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ネタバレ注意。TOI リカルカと見せかけたルカリカ

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            //  .||               ∧∧
.          // 生 ||             ∧(゚Д゚,,) < 主にリカちゃんがグダグダ心理描写してるだけです。
        //_.再   ||__           (´∀`⊂|  < エロどころかイチャイチャもナイヨ
        i | |/      ||/ |           (⊃ ⊂ |ノ~
         | |      /  , |           (・∀・; )、 < TOI中盤イベント・スキットのネタバレ注意
       .ィ| |    ./]. / |         ◇と   ∪ )!
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 |         | ./
 |_____レ"

この、年齢の割りには幼い顔つきをした少年が落とした爆弾に、
俺は戦場に上がったばかりの新兵のようにうろたえていた。
”リカルドと性的な関係を結びたい”
何度も脱線しかけ、紆余曲折する話に辛抱強く耳を傾け続けた結果を、要約することこうだ。
つっかえる度に間を置くので、ここまで聞き出すのに相当な時間がかかった。
どうやら耳がイカれたらしい。そう思って何度か問いただしてみたが、返ってくる答えは同じだった。
どこか小動物を彷彿とさせる顔立ちは、今や真剣味に満ちていた。

事の発端は、ミルダが俺の部屋を訪ねてきたことから始まった。
珍しいことではない。宿に着き、それぞれに割り当てられた部屋に散ると、ミルダはしばしば俺の部屋を訪れた。
別段追い返す理由などないので、テーブルの両脇の椅子に掛け、俺は酒を、ミルダは水を飲みながら、他愛も無い会話をする。
話題の中心は進行ルートにある町のことや、軍事情勢のことだ。
稀に前世のことに話が及ぶこともあった。
そんな時、ミルダは決まって夢見る少年のように楽しげな笑顔を見せるのだが、俺はそれをたびたび苦々しく眺めた。
天上の記憶が転生体に僅かの影響も及ぼさないとは思っていない。いないが、それでも前世は前世だ。今生きている人間が縛られるものではない。
(しかし)
本当にそうか。言い切れるのか。
棘のような引っ掛かりが胸中に浮かぶ。
ナーオス基地で出会った男を思い出していた。あの男が俺にだけ語りかけてきた言葉を。
あの男は、俺の。

考えに沈み、俺は黙り込んだ。
両手に囲った酒杯の水紋を眺める時間だけが過ぎていたのを覚えている。思えば、このときからミルダはおかしかった。
いつもなら、黙り込んだ俺を気遣う言葉を――過剰と思えるぐらいに――注ぐのだが、
このときばかりはミルダも口を閉ざしていた。
今ならミルダが何を考えていたのか大体分かる。
内心の思惑を、ともすればこの部屋を訪れるときにはすでに抱えていた言葉を、告げるべきか悩んでいたのだろう。
しばらくして、部屋に戻れと告げ、扉の前まで送り届けたとき、ミルダが口火を切った。
そして今、その発言に、俺が悩まされている。

「…………」
極力顔には出さなかったつもりだが、自信はない。
俺がミルダに何度目かの確認を投げかけて以来、部屋には沈黙が流れ続けている。
――なぜ、こんなことになったのかが分からない。
眉間を押さえる。知らん内に皺が寄っていた。
何を間違って俺などと体を重ねたいと思ったのか。
俺とて27の健康な男だ。当然溜まるものもある。
これが名も知らぬ女性からの誘いだったら、一も二もなく承諾していただろう。
すっかりパーティの保護者役に成り果て、発散する暇も機会も失われていた。
ガルポスの宿の100ガルド追加サービスは期待外れもいいところだった記憶は新しい。
折を見て歓楽街に足を運ぼうと考えたこともあったが、万が一女性陣に思惑が漏れる可能性を思うと気が重かった。
アニーミにはここぞとばかりにからかわれるだろう。
水を得た魚のようになった彼女の顔が目に浮かぶ。
ラルモにいたってはまだ子供だ。出来るならば性的な話題には触れさせたくない。
セレーナは、嗜めながらも苦笑いで容認するだろうが……。
男を抱くことに抵抗があるわけではない。軍ではさして珍しいことではない。
しかし、ミルダは転生者であることを除けば、真面目な、普通の少年だ。
男相手にしか性的欲求を覚えないタイプではない。
ならば当然、性対象は女性のほうが望ましい。それもアニーミのようにお互い慈しみ合える関係を築ける女性と。
そう思うのは、長らくこの子たちを見守っていたために湧いた父性からか。

