Top/32-86

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                     |  封誇示、量真×桐風邪が土台の、劉方×桐風邪
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 | __________  |    ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| 前スレ136の続きらしい
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 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
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普段は気丈な女性が血相を変えて屋敷に飛び込んできた。それだけで大事が起こったのだとわ
かるのに、その女性が呼んだ名前は二つ。一人は無茶ばかりする予想通りの名前。そしてもう
一つは、そんなことがあってはならない名前だった。
いつもは冷静沈着な彼も、血相を変えて外へと飛び出した。
彼女がヤンチャ小僧に肩を貸して、先に屋敷内へと戻って行く。
倒れているもう一人の男を、劉/鵬が軽々と抱え上げた。
その男を布団に寝かせる。タオルを持った彼女がすぐ駆けつける。他者の看護に慣れている劉/
鵬がテキパキと隻眼の男の服を脱がせる。すでに冷静さを取り戻した彼女がその上半身を拭う。
その間も彼は何も出来なかった。何も。ただ怯えていた。
傷ついたその人物に触れる権利など、自分には何一つないのだと信じた。
夜も更け、疲れを見せた彼女を自室へと去らせた。劉/鵬と霧/風はその男、竜/魔の枕元に座っ
たまま、動こうとはしなかった。劉/鵬は霧/風も休ませたかったが、霧/風は眠り続ける男の顔
をじっと見つめ、両手の拳を膝の上で握りしめ、何かに耐えるように唇を噛み締めていた。
数年前、劉/鵬と霧/風は同じような状況にいた。
その時もこの男が眠り、二人がそれを見つめていた。
違うことと言えば、その時竜/魔の左目には血の滲んだ包帯が巻かれていたということ。
そしてもうひとつの違い。その時、霧/風はポロポロと涙を零していた。今とは違い、自分の感
情を隠そうとはせず、嗚咽に唇を震わせて。
あの時、劉/鵬と霧/風を救う為に竜/魔は左目を失った。勝負に逸り、自分の力を過信し、霧/風
は戦いの前線へと飛び込んでいった。劉/鵬もそれに続いた。そして罠に落ちた。間一髪で駆け
つけた竜/魔が、自分の左目と引き換えに二人の命を救った。そして、自分の体をすり減らして
発揮されるサイキック能力が、竜/魔の意識を奪った。あの時と同じ光景が、今目の前にあった。
「………霧/風、少し休め。ここは俺が看る」
霧/風は小さく首を横に振った。
「いや、私はここにいる。劉/鵬こそ休め」

予想していた答えが返ってくる。今の竜/魔の状態は前回の時よりも悪い。サイキック同士の戦
いで予想以上の力を消耗している。顔色の悪い竜/魔を霧/風に見せることは酷だった。
霧/風が誰よりも竜/魔を尊敬し、それ以上の想いを抱いていることは劉/鵬も知っている。竜/魔
とて霧/風のことを大切に想っている。風/魔の里でも最強と並び称される二人だ。
「霧/風、休め」
もう一度言った。
「私はいい。ここにいさせてくれ」
劉/鵬は小さくため息をつくと、霧/風の腕を掴んで立ち上がった。力自慢の劉/鵬に逆らうこと
は出来なかったが、霧/風はそれでも抵抗した。
「隣の部屋に移る。ここで言い争ったら逆に竜/魔に障る」
言われて霧/風は探るように劉/鵬の顔を見たが、素直に襖の向こうにある部屋へと移動した。
襖を閉めた途端、劉/鵬が口を開く。
「まずは休むんだ。お前まで倒れられたら敵わん」
「私は大丈夫だと言っている。お前こそ休め。お前が倒れたら小次/郎のコントロールが出来な
い。あいつの場合はいざとなったら力ずくで抑え込まないと」
「それはお前も同じだ」
「!」
言いながら劉/鵬は逞しい腕で霧/風の体を抱きしめると、その頭を抱え込むようにして荒々しく
口づけた。途端に霧/風が抵抗する。劉/鵬の腕の中から逃れようと身をもがく。
「……っ、やめろっ!」
小声で叫ぶ。
「駄目だ。あの時のお前もこうだった」
再び思い出す。あの夜も霧/風は竜/魔から離れようとしなかった。自分のミスを責め、竜/魔の
身を案じ、明らかに憔悴していた。泣きながら血に染まった包帯を代え、傷ついた体をタオル
で拭っていた。だから、劉/鵬は行動に出た。

