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授業前

                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                     |  オオ振りの水谷×阿部
 ____________  \            / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄|  十分休み中の小ネタ
 | |                | |             \
 | | |> PLAY.       | |               ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
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「阿部」
 またか、と思う。
「……」
 オレは無言。返事をしてもムダだからだ。
 どうやら、これはこいつのクセらしい。無駄にオレを呼ぶ。
「あべー」
 そういえば、最近は呼んでくる頻度が増えている気がする。
「…………」
 やはり無言。答えてもムダだってわかってんだよ。
 こいつは、ちゃんと用事があるときならすぐに用件を言ってくるからだ。
 そういう時は相手の返事も待たねェクセに……。
「ねーってば」
 ああもう、うるせえ。
 しつこいんだよ。返事してねーんだから、察しろ。
 つか、いつもはさっさと諦めんのに、今日はなんなんだよ。
「………………」
 答えたら負けだ。
 もし返事したら、またこいつはあのふやけた笑顔で「なんでもねーよー」とか言ってオレをイラ立たせるに違いない。
 オレはあくまで無視を決めこむ。
「あーべー……」
 呼ぶ声が弱くなった。
 よし、そのまま諦めろ。答えねェかんな、オレは。
「……」
 用件あんなら言えよ。どうせないんだろ? ンなもん。
 ないなら、答える理由もない。
 しかし、次の水谷の言葉は呼びかけではなかった。

「……ごめん」  
 なんで謝んだよ。
 思った時には、答えてしまっていた。
「何だよ」 
 しまった、と思ってももう遅い。
「お、返事した」
「っ……!」
 振り返った先には、いつものへらへらとした笑顔。さっきの妙な声音は一瞬でどこかへ消え去っている。
「これぐらいで怒んなよ~」
 呆れたような口調だったが、顔は相変わらずにやけたままだ。
 こいつが何を考えているかなんて、オレには知りようがないし知りたくもない。
 でも、今のこいつが考えていることはなんとなくわかる気がした。
 そしてそれが、オレにとってあまり愉快ではない内容であろうことも。
「お前が怒らせてんだろ」
「阿部が短気すぎるだけだって」
 なんで振り返っちまったんだろうな。
 心底馬鹿らしくなって、前に向き直ろうとする。
 が、
「ちょっ、待てって!」
「……んだよ」
 肩をつかむ水谷の手に阻まれた。
「うわー、こわ。ニラむことねーだろ? いちおう用あって呼んでんのにさ~」
 じゃあ睨まれるようなやり方すんなよ、アホ。
「……用って?」

 さすがにイライラしてくる。 
 どうせしょうもない用事なのはわかりきってるのに、何で無意味に焦らすんだ?
 オレはそんなことされてもクソも面白いと思わねーんだけど。お前にとっちゃ楽しいんだろうけどな、水谷。
「んー……」
 眼差しに込めた険に全く気づかないのか、水谷はしげしげとオレの顔を観察する。
 いや、観察する前に答えろよ。日本語通じてねーのか?
「水谷」
「よし。もーいーよ、阿部」
 限界まで我慢したオレが口を開いたのと、水谷があっさりと告げたのは同時だった。
「……は?」
 意味がわからない。
「え? だから、もういいってば」
「何が」
「何がって、用事が」
 なんだそりゃ。
 さすがにあっけにとられていると、水谷はまるで晩メシのおかずでも予想するような軽い口調でこう言った。
「阿部の顔を見たかっただけなんだけど。最近、呼んでも振り向いてくんないじゃん、お前」
 沈黙。
「嫌がられんのわかってたけど、どーしても我慢できなくなっちゃってさあ」
「…………」
「でも、いま阿部の目線ひとり占めできたから満足かなー」
 オレは沈黙し続けた。穴が開くほど水谷の顔を凝視しながら。
「怒った?」
 怒ってないのはわかってるけどね。水谷の顔にはそう書いてあるように思えた。
「チッ……イミわかんねェ」
 今度こそ向き直る。ついでに机に突っ伏して、寝る体勢に入る。
 水谷がなにやら恥ずかしいことを喋り続けている間、沈黙を稼いだはずのオレに出来たのはその程度のことだった。
 後ろから、独り言のような声が聞こえてくる。
「阿部って案外かわいいところあるよなあ……顔まっか」
 水谷ィ、練習のとき覚悟しとけよ……。
 その言葉は、胸の中にとりあえず置いておく。今は顔を上げたくなかった。
 眠気のせいだ。たぶんな。

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 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ オソマツサマデシタ
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )  コネタダカラオオメニミテー
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
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