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庵エウ゛ァ 力ヲシン

グロ注意。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

美術の授業で、ビアズリーによって描かれた"サ口メ"の挿絵を見た。
血の滴る生首を受け取る女を描いた『踊り子の報酬』
女が生首を掲げ持ち口付けしようとする『最高潮』
背徳的で不気味、だが思わず見入ってしまう奇妙な魅力がある。
愛する男の首を求めた、女の姿。

「酷く倒錯的な愛だ。こういう発想はどこから来るんだろうね?」

彼が何故か少し楽しそうに言う。
それに返すべき言葉など思い付かなかった。

彼を屠ったその日の夜。
夢を見た。
彼の生首を掲げ持つ自分。
瞼を閉ざした彼の顔は、生前と変わらぬ強い存在感を放っている。
手が勝手に、彼を顔の前へと引き寄せる。
ぶつかる、と思い目を閉じた次の瞬間、唇が触れ合った。
温かく柔らかい唇が、動いた。
幾度も食まれ、やがて隙間から舌が入り込んできた。
深く重なる口。
声が漏れ鼻へと抜ける。
二人分の唾液を必死で飲み下す。
随分長くそれは続いた。
離れた時、唾液が糸を引いたのを感じた。

「運命に踊らされた君へ、僕からささやかな報酬を」

彼がすぐ傍で囁く。
閉ざしていた目を開いた。
近すぎてぼやける視界の中で、彼の目は微笑んでいた。

目が覚め、天井を見つめながら深く息を吐く。
体を起こし、ゆっくりと瞬きした。
ベッドから降りようと腰を捻じった時。
そこに、彼の生首が置かれているのに気付いた。
震える手でそれを取り上げる。
首を僅かに傾け、恭しく口付けした。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
一応これで気が済んだ。
読んでくれたアナタに感謝。


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