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ル/ナ/テ/ィ/ッ/ク/ド/ー/ン/第/三/の/書/ 冒険者×ヴァンパイア15

                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                     | ル/ナ/テ/ィ/ッ/ク/ド/ー/ン/前途シリーズ
 ____________  \            / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| より、冒険者×ヴァンパイアです
 | |                | |             \十五回目です。久々投稿。
 | | |> PLAY.       | |               ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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「レイン」
暗く、カーテンの閉め切った部屋。
「レイン、起きているか」
ヴァンパイアは、ベッドの上で横になっていた。
深い眠りについているようで、ロウッドの言葉に反応しなかった。
このまま寝かせてやりたいが、それでは飢えたままになってしまう。
ロウッドは、ヴァンパイアの肩を何度か揺らした。
「ん…、ロウッド…?…血の匂いがする…。怪我でもしたのか…?」
「いや、違う、吸血してきた」
「ふふっ、もうすっかりヴァンパイアだな」
「いいから、血を吸え」
ヴァンパイアの口元にしゃがみこむ。首を見せてやると、ヴァンパイアは、そ、と首に噛み付いた。
「ヴァンパイアになると、血ってのはあんなにも美味いもんなんだな。お前の血は極上だった」
「んくっ、ん、ああ、甘い、よ」
ごくん、ごくん、と白い喉がなる。
その光景に、ロウッドもつばを飲み下した。
(いかんいかん、興奮してる場合じゃない)
胸はドキドキと、高鳴っていた。
もしかしたらヴァンパイアに聞かれてしまうかとも思った。
「あー、ヴァンパイアになって思うんだが――」
ロウッドはわざと話題を変えた。
無防備なヴァンパイアの姿を見ないようにしながら、必死だった。
「んっ、うん」
「ヴァンパイアって何年生きるんだ?」
ヴァンパイアの舌が、ぺろりとロウッドの首をなめた。
「知らない」
「え?」
「物心ついた時に父と母はいなかった。仲間に年齢を聞いても、五百年生きてるだとか、三百年生きてるだとか、まちまちだ。大体眠ってすごす場合が多いらしいがな」
「ヴァンパイアは眠らなくても」
その先を、ヴァンパイアの人差し指が封じた。

「ヴァンパイアは年をとらない。ヴァンパイアは死なない。ただ生きるだけだ、人間なら
ば大体百年生きればいい方だろう。後は死ぬ。だが生きることに疲れたヴァンパイアは、
誰にも見つからないような場所で眠りにつく。途中で人間に見つかって、眠ったまま首を
切られても、心臓を抉り出されても、数日で再生する」
「なんだかゾッとする話だな」
ヴァンパイアは、くすっと小さく笑った。
長く生きてきて、死ぬことのない生き物ゆえの余裕だろうか。
 ヴァンパイアは死ぬことがない。永遠に生きるのだ。永遠に。その文字に、元、死せる
生き物であったロウッドは青くなった。
やはりそう簡単にはヴァンパイアになってはいけなかったのかと思う。
 それでもあの時、死ぬ間際、ヴァンパイアをおいてはいけないと強く思った。
それが愛なのかもしれない。
「私はお前が本当の仲間となったことが嬉しい。眠るときも、行動するときも、ずっと一
緒だ」
ヴァンパイアは、甘えるようにロウッドの腕に頭を預けた。
甘えているヴァンパイアを見る。
心の底から嬉しそうな、笑顔。
 ならば彼のために生きようと、心に決めた。
「私は物心ついて二十年で、眠りに付いたのだ」
「二十年?ずいぶん早いな。何か嫌なことでもあったのか?」
「目の前でな、私によくしてくれたヴァンパイアが殺されて。彼はすぐに復活すると知っ
ていたが、殺されたことがショックで眠りに付いた。自分もああなるのかと思って。五十
年ほどかな。外が五十年でだいぶ変わっていたことに驚いた」
「そうだろうな、変わるだろうよ。百年なんて眠ったらどうなるんだろうな」
自分でいって、ふと考えた。
百年後も二百年後も、自分は変わらない。ヴァンパイアとともに、生き続ける。
それがどういうことか、もしかしたら死ねないことは苦痛かもしれない。
だからヴァンパイアは眠るのだと、そういっていた。
ちらりとヴァンパイアを見る。
相変わらず、嬉しそうに頭を預けていた。

(レインと一緒なら、大丈夫か…)
そう思って、ヴァンパイアを抱きしめた。
ヴァンパイアも嬉しそうに、抱き返してきた。
この笑顔だけは守らなくてはならない。

ある日のことだった。
「疲れた」
と、ヴァンパイアが言った。
赤い目はまっすぐこちらを見つめている。
それは家でのことだった。
「レイン?」
ロウッドは、ヴァンパイアの髪をなでた。
アレから何年が経っただろうか。もう二十年は経っているだろう。暗殺と討伐、退治、冒
険に明け暮れる日々。
本来ヴァンパイアになっていなかったら、ロウッドは引退してもいい年だ。
それだけの時間が経った。

ロウッドが年をとらない事を、密かに訝る者もいる。
「どうしたんだ、レイン」
「お前とはなれたくない。一緒にいたい。でも、疲れた。戦いに、疲れた」
戦いに疲れた。
それはロウッドも感じ始めることだった。
ロウッドは、ヴァンパイアに微笑みかける。
「なら、何年か休むか?」
いや、と、ヴァンパイアは首を振った。
「眠ろう、ロウッド」
それは一夜の眠りではなく。
百年の眠りを表していた。
「百年、眠るのか」
「それくらい眠れば我々を知っている人間も死んでいるだろう。一緒に、眠ってくれない
か?」
ロウッドは考え込んだ。
確かにこのまま旅をしていれば、人間でないことがばれてしまう。
だが、人間だったロウッドにとって、百年の眠りはあまりに長かった。
「少し、考えさせてくれないか」
こんなとき、すぐにヴァンパイアに応える事ができない自分が不甲斐なく思える。
だが、百年。
百年なんてあっという間だろうか?
ロウッドは考え込んだ。

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 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 二月以来です
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )そろそろ完結するので
 | |                | |       ◇⊂    ) 少々お付き合いください
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
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