竜/魔が眠っている隣の部屋で、霧/風の体を抑えつけ、その純潔を奪った。
今よりも体も小さく、感情をコントロールする術も知らなかった霧/風は簡単に混乱した。そし
て的確な抵抗も出来ないまま、劉/鵬の腕に堕ちた。どんなに抵抗しても劉/鵬の縛めは解けなか
った。初めての体はそう簡単には劉/鵬を受け入れなかった。だから強引にことを進めた。霧/
風は泣きながら痛みを訴えた。そして逃げようとした。それでも劉/鵬は行為を続けた。そして、
残酷なまでの優しさで霧/風を導き、意識を失わせた。
今、霧/風はあの時のことをはっきりと思い出していた。
竜/魔を想いながらも、力で負けて他の男に抱かれた。それがまた繰り返されようとしている。
あの頃以上の力を身につけているはずなのに、劉/鵬は霧/風の抵抗を簡単に塞いだ。常日頃から
一緒に訓練をしている仲間だ。動きの癖を読み取られていたのかもしれない。
畳の上にうつ伏せに押しつけられる。太い指がシャツの中に潜り込み、霧/風の肌を探った。
「霧/風、素直に部屋に戻って休むか?」
耳元で尋ねられる。霧/風は即座に首を横に振った。
「………なら、仕方ない」
ズボンのベルトを引きちぎるようにして外された。そのままズボンと下着を一緒に下ろされた。
霧/風は一際大きく暴れた。それを抑えこむ方法も劉/鵬は知っていた。強い力で前を握りこまれ
る。ビクンと大きく霧/風の体が跳ねる。
「……っ………や………めろ……っ!」
押し殺した声で抵抗する。
「気にするな。竜/魔だと思え。俺もあいつには何も言わん」
劉/鵬は霧/風の両手首を取ると、ベルトでひとまとめに縛り上げた。やはり霧/風の抵抗は尋常
ではなかったが、全身でのしかかるようにして、その体の動きを封じた。
「白いな……この肌の白さを知っているのは俺と竜/魔だけか」
「離せ……っ!」
霧/風の腰周りを撫で上げながら劉/鵬が呟く。
「俺のは竜/魔よりも大きいかもしれんが我慢しろ。お前が部屋に戻らないのが悪いんだ」
「勝手なことを………んっ!」

そこに太い指が潜り込む。霧/風は再び抵抗を大きくした。竜/魔以外の人間に女のように扱われ、
この肌に触れられるのは嫌だ。幼い頃から女の子によく間違われる子供だった。成長しても線の
細さは変わらない。色香を利用したくの一の役目の方が向いているとまで言われた。それら全て
を払拭する為に、霧/風は強くならなくてはいけなかった。自分の身を守る為。そして憧れの竜/
魔のそばに立つ為。
「ああっ!」
強引に指が二本に増やされる。手加減をしない荒々しさで劉/鵬の指が霧/風の中を掻き回す。
「大声を出すなよ。………いや、それで竜/魔が目を覚ますならいいか?」
わざと煽るように劉/鵬が囁く。霧/風は慌てて口を閉じた。それでも漏れる呼吸は止まらなかっ
た。竜/魔とは違う動き。それらが霧/風を戸惑わせた。
隠し続けていた自分の想いが竜/魔に知られてしまったあの夜。すでに自分をコントロールする
術を覚え、表情を失ったはずの霧/風が、竜/魔の前で震えた。竜/魔は霧/風の想いを受け入れ、
自分の想いを霧/風に告げた。泣きたいほど嬉しかったのに、霧/風は竜/魔の腕から逃げた。何
故逃げるのかを尋ねる竜/魔に、霧/風は素直に告げた。自分は純潔ではない、と。自分はすでに
穢れているのだ、と。だが竜/魔はその言葉を聞いても、優しい笑みを崩さなかった。
『そんなことに何の意味がある?』
そして両腕を広げた。
『今のお前が俺を愛してくれているなら何の問題も無い。俺は前からお前だけを愛している』
たった一度だけの過ちを、竜/魔は気にしないと言った。だから霧/風はその腕に倒れこんだ。
『お前が感情を失ってしまったのは、俺のせいだな』
違う。心の中でそう呟いた。感情を失ってはいない。ただそれを表現する手段を捨てただけだ。
『もっと感情を出していいんだ。昔みたいに笑ってくれ。悲しかったら泣いてくれ』
出来ない。そう呟いた。竜/魔が左目を失った代償として、霧/風は感情を封じ込めたのだ。
笑ってはいけない。泣いてはいけない。忍は忍らしくあれ。もう二度とあのような過ちを繰り
返さない為に。

