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ONE PIECE キドロ→その1

週刊飛翔 輪ンピィス
※コミック未登場キャラ故コミック派の人は要注意

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

『白くまベポ奮闘記』

こんばんは。俺ベポ!
隣には大好きなキャプテン。今ちょっとご機嫌斜め。
他のクルー達は気付いてないけど。
俺ちゃんと分かってるよ。

今日の昼頃、クルー達の養生とバカンスを兼ねてこの八百一島に来てから、キャプテンの機嫌は時間を追う事に悪くなってる。
俺達の船が入港したのと同じ頃、一隻の海賊船がこの島にやって来た。
俺達にも馴染みが深い“キッ怒海賊団”だ。
キャプテンは、この海賊団の船長の顔を見るなり悪態を突いてたけど、なんだか内心嬉しそうだった。
「チッ。またお前らと一緒かよ。今回は争うつもりはないから近付くんじゃねーぞ!虎ファルガー」
「俺に命令するなと言った筈だ、勇スタス屋。お前らこそ俺達に干渉するな」
その後キッ怒海賊団とは別れてこの島を満喫してたんだけど、キャプテンあんまり楽しそうじゃなかったなぁ。

夜の帳が降りて煌めく星々が夜空を飾る頃、キャプテンは窓枠にもたれてため息混じりに船外を見ていた。
視線の先は…?
キャプテン少し悲しそう…。
そんな悲しそうなキャプテンを見てるのは辛い。
いつだってキャプテンは優しくて、俺が落ち込んだ時には抱き締めて慰めてくれる。
キャプテンが大好きなんだ。
だから俺決めたよ!キャプテンの悲しみ取り除こうって!!
俺はキャプテンを肩に担ぐと駆けだした。
向かうはキャプテンの視線の先。
俺にはとっても優しいキャプテンは、
「降ろせ!ベポ!!」
って形ばかりの抵抗。
だけど、見覚えのある船体、見覚えのあるジョリー・ロジャーを目にしたら息を飲んで固まってしまった。
俺がこれからする事、勘付いたみたい。
それでもキャプテンは抵抗せずに、なすがままに担がれてた。

目的地の海賊船に侵入する。
見張り台から俺達の姿は見えていた筈だけれど、甲板の上は静かなものだった。
月明かりの下、覚悟を決めた俺を迎えていたのは二人分の影。
この海賊団の船長とその相棒だった。
「近付くなって言っただろ!虎ファルガー!」
「……」
「クルーに担がれてまで、ここに何しに来た?」
俺はキャプテンを抱え直すと目の前の男、勇スタス・‘キャプテン‘・キッ怒に近付く。
そして一礼。

「キャプテンを一晩よろしくお願いします!」

相手を見据えたまま、キャプテンを差し出した。
キッ怒は少し驚いた表情を見せたが、直ぐに自分の置かれた立場を把握してキャプテンを受け取る。
「わざわざ俺に逢いに来たんだから、追い返すのも悪いよなぁ、鬼ラー」
「お好きなように」
「お前の可愛い部下も頭下げてる訳だし相手してやるよ、虎ファルガー」
「……煩い。降ろせ……」
「俺の部屋へ行った後になっ!」
帽子に隠された為すべての表情は読み取れなかったけれど、少し覗いたキャプテンの口許には笑みが溢れているように見えた。
やっぱりキャプテンは笑顔が一番良い!
キャプテンはそのままキッ怒に抱えられてドアの向こうに消えていく。
残された俺と鬼ラー。
「せっかくだからお茶でもどうだ?何飲みたい?」
「ホットココア!」
成し遂げた達成感に胸躍らせながら鬼ラーの後を付いて行く。
俺もしばらくお邪魔させてもらおう。

泡島のオークションハウスでキッ怒を挑発したキャプテンは、その後ふたりで何処かへ消えた。
戻ってきた時、キャプテンの躰からはキャプテンの匂いとは別にあの男の匂いがしていた。
その時からキャプテンは少しだけ変わった。
微かな心の変化。
俺ちゃんと分かってるよ。

誰も居なくなった甲板。
見張り台の上では、見張り当番の船員が目撃した現状に付いて行けずに、軽いパニックを起こして頭を抱えていた…。
〈おわり〉

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

拙い話、読んでくれてありがとうございましたm(__)m
この後キャプテンは美味しくいただかれ、ベポはキッ怒海賊団のクルー達に(*´ー`*)←こーんな顔をさせて和ませていたら良い…


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