「ねぇ、リカルド…」
沈黙に耐えかねたのか、ミルダが声を掛ける。
変声期を迎える前の少女のような声は不安に曇っていた。
「僕の言ったこと、わかりにくかった?」
「違う。黙ってろ」
そうだ、もしミルダを抱くようなことになったとしよう。その場合、当然身体に無理を強いることになる。
前線の主力を担うミルダの動きが鈍るのはまずい。
前衛の不調は後衛にも波及する。翌日の戦闘に差し支えるような真似は避けるべきだ。
――いや、違うな。そうじゃない。

結局のところ、俺は葛藤しているだけなのだ。
銀髪で童顔の、通俗的な単語を用いるならば美少年がどれほど懇願しようが、どれほど俺の性欲が積もろうが、
この、純真で、気の弱い、一回りも年下の少年をかどわかすような真似をしてもいいものか。例え同意の上でも。
と、俺のなけなしの良心が訴えかけているだけのことだ。
今夜を共にすることで、この後のミルダの人生にいささかの影響も及ぼさない確証は無い。
ミルダの顔へ視線を移す。
「…っ……」
不安げに俺を見上げ続けていた目が、震えるように揺れた。
溜息が漏れる。

断るべきだろう。それも、なるべく傷つけずに。

当たり障りの無い言葉を捜して再び黙り込んだ俺が上手い宥め文句を思いつくより先に、ミルダが口を開いた。
「リカルド、もう、……いいよ。困らせてごめん」
「いや……」
「いいって。本当にもういいんだ。気持ち悪いよね、こんなこと言われたって。……本当にごめんなさい。忘れて」
「ミルダ」
ミルダは答えず、辞去するつもりなのだろう、背を向けた。
今まで以上に頼りない背中。諦念と後悔が圧し掛かっている。
それもそうだ。
ミルダのような内気な少年が、こんな打ち明け話をするのに、どれほどの労力と勇気を振り絞ったのか分からない。
だがミルダの申し出を受け入れることは躊躇われる。傷つけたくないからだ。
しかし、断ればどうだ。やはり傷つくのではないか。
華奢な肩越しに、ドアノブに掛けられる手が見えた。
弱りきった動物のように覚束つかない指先。

待て、と反射的に口から滑り出ていた。
それでもミルダは頑なに背を向け続けている。
「聞えんのか」と声を低くして告げると、やっと肩が動いた。
瞬間的に後悔したが、もう遅い。ミルダが振り返った。
大きな瞳が泳いでいる。叱られるとでも思っているのだろうか。
腕を組みながら見返す。
「待てと言ったろう」
「リカ……」
「やはり、ガキはガキだな」
俺も甘くなったものだ。
「礼儀を教えてやる」
ミルダの顔が強張る。
「せめて返答を聞いてから帰るのが、礼儀というものだ」
これで、後には引けなくなった。

俺が申し出を承諾する旨を告げると、ミルダの表情が、
徐々に驚きから喜びに移り変わる。
何度も、「本当にいいのか」「聞き間違いじゃないのか」と
繰り返し確認するミルダをその都度宥めながら、思わず噴出しそうになる衝動をこらえた。
この笑顔を見ていると、俺のささやかな罪悪感などどうでもいいことのように思える。
しかし、ミルダにとってはどうだろうか。
今日のことを後悔しない日が来ると言い切れるのか。

そのときは、俺がなんとかしよう。どうするべきかはまだ分からないが、
重要なのは、ミルダが傷つかないことだ。
我ながら過保護だとは思う。数ヶ月前の俺が今の俺を見れば、眉を潜めていただろう。

