北の大地の社長×キラ星
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
北の大地の社長×もじゃ毛のキラ星
江別の独白みたいな感じになっております。
久々に降り立った北の大地の夜風はまだ肌寒く、うっかり東京での服装のまま帰ってきてしまったことに小さく溜息を吐く。
薄いシャツの襟を立たせてもそれほど効果はなくて、身震いをしながら足早にタクシーを止めた。
乗り込んだ途端、謀ったように携帯が震えた。着信を見なくても相手が分かる。相変わらず勘がいい人だ。
「もしもし」
「もう着いたのかい」
「ちょうどタクシー拾ったとこですよ。相変わらず勘がいいね鈴/井/さん」
電話の向こうで押し殺したような笑い声が聞こえる。この人の機嫌の良い時の癖だ。
「したら、今日はどこ?」
「札幌パークホテルの705」
わざと低い声で呟くその奥で、薄く衣擦れの音がしてどきっとする。ずくん、と背中に鈍い旋律が走る。くそ。
「待ってるから、早くおいで」
まるで耳元で囁かれているような錯覚に陥る。ずくん、今度ははっきりと身体が疼く。ああ、悔しいけど。
「すぐ行きますよ」
携帯を閉じる手が震える。さっきまで声を聞いていた左耳が熱い。掌がうっすら汗ばんで、先刻まで肌寒かった空気が急に、じっとりと肌にまとわりつくような感じがする。
声を聞くだけで背筋が粟立つくらい、逢いたくて、触れてほしくて
あなたはもう俺のものにはならないけど
俺の身体も心も、全部、あなたのものでいい。
報われない俺を、一生かけて、慰めてください。
なんて、昼下がりのドラマにも出てこないような台詞が頭に浮かんで
後で、涙浮かべて言ってやったら、どんな顔するだろなと想像して、笑ったら、涙が出た。
あんなに待ち焦がれてた札幌の夜は、やっぱり肌寒くて、哀しい。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
何か江別が中二病みたいな感じでスミマセソ……
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