花
見とか色々理由をつけて有野を誘った。
 なのに、その花見でもオレ達は離れ離れになる。これがオレ達の運命(さだ
め)なのだろうか。

 *

 人が多い。「とても」なんて言葉では到底表せないほどに人が多い。

 きっと後ろ斜め右で少し驚いてた顔をしているアイツは「自分達のライブと
かでもこんなん見ること滅多に無いよなぁ、たぶん」なんて思ってると思う。
大体は当たっていると思うから後で聞いてみよう。
 それにしてもわざわざ、少し苦手な「人混み」へ入ったのは何故だろう。「桜
を見にたくさんの人々が来る」という情景を見たかったのだろうか。いや、そ
んなに深くこういう事を考えるやつじゃないはずだから、きっと感覚的にこの
場所にしたんだろう。

 そんなことをつらつらと思って心を豊かにしていると、ふと妙案が思い浮か
んだ。
 濱口を僕とはぐれさせてみよう。絶対泣くぞアイツ。
 僕はどうやら、イタズラなどを思い浮かんだときは目が少し細められて、ニ
ヤリと笑っているらしい。だから、今もそのニヤリとした笑みを浮かべている
んだろう。
 早速作戦を実行しようと思って、後ろ斜め右に居る相方の姿を見る。何やら
考え事をしているようで、俯いている。

 よし、今や!

 心の中で掛け声をし、すばやく人にぶつからないよう気をつけながら、左側
に見える人が少ない、緑地帯へと移動する。そして、木の陰に隠れ、相方を見
失わないようにじっと見つめる。
 案の定、しばらくしたら焦って顔を上げ、キョロキョロして、僕を探してい
る。とうとう走り始め、僕の名前を叫ぶ。
 そして相方は、唐突に足を止めた。
 僕は何だろうと思い、目を凝らした。

 ……泣いている。それもすごい悔しそうに。

 うわっ。本当に泣いてる。
 想像はしてたけど、本当に泣く姿を見ると、急に自分がとても悪いことをし
たような感覚がする。
 「そろそろやめたほうがええな」
 僕はそうつぶやき、人混みにぐちゃぐちゃにされて、でも立ち止まっている
相方を救出に向かった。

 *

 いきなり誰かに腕をガシッと?まれた。痛い。
 だが、拒否の言葉も発する前にどんどん、ぐいぐい引っ張られていく。
 そして、さっき左手に見えていた緑が生い茂っている、人が少ない地帯へ出
た。
 オレは引っ張られる間も、ここに着いてからも少し俯いていたから、そのオ
レを引っ張っていた人が誰だか分からず、ついつい
 「いっつ……お前なんやねん!!」
 と腕をぶんぶんしながらキツイ声で言ってしまった。
 すると腕を?んでいた人物は
 「おう、ごめんな。痛かったか」
 と言って、その手を放した。腕は解放され、痛みは無くなった。
 だが、オレはその声を聞いて、自分の顔が上気してきて、目頭が熱くなるの
を感じた。
 そして考える前に口から「有野ぉぉ!!!!」という言葉が出てきて、そのまま勢
いで有野の胸に飛び込んでいた。
 有野は一瞬びっくりした様子だったけど、すぐに何故か
 「ごめんなぁ。」
 と言いながらオレを抱きしめ、頭を撫でていた。

 *

 桜より、若葉色の木々が映えている小道を二人が歩いていた。その左手には
満開の桜が咲き乱れていて、人が多い道がある。
 彼等は横に二人並び、朗らかな表情で会話をしながら、時々二人そろって立
ち止まり八分咲きの慎ましい桜達を眺め、春に似つかわしくない若葉色の木々
を眺めて
 「きれいやなぁ」
 「そうやなぁ」
 という取るに足らない感想を漏らし、また歩んでゆく。

 「そうや、これからオレの家に行こう」
 「んーええよ。じゃあ何かゲームでもする?」
 「オレ達は年中ゲームばっかやな。んで、何やる?」
 「たまにはレトロゲームとかやらん?」
 「いやや。それだけはいやや」
 「なんで?」
 「有野は、ゲーセンでレトロゲームやりまくってるやん。オレめっちゃ不利や
ん」
 「じゃあ、僕と濱口くんで協力プレイとか」
 「ん~。それならええよ。分かった。やるで!」
 「そうと決まったら、急がな!」
 「おう!…よっしゃ!燃えてきたあ!」

 二人は笑顔で歩んでゆく。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

途中できづいたのですが、伏せるのを忘れていました・・・。
更には、途中で分母を増やしちゃったりして、本当にすみませんでした。
萌えも全然無いし…。


このページのURL:

ページ新規作成

新しいページはこちらから投稿できます。

TOP