腕を組んだまま、指先で己の肩口を叩き、いまだ質問を浴びせるミルダの言葉を止める。
「一つ言っておくことがある」
頭上にハテナマークが浮かびかねん表情で見上げてくる。
「途中で止めたくなったらいつでも言え。決して俺を気遣って我慢をするな。
 一時の気の迷いで自らの体を無碍に扱うことは――」
「そんな、とんでもないよ!」
突然、怒鳴り声が俺の言葉を遮った。流石に少し驚き、口が「は」の形で開いたまま止まる。
驚いたのはミルダも同じだったのだろう、己の声量にはっとして、両隣の部屋を気遣うように左右の壁をきょろきょろと見回し、
「ごめん。…でも、途中で嫌になったりとか、そんなの、絶対ない。
 リカルドは僕のわがままに付き合ってくれてるんだよ。なら、最後まで責任を持つのが当たり前じゃないか」
少し興奮した口調で言い、子供っぽく口を尖らせる。

「それに……、あ…」
「ん?」
途端に歯切れを悪くした言葉の先を促す。
考えるときの癖なのだろう、目を逸らし、毛先を弄りだした。若干頬が赤いように見える。
「えぇっと、だからつまり、リカルドが気にする必要なんてないってこと。
 だって、初めての人がリカルドで、僕、嬉しいんだよ。まさか本当にオーケーしてくれるとは思わなかったから。
 ……うん、だからやっぱり、すごく嬉しい」

「……フン、かえって気を遣うな」
ミルダは年相応の笑顔を顔全体に広げると、しゃちほこばっている体を折り曲げて礼をする。
「とにかく、リカルドに迷惑かけないように精一杯がんばるつもりだから。よ、よろしくお願いします」
「迷惑など今更だが、まあいい。だが、挨拶は余計だ。感謝されるほどの人間でもない」
それこそ初めて性交をする人間が俺などでいいのかと問い詰めたくなったが、
そこまで言われれば悪い気もしない。

一旦落ち着いてみれば、ミルダの胸中を察する余裕が出てきた。
恐らく、こいつは女性相手の性交に自信が無いのだろう。
もしかしたら、真面目な少年のことだ、
童貞はアニーミのためにとっておきたいと考えているのかもしれん。
しかし若さゆえの性欲は衰えを知らず、発散させる術を持たないそれは抑圧され、
間違った性癖を芽生えさせた。結果、男同士の性交に興味を持つようになった……
と、俺は推測した。
ベルフォルマとは親友同士だし、このミルダが街で男を漁るような行為を出来るとは思えない。
消去法で比較的当たり障りのなさそうな俺に鉢が回ってきたというところだろう。
しかし、悪くない鉢だ。
どこぞ馬の骨とも知れん男に任せるよりはずっといい。

ミルダに背を向けると、長時間纏っていたせいで体に張り付いたコートを剥ぎ取り、
手袋と纏めて椅子に放り投げてから、ベッドの端に腰かけ、ブーツの紐を解く作業を開始する。
ミルダはと言うと、まだどこか現実感が剥離した顔つきで、ぼうっと扉の前に突っ立ったまま動かない。
わざと意地悪く口角を歪めて言ってやる。
「靴を履いたままのほうが好みだったか?それとも、やはり気が変わったか」
「ち、違うって!」
慌てて駆け寄るミルダがベッドに腰かけるのと、俺がブーツの紐を解き終えるのは同時だった。
ミルダが律儀に脱いだ靴の踵を揃えるまで、俺はその姿を眺め続けた。

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.          // 止 ||             ∧(゚Д゚,,) < ルカリカの欠鱗もないけどとりあえずここまで。
        //, 停   ||__           (´∀`⊂|  < イノセンスキャラはどのカプでも萌える。
        i | |,!     ||/ |           (⊃ ⊂ |ノ~  
         | |      /  , |           (・∀・; )、 < 1/5ナンバリングミス、文字制限で時間取って失礼。
       .ィ| |    ./]. / |         ◇と   ∪ )!   文字制限で入りきらず、5から6が溢れました。
      //:| |  /彳/   ,!           (  (  _ノ..|
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