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THE爆弾処理班

SIMPLE DSシリーズ「THE爆弾処理班」、♯6後を捏造した男キャラ祭です
今手元に現物が無いので色々とうろ覚えな上、携帯からなので投稿に少し間が空くと思います

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

デザートウルフのキャンプから脱出して数時間。
Mの手配した爆撃機が周囲一帯を蹂躙する音も今は聞こえなくなった。
もし牢から脱出することができなかったら、
もしプラグが点火しなかったら、――今ごろ俺達はあそこで奴らと一緒に焼かれていた。
毎度のことだがいかにこの仕事が綱渡りの連続かということを痛感する。
「ディーノは、どうしてますか」
BBのことについてぼんやりと考えを巡らせていると前の席に座るミカが声をかけてきた。
少しでもディーノを犠牲にしようと考えたことを悔いているんだろう、その口調は不安げだった。
「ああ、よく寝てるよ」
当のディーノは俺のズダ袋から顔だけ出して、ぴすぴすと寝息を立てている。
いろいろと騒動があったというのに、そのあまりにものん気な様子に溜息が漏れた。
「まったくこのバカ犬が……迷惑かけやがって」
軽く頭を小突いてやると、目を覚ましたディーノがやめてよバートと寝ぼけ眼で小さく抗議の声を上げた。
「まあまあ。彼がいなければ僕達は助からなかったかもしれません。それに、」
かけたのは迷惑じゃなくて心配でしょう?と続いたミカの言葉は聞かなかったことにした。
「あと…、ローラン、でしたか。彼女にもお世話になりました」
「ああ……そうだな」
あの地に残る彼女のことを思う。彼女の境遇に、結局俺は何もしてやれなかった。
「最大の功労者が何言ってやがる。この飛行機を設計したのはミカ、お前だろうが」

しんみりとした空気を嫌ったかのように、横からミャオが話に割って入ってきた。
「おかげでやっと砂漠を脱出できるんだ。帰ったら何かしたいこととかは無いのかよ」
「お腹いっぱいゴハンたべたい!」
ディーノが目を輝かせて真っ先に主張する。
「僕は、まず帰ったらシャワーを浴びたいですね」
「だらしねえな、ミカ。……と言いたい所だがさすがに俺も同感だ」
「そうだよな。お前の仕事道具荒れっぱなしにしとくわけにはいかないしな」
さすがのミャオの肌も砂漠での遭難生活と、缶詰とチョコレートのみの食事には耐えられなかったらしい。
特徴的な顔に浮かぶ吹き出物に触ろうとした手は、ミャオに嫌そうな顔をされて叩かれた。
「痛え!」
「余計なお世話だ!それに、俺のとりえが顔だけなんて思うなよ。…………………それにしても」
そう続けたミャオは少し照れくさげな顔をした後、
「まあ、みんなで生きて帰れてよかったよな」
笑って、付け足した。
冗談めかした口調だけれどおそらく本心から言っているのだろう。
実のところ、俺も同じ気持ちでいる。
自分の能力に命をかけているような奴ばかりといえど、できれば誰も死んでほしくない。そう思う。
「それじゃあ無事ご生還、ってことで祝杯でもあげてみるか?」
少しくすぐったい気持ちになったことをごまかすように、おどけた手つきで二本の酒瓶を取り出してみせる。
「なんだよそれ。どうしたんだ」
「サボテンの鉢植えの陰に隠してあった。ちゃっかりしてるよな、ゴンザレスも。
 ミカとディーノは悪いが我慢してくれ。これはオトナの飲み物だ」
「いいのか?バレたら機長殿にどやされるぜ?」
そう言いつつもミャオの口元は意地悪そうに歪んでいる。

「なに、バレなきゃいいんだろ」
お前ら分かってるな?と目で合図すると、
ミカは仕方ないですねと苦笑して、ディーノは知らないよとそっぽを向いた。
ミャオと俺は了解を得たとばかりに二人静かに酒瓶を合わせて乾杯をしようとした、

その瞬間、

がくん、と大きく機体が傾ぎ、その勢いで盛大に酒を床にぶちまけた。
どこか覚えのあるその衝撃に嫌な予感が募る。
「ゴンザレス!!もしかして、また……」
「ああ、よくない知らせだぜ。右翼にトラブルが発生した、できるだけ体勢を整えては、みる、が…」
コックピットから振り返ったゴンザレスの視線が、床の惨状と中身が大きく減らした酒瓶の間をさまよう。
「おいアミーゴ、その手に持っている酒は」
「今はそんなこと気にしてる場合か!!前見ろ前!」
「なんてこった、仕事の後に一杯やろうと思っていたのに――」
ミャオとゴンザレスが言い争っている間にも高度は下がっていく。
「こわいよジョー、飛行機がどんどん落ちていくよう!たすけて!」
「ごめんなさいみなさん。僕の作った飛行機のせいで……」
「あああもう勘弁してくれえええええっ!!!」

こうしてネオ・ドスカラス号は再び砂の海へ舞い戻ることになった。
その後、蟻塚に突っ込んだ俺達を襲った悲劇は…………思い出したくもない。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

バートとミャオの悪友めいたやりとりに萌えて書いた。このゲームのヒロインは犬だと思う


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