庭球皇子
更新日: 2011-05-04 (水) 12:37:27
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
立夏伊大附属、先輩たちが大好きな2年のお話。
最近、赤也が額にヘアバンドを巻き始めた。
「ワカメじゃ無くて、ヒョータンナスビのようだね…アレは」
──幸村が、かしゃりとシャッターを切った。
かと思えば次の日に、剣道部へ行って練習に参加してきたという。
パイプで作り防具を着けた打ち込み用の人形(ヒトガタ)、“面胴くん”を破壊、
報せを聞いた真田は立ったまま15秒ほど失神した。
「いったい何としたことだ! 赤也! あの大馬鹿者!!」
──立海大附属が青学に倣い、グラウンド百週を課したのは、
後にも先にもこの一幕だけであった。
授業中にもよく挙手をするようになった。
「……当てられるととたんに周章狼狽、滅茶苦茶な答えをしているそうですが」
──紳士こと柳生比呂士、頭の痛い様子である。
「……え、と。こうッスか── プ、リッ」
「違うンじゃなあ。もそっとこう唇を突き出しんしゃい、ブーたれる時みたいに」
縦書きのノートを使い始めた時は、柳はさすがに先回りして
筆を使わぬようたしなめた。
「柳先輩、どーしてッスか!
別にいいでしょー、俺が筆使ったって! 先輩の特許じゃあるまいに!」
「先輩だけに専売の──…と、此れは兎も角。
筆は止すがいい、赤也。お前の字で筆を使えば、俺も勉強を見てやれなくなる」
── 一方のその日、千葉の片隅で盛大なくしゃみが何回も響いた。
駄菓子屋にも良く立ち寄っている。
ブン太はこれを歓迎して、毎日のように赤也を引っ張りまわしている。
ジャッカルは自分の苦労性も真似されればとふと考え、
いやいやそんな役回りはひとりで十分だと思い直した。
赤也が日焼けをしはじめたことだけ、ほほえましいものだと見守っている。
「だって──そりゃあ、その。
……好きな人たちと、同じことがしてみたいじゃないッスか!」
──赤也はそう答えて、照れくさそうに笑った。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
立夏偉大唯一の2年生ルーキーは、
先輩たちから(いろいろな意味で)可愛がられていて欲しいと思う。
後、千葉でくしゃみをした人は友情出演です。お邪魔しました!
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