だが今、霧/風は涙を流していた。劉/鵬の指が三本に増える。呼吸が引き攣る。
「霧/風。俺を憎んでいい。今だけは余計なことを考えるな。俺を憎め。ただそれだけを考えろ」
霧/風の背中を覆っているシャツをたくし上げる。すんなりとした背中のラインが鮮やかに浮か
び上がった。微かに汗ばんだ肌が、霧/風の隠した感情を伝えていた。
「………感じてくれ、霧/風」
指が引き抜かれた。圧迫感が消えたのと同時に、そこに新たなものがあてがわれた。
「劉/鵬……!それだけは…………ああっ!」
慌てて逃げようとした体を力任せに引き寄せられ、劉/鵬の太く大きいもので貫かれた。
(竜/魔!)
助けを求めるように、心の中で泣き叫んだ。また過ちを犯している自分。
(竜/魔!)
身体を揺さぶられる。劉/鵬は叩きつけるようにして霧/風をわざと乱暴に扱った。霧/風を疲労
させ、意識を失わせたかった。そうでもしなければ霧/風は休息を取らない。隠しようのない疲
労や不安は、他の風/魔の仲間たちにも伝わってしまう。年長者が不安に揺れていてはいけない。
(霧/風、何も考えずに眠ってくれ)
劉/鵬が霧/風の奥を強く穿つ。腰を引き、入り口辺りで出し入れを繰り返して軽く擦る。その動
きに、敏感な霧/風の体が翻弄される。再び奥を突き、霧/風の前にも触れてやった。
「……んあっ!………あぁ………はっ…………んっ………!」
すでに何度も竜/魔に抱かれて、体が覚えてしまったのだろう。再奥へと刺激を求めるかのよう
に中が蠢き劉/鵬を誘う。けれど、霧/風の心はまだ劉/鵬から逃れようとしていた。愛する竜/魔
を裏切ることがないよう、必死で自分を守ろうとしていた。
「………い……やだ……っ…………」
「感じてるんだろう?なら素直にそう言ってくれ。こっちはもうこんなだぞ?」
前を擦る手のスピードを速くする。クチュッと湿った音がした。霧/風が頭を強く振った。
「ほら、感じてる」
言葉で霧/風の思考を犯す。麻痺させるまでに追い込まなければいけない。
(霧/風、もう堕ちるんだ。今だけは全てを手放すんだ。眠れ)
「………いっ…………もう………やめ…っ………あぁっ!」
劉/鵬の突き上げるスピードが一層速くなる。畳に爪を立て、必死に頭を振って堪えようとする。
(竜/魔!)

