Top/30-530

ちりとてちん 弟子と師匠

                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                     |  >>341です。今回も朝の連糸売テレビ小説
 ____________  \            / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄|  弟子と師匠だよ
 | |                | |             \
 | | |> PLAY.       | |               ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 弟子ヘタレだよ!
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

前回レス下さった方々、ありがとうございました。
そして>>519底抜けにGJ!

夜遅く早々が帰宅すると、草弱は茶の間におりました。
また酒ばかり飲んでいたのか、空の瓶が置かれたテーブルの横で
草弱は寝転がっていました。
少し背中を丸め、横を向いたその体はピクリとも動きません。
しばらくじっと遠くから眺めていた早々ですが、
動かぬ草弱を見て不安になったのか、そっと背中の方へ近づきました。
「寝とる…」
規則正しく上下に動く肩を見て安心したのか、思わず声を出してしまい、
はっとして口を押さえました。
(…起こしてしもたか)
草弱の顔を覗き込もうと、早々はゆっくりしゃがみこみました。
少しでも音を立てないように、という気遣いなのでしょうか。
息を止め、少しずつ首をのばしていきます。
(…何か…)
早々はドキドキしていました。
いつ草弱が起きるかという緊張感でしょうか。
音を立てないとか、ゆっくりした動作とか、
慣れないことをしているせいでしょうか。
無意味に息を止めているからでしょうか。
(静かに…)
ふー、と止めていた息を出してみます。
(深呼吸したら、リラックス出来るやろ)
そう思って二、三度大きく、しかし静かに息をします。
(…よし)
体勢を整え、もう一度草弱の顔を覗き込みます。
スースーと小さな寝息が聞こえました。
(何や…)
白髪交じりの髪や髭、顎のラインや鼻筋、まつ毛。
普段何気なく見ていたものを、改めてまじまじと見つめていました。
(年、とったなあ…)
自分みたいな子供を、十何年も可愛がってくれた手、目、そして声…

「…寒い」
「わっ!!」
突然草弱が喋ったので、早々は驚いて引っくり返ってしまいました。
「し、師匠!起きてたんですか!」
「ええから、寒い」
「やっ、あの…」
「寒い、言うとるやろ」
横になったまま、目も閉じたまま、草弱は喋り続けます。
「えーと…も、毛布、持ってきます」
早々は急いで草弱の部屋から毛布を持ってくると、
そっと彼の体にかけました。
「…あの、師匠」
「こっち来ぃや」
「えっ」
「後ろで黙って座ってられても気持ち悪いねん」
突然のことに何やそわそわしている早々ですが、小さく「はい」と返事をすると、
今度は草弱の顔の前できちんと正座になりました。
正座と言いましても、拳をぎゅっと握り締め、ただただ下を向いたその姿は、
どっからどう見ても動揺しているのは明らかでした。
「…早々」
「あっ、はい何でしょう」
「わし、さっきからお前の股間ばっか見えて、どないせえっちゅうねん」
横になったまま、指一本動かさず、草弱は早々を見上げました。
淡々とした口調の草弱とは裏腹に、早々は完全に慌てふためいていました。
すいませんすいませんと言いながら、どこにいればいいのかと
キョロキョロ辺りを見回します。
さすがに草弱もこれには噴き出してしまい、
笑ったのがばれないよう、口元まで毛布を引っ張ったのでした。
結局、草弱の足元で横を向く、という座り方で収まったようで、
早々は再び下を向き、じっとしていました。

どれくらい経ったかはわかりませんが、草弱は目を覚ましました。
どうやらまた眠っていたようです。
ふと足元を見ると、早々はまだ座っていました。
(こいつ、ホンマに…)
アホや、と言いかけましたが、自分の目が笑っているのに気が付きました。
ちょっとからかってやったつもりが、
何やら自分も早々とおることで温かい気持ちになるのです。
わかりやすい男や、と早々を見て思っていましたが、
自分もまた、わかりやすい男やと草弱は思いました。
わかりやすくて、そのくせ素直やないなと、
何かを思い出しながら笑いました。
「なあ、早々…」
名前を呼ぶと、早々はパッと顔を上げました。

(自分は素直やないから。)
そう思いながら草弱は早々には目を向けず、
どこかを見ながらボソッと呟きました。

「…ムラムラする」

早々はポカンとしていました。
ポカンとしていますが、100%動揺しておりました。
「え…や、ム…えっ?」
草弱は我慢出来なくなり、ブハッと噴き出すと体を起こして早々を見つめ、
「お前はホンマ、気の小さい男や」
そう言って早々の頬を両手で挟み、
「昔とちっとも変わっとらん」
と笑いました。
早々は何が何やらわからん様子でしたが、
急に真っ赤になったかと思うと、慌てて
「あっ、じゃあ、あの、師匠…」
と何かを言いかけましたが、その途端草弱は急に立ち上がりました。
「し、師匠!?」
「なあ、早々」
草弱は早々の頭を掴むと、
「次、あるかどうかもわからんで」
そう言って早々の頭をくしゃくしゃ撫で回すと、
自分の部屋へ戻っていきました。

 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 「昔」って何だよ
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

なぜか上シ召ナレーションでお送りいたしました。


このページを共有:

このページのURL:

ページ新規作成

新しいページはこちらから投稿できます。

TOP