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天使vs悪魔(番外編)

某3人組の真ん中のライブを(元)悪魔が観に行ったとかいう話を聞いたので
天使vs悪魔の番外編、「真ん中vs悪魔」を投下します。一応前の続きになってます。
 |>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

楽屋へ向かう廊下で、前方から男が歩いてくる。
スラリとした長身の男。
普通の人間からすれば、美しい魅力的な男、と見えるであろう。
だが、土反山奇は気付いていた。
「・・・・・・悪魔か」
「ご名答」
悪魔と呼ばれた男はニヤリと笑った。
「人間暮らしが長い割に敏感じゃないか。流石は大天使様だな」
「そんなドス黒い妖気を漂わした人間がいるか?」
「まぁそんなに警戒するなよ。今日は何もしないさ」
「ふん、『何も出来ない』の間違いじゃないのか?」

土反山奇の投げたピックが悪魔の頬を掠めた。人間のような赤い血が流れる。
「随分魔力が弱ってるようだなぁ。アイツに『浄化の術』でも受けたか?」
「ちっ・・・相変わらず嫌な野郎だ・・・」

―『浄化の術』とは、高等天使のみが為せる技のひとつで、悪魔に汚された
人間を元の状態に戻す白魔術である。術を悪魔本体に掛け、魔力を押さえ込む
方法もあるが、それはさらに限られた天使にのみ許された禁術である。―

「次の満月には力が戻る。俺を殺るなら今の内だぜ」
「江戸っ子はそんな野暮なことはしないさ。満月まで待ってやるよ」
ニカッと歯を見せて土反山奇は悪魔に笑いかけた。
「・・・つくづく嫌な野郎だぜ・・・」

言葉とは裏腹の笑顔を見せて、悪魔は踵を返して遠ざかって行った。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!


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