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『牛寺攻の拓』より秀人×糸非咲の殴り愛・殺し愛

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                     |  昔なつかしマガジソの『牛寺攻の拓』。秀人×緋咲で殴り愛。殺し愛。
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 | __________  |    ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄|  読み返したら萌え再燃でつい書いたんだってさ。
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 | | |> PLAY.       | |               ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ カルイケドリュウケツヤボウリョクビョウシャガアルゾ!
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
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Side: 緋咲

 ゆらめく光はまるで螢のように。探す甘い水は獲物の血液か。ジ
クジクと来栖にアイスピックで刺された腹が痛み、血は流れる。首
のあたりを変に冷たい汗が滴る。誘うように光るテールランプ。腹
立たしくも、パールホワイトのFXの背中を見て走るはめに。
 ふざけたヤローだ。いつもいつも叩き付ける拳が伝えていたはず
だ。憎悪、嫌悪、激しい破壊欲。むしろそれは殺意だ。殴るたび殺
してしまいたいと思う。この手で葬り去ってやりたいと。お前は知
っているはずだ。この拳から流れ込むその激情を。
 それでもお前は、俺を生かす。いつか俺は、そんなお前を殺すだ
ろう。互いに血まみれになりながら、罵りあいながら、ただひたす
らに殴り合ってそれで喧嘩の終わりに和解するわけでもない。そん
な日は永遠に来なくていい。全身の細胞でお前を嫌っている。初め
から、因縁なんてどうでもいい。そんなものがなくてもきっと俺と
お前は敵だ。世界中のどこにいようと、必ず出会って殺し合う、そ
んな最悪の相手だ。
 腹にあいた穴が訴える痛みに滲む視界の中で白い背中を見る。ほ
んの僅かにふりむいたお前の唇が笑みの形に歪むのを見て、死んじ
まえ、と思った。

Side: 秀人

 殴り合うたび思うのだ。俺に天敵とやらがいるならそれはきっと
この男だと。ほとんど奇跡のように最悪の相性だ。心の底からお前
が気にいらない。初めて対峙したあの日に砕いたお前の拳。次に会
ったときには鉄のボルトとプレートが強化していた拳。それは純粋
な力だ。そんな凶器を身の内に持ってもお前は殴ることをためらわ
ない。暴力をためらわない。視界で閃く紫の髪をひきちぎらんばか
りに握って引っぱる。俺の叩き込んだ拳は一体どれだけだっただろ
う。お前が俺に叩き込んだ拳の数は一体どれだけだっただろう。も
う記憶の片隅にすら残らないほどの数。いつだって身体のそこかし
こに打ち込まれる容赦のない拳。そこには確実な殺意を感じるのに、
それはお前と戦うとき、歓びにしかならない。
 お前を目の前にするとひどく残酷な気分になる。お前の拳は俺の
理性のタガを外していくから。怒りや力の、純粋な塊のようなもの
になって、お前を殴る。
 不思議だ、お前がこんなにも気に入らないというのに。憎悪でも
なく。お前がぶつけてくるような殺意でもなく。お前を殴る瞬間の
胸の内はなぜか甘いのだ。この胸の奇妙な甘さをお前は知っている
のか? いや、知らないだろう。お前のそれはきっと、もっと単純
で衝動的で、危うい。だからこそあれほどまでに俺を奮わせる。う
つくしい憎悪。そうだ、うつくしい憎悪、そんな言葉が似合う。お
前には。
 わざと軽い蛇行運転。誘うように揺らす、テールランプ。腹に穴
をあけたままチェリーピンクのFXにまたがる男の様子を伺えば、そ
の冷たい双眸はあの、うつくしい憎悪に満ちていた。不思議なほど
胸が高鳴る。あの憎悪は俺だけのものだ。
 他の誰かになんてお前をしとめさせはしない。お前もそんな結末
は望まないだろう? だから今はお前を生かす。いつかお前を制す
るために。

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 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ モエスギタノデジキュウジソクモジサナイ!
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112は(2/2)です。すいません。
しかし萌える…個人的に歴史上最も萌える喧嘩ップルです。


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