NABURI遊☆戯ニノリク
更新日: 2011-04-26 (火) 12:06:47
感動してる中申し訳ない>>239、GJ!CMさっき見て泣きそうだ
「NABURI遊☆戯☆」のニノリクに萌えたので、書いてしまったSSだ。
長くスレ占拠するので、コソーリ。
エンディングネタバレ含むので、注意。エロなし。
二/宮/×結/城/なので、お気をつけあれ。
では
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
中毒、君。
長い間、路地で抱き合った。
体温を、共有しあうことなんて、いつもしていたことなのに、たった一日離れただけで、こういう風になるだんて、やっぱり僕はどこかおかしいに違いない。
ぐるぐる回って、結局、二宮の腕の中。
その香水の馨りにクラリときて。
ああ、此れが嗅ぎ慣れた馨りだなんて、僕はもう―。
華やかなクラブに、戻ると、結城とのことは何も無かったかのような事に思えた。
同窓会があって、馬鹿騒ぎして。
そうだ。
何も無かったのだと、錯覚した。
現実は。
結城を脅して、挙句に強姦して―女じゃないから、おかしいけれど、そうとしか云いようがないから、此処は便宜上―そして、軟禁した。
そのくせ、こころだけはどうしても、縛り付けられなくて。
せめて体だけでも、手に入れたいから。
でも、どうしようもならなかった。
だから、あんなふうに、自殺未遂みたいなことまでされた。
それで、努めて明るく別れたつもりだった。
もう逢うこともないのかと思うと、何故か悲しかった。
泣いたことなんて、無いのに、少し溢れてきたものを、抑えられなくて、帰りの電車で少し泣いた。
まるで、恋愛映画の悲劇の主人公きどりだ。
そのくせ、やっていることは、犯罪まがいで。
馬鹿馬鹿しい。
だが、どうしても感情を抑えられなくなって、もう連絡も取れないように。
携帯をへし折って捨てた。
メモリーも何もかも、どうだって良かった。
結城と連絡がとれないようになれれば、どうでも良かった。
こんな薄い、携帯でしか連絡手段を持っていなくて。
何処にもいけない関係など、こんな風に捨ててしまうのが、お似合いだった。
結城と別れたその足で、クラブに向かう。
いつもと同じ、風景なのに、其処には何もないように思えた。
ありきたりな表現をすれば、ぽっかりと、穴が開いたかのように。
兎も角、全てを忘れたくて、振り切りたくて、酒を飲んだ。
結局、明け方、正体をなくすまで、飲んだ。
何を喋ったのかとか、覚えていない。
ただ、そんなことをしてももう、戻ってはこないことを、思った。
携帯も無いまま、オールした体で、自室のソファで泥のように眠った。
明日になれば、全てのことを、忘れられたらいいのになんて、都合のよいことを考えて。
時が解決してくれるのを、待つしかないなんて。
その夜も、いつものクラブに出かけた。
退廃した場所のように思える。
あれほど、心地の良かった音楽も、耳障りに思えた。
きっと、直ぐ元に戻る。
確信は無かったけれど、そう思うしか術を知らなくて。
何人かと、つるんで、いつものように、女遊びをする。
それしか―…。
「二宮」
ふと、結城に呼ばれたような気がした。
こんな処に、いる筈ないのに。
それなのに、視線は、結城を捉えていた。
あまりにも、都合のいい錯視に驚く。
考えるよりも先に、体が動く。
ああ。
重病だ。
話しかけてきた男を、いなしながら、幻覚に向かって歩き出す。
それは、幻覚でもなんでもなく、結城本人だった。
後は、夢中で覚えていない。
結城の甘い、その癖鼻につかない馨りを、何度も反復する。
ああ、このままずっと結城を抱きしめてられればいいのに。
「結城―」
そっと、廻した手を、どけもしない結城に、ただ甘えて。
今は、他のことがどうでも良かった。
俺と、結城がこうしている以外、どうでも良い。
「二宮に、たくさん話したいことがあるんだ」
「しばらく、このままでいさせてくれよ」
「うん」
真剣なこととか、重たいって。
そう思っていた自分が、嘘のようで。
一日しか離れていなかったのに、どうしようもなく、結城が欲しい。
まさか、こんな処で、事に至れる訳でもないので、ぎゅっと抱きしめる。
「二宮、苦しい、よ」
「悪ぃ…」
手放すと、何処かにいってしまいそうで。
こっちも聞きたいことが山ほどあった。
どうしてあんな目にあって、戻ってきたのか、とか。
どうしてこんな処にいるのか、とか。
ああ、もうどうでもいいか。
「戻らなくていいの」
「別に、俺なんか、戻らなくても平気だろ。結城こそ、どうして、こんな処に?」
戻らなくたって、別に問題はない。
「二宮を、止めなくちゃって思って、その、乱交?とかいうの」
「―…」
そんなことまで、知ってるのか。
喋った奴―ミサキにでも会いにいったのか。
分からないが、勘でそんなことを思った。
「勿論、それだけじゃないけど。でも―」
「今は、何も話すなよ…」
それは、野暮だ。
まだ、何か、話そうとする、結城の唇を塞ぐ。
柔らかな感触に、覚えのある感覚に、何かを覚える。
甘い。
結城は、馨りだけではなく、唇も甘いような気がする。
ああ、きっとこのまま、中毒になっていくに違いない。
別に、それでも構わない。
場所を変えて、僕の部屋まで行った。
電車の中じゃ、お互い何も喋らなかった。
たくさん、言いたいことがあった。
ミサキちゃんが、本当に二宮のことが好きなこと。
どうして、僕が二宮の処に戻ってきたのかということも、説明しなくちゃいけないのに。
それなのに、言葉が上手く出てこなくて。
ただ、電車の中―比較的、空いている電車で―で、繋いだ手だけが、暖かくて。
恥ずかしいのに、どうしても離せない。
どうしよう。
こんなこと、はじめてで。
二宮と再会してからは、何もかもがはじめてで。
その全てに、翻弄されいる。
でも、これだけは確かだ。
僕は、二宮が欲しい。
それは、僕の中に芽生えたはじめての、欲望。
だから、二宮のことを、いろいろ知りたいんだ。
電車を降りて、家までつくころ。
やっぱりまだ、手は繋いだままで。
こんなところ、誰かに見られたら、何て思われるだろう?
