須磨X 野宿ネタ
更新日: 2011-05-03 (火) 13:53:07
,-、
//||
// .|| ∧∧
. // 生 || ∧(゚Д゚,,) < 須磨ブラXの団長と王子だよ
//_.再 ||__ (´∀`⊂| < 今更感溢るるXスレの野宿ネタだよ
i | |/ ||/ | (⊃ ⊂ |ノ~
| | / , | (・∀・; )、 < 初投下なんで緊張で死にそうなんだぜ
.ィ| | ./]. / | ◇と ∪ )!
//:| | /彳/ ,! ( ( _ノ..|
. / /_,,| |,/]:./ / し'´し'-'´
/ ゙ / / / ||
| ̄ ̄ ̄ ̄ |,,./ / /,!\
| | / `ー-‐'´
| | ./
|_____レ"
「…眠れないな。」
亜空軍との戦いの中、偶然にも剣士が三人揃ったこのチーム。
襲来を避ける為、手頃な岩影に隠れて夜を過ごすことにした三人だったが、
只一つ、もぞりと動いた影があった。
くるりと周りを見渡して敵がいないのを確認し、少し歩いてみるかと立ち上がった。
腰に携えた愛剣がカチャリと音を立てその存在を主張した。
「…どうした?」
「アイク。」
微かな音だったが、それでも耳に届いたのであろう、一人の青年が起き上がった。
「ごめん、起こしちゃったみたいだね。
ちょっと寝付けなくて…その辺を歩いてこようかなって。」
「何があるのかわからないんだ。今は独りでうろつかない方がいい。
…したことないのか?野宿。下が地面じゃ寝れないのか?」
「そ、そういう訳じゃない!」
マルスは歳こそ若いが大戦を二度も経験している。勿論、旅の道中や戦場では野宿だ。
寒いだの背中が痛いだの、今更そんな泣き言を言う程弱々しくはない。
「しょうがないな、ん。」
アイクは自分のマントの片側を地面に広げ、ぽんぽんと叩いて示した。
「…?何だ?」
「中。来い。」
「………。え、ええ!?」
突拍子もない提案にマルスの声が裏返る。
いくら男同士とはいえ、いや男同士だからこそ、一枚の布にくるまるというのは問題があるのではないだろうか。色々と。
「マント一枚じゃ寝れないんだろう?」
「いや、だからそうじゃなくて」
「俺のとお前の、二枚重ねればいい。」
「ひ、人の話を」
「それに身を寄せ合った方が暖が取れる。」
至極合理的な意見を淡々と述べるアイクに、マルスは自分の方がおかしな事を言っているのかと錯覚させられてしまう。
――そういえばこういう人だ、この人は。
出会ってからまだ日も浅いが、アイクのマイペースさはよく思い知らされていた。
そしてこういう時、必ず自分は彼に言い負かされてしまうということも。
「じゃあ…す、すまないな。」
怖ず怖ずと隣に寝そべるとアイクも横になり、互いのマントを被せあった。
「いい、気にするな。慣れてるしな。(野宿は)」
「慣れてるのか!?(同衾は)」
「…薄い身体だな。近くで見ると更に。」
「失礼だな、君は!……確かに君と比べたら貧相かもしれないけど」
「だけど、強い。
白兵戦においての一番の武器は速さだ。 マルスはパワーはないけど、剣筋が鋭くて 足が速い。
自分の身体の利点を良く分かった戦い方だな。」
「…有り難う。」
面と向かって褒められると結構恥ずかしいものだな、とマルスは俯いた。
言った側はというと、いつもの無表情でしれっとしている。
「……た、戦い方といったら、卿の剣は独特だね。彼も彼自身をよく分かっている。」
「卿…メタナイトか」
「うん、彼はとても良い剣士だ。最初は…その、ちいさい人だな、と思ったけど…」
「…人、なのか?」
「…まあ、世界は広いから。それにしても、初対面で彼と剣を交えた時は驚いたよ。
あの身体で器用に剣を扱うなあ、なんてレベルじゃない。まるで己自身の様に振るうんだ。
それに翼が付いているのは強みだね。体格の差を飛行技術で補ってる。あと…」
「…俺は。」
「…ん?」
メタナイトへの賛辞を遮るようにしてアイクが口を挟んだ。
「俺は、元の世界では傭兵団の団長に就いていた。皆と、大陸の動乱を収めて…。
…あと、クラスはロードだ。奥義も会得した。」
「…てん☆くう?」
「…天空だ。
素早さは確かに劣るが、一降りの威力はきっと負けてない。
それに俺は、まだまだ 強くなる。」
「…?勿論、君の事も頼りにしているよ、アイク。
僕や卿ではどうしても力負けしてしまうから、君が居なかったら大きく苦戦していただろうしね。
君の剣は、大きな戦力だ。」
「…そうか。」
「どうかしたのか?」
「いや、何でもない。…寝る。」
ぎゅ。
言い終わるやいなや、アイクは片腕をマルスの背中に回し、その身体を抱き寄せた。
「ぅわっ…!あ、アイク!」
「…………。」
「…おやすみ三秒か。なんて唐突な…」
言ったそばからもう眠りに落ちたその素直な行動に、マルスはやれやれと苦笑した。
まだまだ強くなる、と。彼はそう言った。
アイクは充分強い、が、彼は己の腕に更に磨きをかけるのだろう。
元の世界にいる人達の為に。
ちら、と彼の寝顔を盗み見る。
…同衾に慣れてるって言ってた。元の世界に恋人が居るのか、それとも。
その傭兵団ではいつも誰かと抱きしめ合って眠っているのだろうか。…こんな風に。
そっと、今は閉じられている蒼眼に触れる。
だったら、自分はこんなに彼に近付いていてはいけない。
彼の腕の中に居るべきは、自分では、ない。
それなのに、背中に回されたアイクの腕は自分のマントごとしっかり組まれていて、
身をよじってみても距離を取ることはできない。
震える人差し指の下で、アイクの瞼がぴくりと揺れた。
彼がマントを掴んでいるから身動きがとれないんだ。
眠っている彼をまた起こすのも申し訳がないから、僕は動けない。
――だからこれは、この腕が振りほどけないのは、僕の意思じゃ、ないんだ――。
鼓動の速さの理由に気付けないまま、マルスは昏々と眠るアイクをじとりと睨み、
それから自身の目を固くかたく閉じた。
,-、
//||
// .|| ∧∧
. // 止 || ∧(゚Д゚,,) < 何もしてなくてスミマセン
//, 停 ||__ (´∀`⊂| < っていうか王子お前どこの乙女だよ
i | |,! ||/ | (⊃ ⊂ |ノ~
| | / , | (・∀・; )、 < 須磨っくす萌えるよ須磨っくす
.ィ| | ./]. / | ◇と ∪ )!
//:| | /彳/ ,! ( ( _ノ..|
. / /_,,| |,/]:./ / し'´し'-'´
/ ゙ / / / ||
| ̄ ̄ ̄ ̄ |,,./ / /,!\
| | / `ー-‐'´
| | ./
|_____レ"
このページのURL: