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Hello,Hello

                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                     |   幸せな木の友達(英訳)で裏軍人×軍人だよ
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 | __________  |    ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄|   グロ表現があるので注意してください
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 | | |> PLAY.       | |               ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 二重人格ハァハァ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
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― Hallo,Hallo, How are you?

目を開けると、一面の青があった。
身体を起こしてみれば、一面の青の下には花畑が広がっていた。
花の甘い香りを追いかけるようにしてひらひらと蝶が舞っている。
「あ!起きたんだね、フ.リ.ッ.ピ.ー!」
そう言って、とことこと走り寄ってくるのはカ.ド.ル.スだ。
その後ろからフ.レ.イ.キ.ーとト.ゥ.ー.シ.ーもやってくる。
ト.ゥ.ー.シ.ーの横にはギ.グ.ル.スやペ.チ.ュ.ニ.アたちがいて、花飾りを編んでいる。教えているのはマ.イ.ムらしい。
ナ.ッ.テ.ィとラ.ン.ピ.ーは蝶を追いかけるのに夢中のようだ。
木の下でス.ニ.ッ.フ.ル.ズが本を読んでいる。荷物番をしているんだろう。
カ.ド.ル.スはにこにこと笑いながらフ.リ.ッ.ピ.ーの後ろまでやってきて、背中に勢いよく抱きついた。
「せっかくピクニックに来たのに、着いたとたんに寝ちゃうんだもん!」
「フ.リ.ッ.ピ.ー、もしかして疲れてた…の?」
フ.レ.イ.キ.ーは相変わらずどこかおどおどとしている。
「ううん、だいじょうぶ。元気だよ」
笑ってそう言うと、ほっとしたようにフ.レ.イ.キ.ーも笑った。
ぱさ、と頭に何かが乗せられる。
振り向くと、ペ.チ.ュ.ニ.アが嬉しそうな顔で立っていた。
「とってもうまくできたの。フ.リ.ッ.ピ.ーにもあげる!」
帽子に乗っかった花飾りを手にとって見てみると、確かによくできている。
まだ瑞々しい花が大小組み合わせてあって、それぞれの香りがたちのぼってきた。

生臭い血の匂いと、人が焼ける匂い。

その匂いをかぎとるとほぼ同時に、べちゃ、と背中が濡れる感触がした。
目の前にいたフ.レ.イ.キ.ーは、文字通り崩れ落ちた。
手元の花飾りにペ.チ.ュ.ニ.アの『破片』が降り注ぐ。

気づけば、全てが赤かった。

震える手を持ち上げれば、持ち主の分からない目玉が転がる。
「あ、あ、あ」
叫び声を上げかけたフ.リ.ッ.ピ.ーの耳に、低い笑い声が届いた。
いつもいつも、フ.リ.ッ.ピ.ーを苦しめるあの声だ。

残念だったなぁ。甘ったるい夢はもうおしまいだ。

「また…また、君か!」
そうさ、俺だよ。
「ひどい、よ、どうしていつも、いつも」
ひどい、だって?もともと俺を頼ってきたのはおまえだろ?
もう戦えない、戦いたくない、って泣いてたから、助けてやったんじゃないか。
誰があの地獄からおまえを救ってやったと思ってるんだ?
「…こんなことになるくらいなら、あそこで死んでしまったほうがよかったよ!」
死んだほうがよかった、か。ずいぶんなことを言うな。
でも、本当にそう思ってるのか?
もしあの日の戦場に戻れたとしたら、そこで死ねるか?
「…戦争だからね。ぼくひとり死ぬくらい、たいしたことじゃないよ」
本当に、本当か?
確かに戦場じゃ命に価値なんてありゃしなかったけどなぁ…。
生きて帰ってきたら、命が惜しくなっただろ?何が何でも生きたいって思っただろう?
もし昔に戻れたとしても、おまえは俺を頼るさ。絶対にな。