でも、どうでも良かった。
勝手知ったる様子で、二宮がキーをあける。
僕の安アパートは、僕が出て行ったときと、なんら変わらない。
ただ、変わったのは、この場所に、二宮がいるってこと。
「二宮、僕話さなくちゃ…ミサキちゃんに、全部聞いたよ」
「乱交のことまで?」
「うん。薬、使ってるって。三日間戻って来れなかったひともいるって。だから心配になって―二宮が、薬漬けになっちゃって…それで」
上手く、説明できない。
自分のせいで、二宮が薬漬けになって、廃人になっちゃうかもだなんて、自意識過剰だ。
「馬鹿。そんなことになるかよ」
「で、も…」
「結城がこなかったら、そうなってたかも、しれないけどな」
「二宮…」
呆気なく、言わないで欲しい。
こっちは本気で心配してたのに。
「心配してくれてたのかよ―…」
「うん。ミサキちゃんも心配してたよ。ミサキちゃんは…二宮の事…」
「そこから先は、いうなよ―…」
二宮の唇に、ふさがれる。
さっきから、ずっとそうだ。
でも、抗議はしない。
僕だって、二宮とキスしたいから、だから。
「お前と、ここでこうしてる以外、今はどうだっていい」
「うん―…」
そのまま、床に倒される。
二宮の、くらくらとするような馨りに、そのまま、惑わされて。
ただ、この感覚の懐かしさに、溺れて。
行為が終わった後、ふたりで、布団の中にいた。
結城の子どもみたいな足と、俺の脚を絡ませて。
少し労わったつもりだったけれど、平気だっただろうか。
「大丈夫か、結城」
「うん。平気」
そういえば、いつもセックスが終わった後、後始末をして帰ってしまっていたので、こうして、布団で寛ぐことは滅多にない。
結城の甘い、甘い馨りにむせかえりそうになる。
本人は、全く自覚がない。
俺も、甘い馨りは苦手だけれど、これだけは平気だ。
くたんとしている、結城がかわいくて。
「二宮、どうして、僕が呼んだのに気づいたの?あんなに騒がしかったのに」
確かに、音楽が掛かっている、騒々しい中じゃ結城の声なんかに気づく筈が無い。
なのに、どうしてだろう。
「さぁ?お前が呼んだから、としか答えらんねーけど」
「そっか」
「お前に呼ばれたような気がしたんだ。もう二度と、会えないのかと…思ってた」
二度と会えないように、携帯までへし折った、自分の労力は何だったのだろうと、思う。
でも、こうしてまた―。
「結城、明日暇?」
「うん。冬休み、だから特にやることないよ」
「ケータイ、買いにいくの付き合ってくれよ」
「いいよ…って、二宮、携帯壊しちゃったの?」
「あ―…そのなんつうの…」
かっこ悪くて、云いたくない。
結城の前で、無理にかっこつける必要なんて、ないけれど。
けれど、恥ずかしいような気がした。
「お前が、連絡取れないように、折った」
「!」
「ガキ、みたいだろ」
本当に、結城といると子どもに戻ったみたいだ。
それは、本人には決して云えないけれど。
「そんなこと、ないよ」
「で、どうして、俺のところに戻ってきたんだよ。お前、自由になれたんだからな。それを不意にしちゃって、いいのかよ」
「うん。昨日の夜、二宮の馨りが懐かしくて、それで少し泣いたんだ。忘れようとしたのに、この部屋にいるとどうしても二宮のこと思い出しちゃって」
「それで?」
「体が勝手に、動いてた。ミサキちゃんから、二宮がどこにいるか聞いたよ。ね、二宮」
こいつに二宮っていわれると、まるでドラッグのように作用する。
「一つだけ、約束してよ。もう、乱交とか、ドラッグとか、やらないで…ミサキちゃんも心配してたよ」
「お前はどうなんだよ」
「心配、だよ」
「分かった。もう二度としない」
そのせいで、友人たちと、少しぎくしゃくしても構わないと思った。
結城を、ずっと傍においておく為の条件にしては、生易しい。
束縛とか、重いし。
そう考えていたのに、今はそれがとても心地いい。
今日、幾度目かになるキスをした。
結城の唇は、柔らかくて、弾力がある。
誰にも、触らせない。
「一緒に、風呂入る?」
「うん。ね、二宮」
結城が、次に云いそうな言葉を、勝手に補完して。
そのまま、塞ぐ。
理由だとか、そんなもの後付で構わないから。
だから、このまま、中毒でいさせてくれよ。
そして、それはずっと冷めないで、いて欲しい。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
全部貼ってから伏せ忘れに気がついたorz
保管してくださる方、伏せてくだされorz
すません、半年ROMりますorz
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