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ぬら孫 夜陸×鴆

前スレ173様の逆な我流設定で

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

いくら血を吐いても何も感じないのは、自分の血にはもう毒を制す力がほとんど無いからだ。
一族の持つ毒は歳を重ねるほどその威力を増し、ついには血の解毒作用を上回りその身を蝕み始める。
自分は末期だ、自覚していた。

口元を濡らす血を、手の甲でぞんざいに拭う。
湿った寝床に居続けたくなくて、ふらつきながらも立ち上がる。
縁側に踏み出した途端目眩を感じ、柱に縋って座り込んだ。
また二三度、咳き込む。
喀血だか吐血だか判らない血が掌から溢れ、滴り落ちた。
もう拭うのも億劫になって、血はそのままに仰のく。
息を整える為の呼吸に自嘲の笑いが交じった。

ふと空気が揺らぐ。
庭へと視線を遣れば、闇から浮かび上がってくる人影があった。
「若…」
微笑を湛え、一歩、また一歩、近づいてくる。
伸べられた手が顎を支えた。
「随分吐いたなァ」
語意に反して深刻さは感じられない口調だった。
それが却って気を楽にする。
「…今日はどういった御用向きで?」
顔は触れられるに任せ、言葉と表情で尋ねる。
「用が無けりゃ来ちゃいけねぇってのかい?」
「用も無ぇのに来られるほどあんたに"時間"は無ぇはずだろう?」
その返事を彼は気に入ったらしい、笑みを深くした。

「顔色も酷ぇな、房中術でも試してみるか?」
あまりに唐突なその言葉に、思わず笑みが漏れる。
「ありゃ男女でするもんだろうが」
「やってみなけりゃ分からんぜ?」
彼の指が下唇を撫でた。
未だ乾かぬ血が、その指をぬるりと滑らせる。
顎に添えられていた手が頬を包み、首へと降りてうなじを覆った。
「…あぁ確かに、あんたの精なら長らえられそうだ」
目を閉じ、うなじから広がる体温を味わう。

濡れたままの寝床が冷たいと思った。
やがてそれも気にならなくなった。

□ STOP ピッ ◇⊂(´Д`;)エロイノガスキデスイマセンスイマセン


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