もう一度、その名を心の中で呼んだ。
「イけ」
耳元で囁かれるその声が、竜/魔のものと重なった。
前を強く擦り上げられたのと同時に、劉/鵬の腰の動きが一段と速くなった。頭の中が真っ白に
なる。ギュッと目をつぶった。汗を浮かべた白い背中が仰け反る。
「…………っっ!!!」
唇を噛み締め、上がりそうになる声をなんとか押し殺した。と同時に霧/風の中に劉/鵬が己の欲
望を放つ。ゆっくりと、力の抜けた霧/風の体が沈んだ。静かに劉/鵬は体を離すと、霧/風の顔
を覗き込んだ。涙を流したまま、肩で荒い呼吸をしながら意識を失っていた。
「………そのまま、眠れ」
自分の衣服を整え、霧/風の体をその服で包んで抱き上げる。生活感のない霧/風の部屋に運び、
布団を敷いて横たえた。
劉/鵬は思い出していた。先日の朝食の時、竜/魔の些細な一言に霧/風は小さく噴き出して笑っ
た。久し振りに見た霧/風の笑みだった。あの笑みは竜/魔にしか向けられていないのだ。
(この戦いが終わったらみんなで風/魔の里に帰る。そうしたらまた、穏やかな生活が来る)
そっと霧/風の前髪に触れる。
(いつかお前が、また素直に笑顔になれる時が来るといいな)
静かに劉/鵬は自分に与えられた部屋へと戻って行った。

翌朝。まだ空も暗い時刻。劉/鵬は目を覚ました。眠りに静まった屋敷の中でひとり、服を着替
える。音も立てずに廊下を歩き、竜/魔の部屋の襖を開けた。
そこに見慣れた背中があった。
「………霧/風」
竜/魔の枕元に正座をし、じっとその容態を見つめている。劉/鵬はその隣に座った。
しばらくの間、言葉はなかった。
「………すまなかった」
先に口を開いたのは霧/風の方だった。
「私はお前にまで心配をかけていたのだな」
「謝るのは俺だろう?」
「方法には問題があったが、私を眠らせようとしたのだろう?」

「………すまなかった。体は?」
「大丈夫だ。………その………」
霧/風が何かを言いかけて止めた。劉/鵬は霧/風が何を言おうとしたかを理解していた。
「竜/魔には言わん。あの時と同じだ」
「……………頼む」
霧/風の様子はもういつもと変わらない。何を言ってもここから移動する気はないだろう。
「朝になったら竜/魔の世話は蘭/子さんに任せて、麗/羅に準備をさせよう」
「…………わかった」
納得していないような声だったが、了承してくれたようだ。劉/鵬は立ち上がった。
「じゃあ俺は準備をしてくる。それまで、竜/魔を頼む」
劉/鵬が部屋を出て行く。霧/風は小さく息を吐くと、再びじっと竜/魔を見つめた。やはり顔色
が悪い。容態は一向に変わらない。竜/魔が死と向かい合わせとなっているのに、自分は何をし
ているのだろう。昨夜は無理矢理だったとはいえ、劉/鵬に抱かれた。自分の未熟さが悲しい。
ピクリ。
布団の一部が小さく動いた。
「竜/魔?」
ちょうど竜/魔の右手の上辺りを覆っている部分が、また動いた。
「竜/魔?」
右手で何かを伝えようとしているのだろうか。以前、死した風/魔の仲間が死の間際に伝えたい
メッセージを忍び文字で地面に書き残したのを見たことがある。それと同じことだろうか。
霧/風は布団をめくり、竜/魔の右腕を布団の上に置いた。その手の動きを読もうとした。
その手は文字を示さなかった。
その代わり、静かにその褐色の指が霧/風の細く白い指先に絡まった。
「………竜/魔?」
自分に繋ぎとめるようにして、竜/魔の指が霧/風の指を絡め取る。まるで霧/風の悲しみを慰め
るかのように。
「…………竜/魔…………」
その手を両手で包み込む、そして自分の頬に当てた。
(私はどんな目に遭っても構わない。お前を救う為なら鬼にだってこの身を捧げよう)
嵐を征するほどの力を持つこの男の為なら。

(お前自体が、私の傷だ)
そっと、その手に力を込める。
(どうかまた、私の名前を呼んでくれ)
(お前が私の名を呼ぶその声が好きなんだ)
(どうか………私の名を………また………)
そして。
(私が死す時もどうか………私の名を………呼んでくれ………)
静かに太陽が昇り始める。霧/風はずっと竜/魔の手を握り、祈り続けていた。

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 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ オシマイ
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
原作と実写がいい感じにシンクロしてて、毎週wktk


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