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落第忍者乱太郎 けま富

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                     |  前スレ551とアニメに萌えてやらかした
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 | __________  |    ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄|  工口はないのに長いですすいません…
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 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ >32ジャンルかぶりごめんなさい
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
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 最近けま先輩は元気がない。

 そう思ったのはつい最近で、先輩がふと笑顔を消すことに気づいたからだ。
一年生に向けて笑う、一年生がむこうを向くと無表情になる。
 それは俺に対してもそうで、なんとなく理由を聞けずにいた。

 少し前、俺は先輩に好きだと言った。もちろん恋愛感情での意味だ。
そしたら先輩は笑って、俺を抱きしめて、俺も好きだと言ってくれた。
 つまり俺は先輩と恋人、になったつもりだったのだ。
だから先輩が元気ない理由も、俺が知らないのはおかしいはずなのに…。

 ある日の委員会の後、けま先輩は屋根の修理を任されていて、俺たちに
「後は俺だけで十分だから帰っていてもいいぞ」
と言うと縄梯子を担いで指定されたところに向かっていった。
 一年生がわっと長屋に戻って行くのを見て、俺はそうする気になれず、
けま先輩が修理しているであろう屋根にこっそり上った。
「…作兵衛?」
 先輩はすぐに散乱した釘を避けて俺の座る場所を作ってくれた。
「作兵衛…どうした?元気ないな」
「…元気がないのは、先輩のほうです」
先輩は手を止めて、俺に向き合って座った。もう日は落ちて、あたりは真っ暗だった。

 俺は、先輩に思ったことを全部話した。先輩は何も言わずに聞いてくれていた。

「…だから、先輩は、俺に何も言ってくれないから、」
少し涙が出てきた。俯くと止まらなくなって、膝がびしょびしょになった。
「俺のっ、…俺のこと、頼って、くれな、い、から…」
「作兵衛」
 けま先輩が突然俺の言葉を遮って、俺の顔をぐいと自分のほうに向けた。

「お前のこと、泣かせたりして…俺は本当お前の恋人失格だな」
そう言って先輩は俺の頬を手で擦った。
 自分で話しておきながら「だからもう分かれよう」と言われることが怖くなって、
俺はあわててたくさん謝った。そうすると、涙はもっと止まらなくなった。
先輩はずっと俺の涙を手で受け止めてくれていた。

 「作兵衛は、卒業した後のことを考えたことがあるか」
先輩は落ち着いた俺にそういった。
「そんな…俺、まだ三年生だし…」
先輩はそうだよな、といって笑った。
「俺ももう六年だから、いろいろ考えないといけなくてな」
「卒業した後の事を…?」
「そう、卒業した後のことを。それだけだ」
 先輩は俺の頭を撫でた。こんなことで泣かせてごめんな、と言った。
俺はそれが嬉しくて笑った。

 その後すぐに涙がまた出てきたのは、先輩はすぐに卒業してしまうと
いうことを急に実感したからだった。
「作兵衛?どうした?」
先輩があわててまた涙をぬぐってくれる。

「せんぱい、」
卒業しないで。

俺がそう言うと、先輩は目を丸くして、すぐに俺をぎゅっとした。
そうして、ごめんなと言って、まわした腕の力を強くしてくれた。
 先輩は俺の涙をぬぐいながら何度も好きだと言った。
まるで一生分の好きを使い切るみたいに言うから、もったいなくて、
俺は先輩の口を自分の口でふさいだ。

 今ここでたくさん泣いて、その姿が先輩の思い出に残ってしまえばいいと思った。
卒業してどこで何をしても、誰と付き合うことになっても、ひとの涙を見て
俺を思い出せばいいと思った。きっとそうなるだろうとも、思った。
 こんなことを考えている俺を、先輩は嫌いになるだろうか。

「先輩、好きです」
俺も好きだ作兵衛あいしてる、と先輩が言うとまた涙が出てきた。
ああ今、先輩が俺の思い出に残ったのだな、と思ったら少し救われた気がした。

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 | |                | |           ∧_∧ 乱文&尻切れスマン…とまつ好きだ
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