「ちがう!そんなこと…そんなこと、ないよ…」
おいおい、泣くなよ。
これでも俺はおまえを守ってやるつもりなんだぜ。
なんたっておまえは俺の大事な半身だからな。
前から言ってるだろ、全部俺に任せておけって。
そうすりゃおまえは甘い夢だけ見ていられるんだからな。
どんな夢がいい?
やっぱり子供たちと遊ぶ夢か?
さっきみたいにピクニックか、それともお茶会とかパーティーがいいか?
「やめてよ…夢は夢だ、現実じゃない。その間に君は現実で人を殺す気なんだろ…?」
くく、く、心配するなよ。夢から覚めなきゃいいのさ。
ずっと目を覚まさなきゃ夢だって現実になる。わかるだろ?
それに、現実に戻ったところで待ってるのはあの狂った町だ。
毎日毎日、ちょっとしたことでみんな死ぬ。殺しても殺しても生き返りやがる。
昨日殺したやつらが、にこにこしながら『遊ぼう!』って近寄ってくるのは、つらいよなぁ?
それなら、どれだけ遊んでも誰も死なない夢のほうがずっと幸せかもしれないぜ。
「でも、君が殺さなきゃ…君がいなきゃ、僕は、誰も殺さないですむんだ」
矛盾してるぜ、フ.リ.ッ.ピ.ー。
今までおまえが人を殺したのは、俺のせいじゃないだろ?
俺たちは一緒なんだからなぁ。
それに、俺が消えたらどうなるか考えてみろよ。
なにも俺が殺さなくたって、あの町のやつらはよく死ぬぜ。
まわりが死んで、そしたらおまえはひとりぼっちだ。
あんなに嫌がってた俺ももういない、本当にひとりになるんだぜ。
そんなの耐えられるのかい、さみしがりやのフ.リ.ッ.ピ.ー?

「…でも、でも、僕は…ぼく、は…」
だから泣くなって。
かわいそうなフ.リ.ッ.ピ.ー、俺ならずっとおまえのそばにいられるんだぜ。
おまえが生きてる限りずっとそばにいてやるし、大切にしてやる。
可愛がってやるさ、おまえのお気に入りのクマのぬいぐるみみたいにな。
「やめてよ!もう、やめて…よ…」
やれやれ、おまえも強情だな。
まあいいさ、俺としてもおまえを泣かせるのは本意じゃないしな。
耐えきれなくなったらいつでも呼べよ。
すぐ助けにきてやるぜ、愛しい愛しい俺の半身。

じゃあな、おやすみフ.リ.ッ.ピ.ー。いい夢を見られるように願ってるぜ。

気づくと、もう朝だった。
ずいぶん日が高くなっていたから、朝というより昼というほうがいいかもしれない。

・・・結局、あれから夢は見なかった。
いつものように顔を洗って、薬を飲む。
ふと、窓から外を見ると、ト.ゥ.ー.シ.ーとギ.グ.ル.スとカ.ド.ル.スが走っていた。
ギ.グ.ル.スはビーチボールを持っていて、カ.ド.ル.スは浮き輪をはめたまま動いている。
海にでも行くんだろう。それにしてもちょっと気が早すぎるんじゃないか?
くすくすと忍び笑いをもらして、台所に向かおうと窓に背を向ける。

窓の外から、ぱん、と大きな音がした。

目を開けると、青い空と緑の丘が広がっていた。
今日は本当にいい天気だ。暑いくらいだから、海に行くのは楽しいだろう。
だけど、なんでこんな晴れた日に、袖がぐっしょりと重たくなっているんだろう。足元もびちゃびちゃだ。

震えるフ.リ.ッ.ピ.ーに、とても足元を見ることなどできなかった。
低い声が歌うように呼びかけてくる。

― Hallo,Hallo, How are you?
Good morning, my better half!

誰か、
だれか、
たすけてください。
でなければ、ぼくは。

うけいれてしまいそうです。

低い声の主が、短く笑った。

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 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ オソマツサマデシタ
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
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