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醜聞

               ,-、
                 //||
            //  .||               ∧∧
.          // 生 ||             ∧(゚Д゚,,) < オクニナマリハナオシテアルゾゴルァ!!
        //_.再   ||__           (´∀`⊂|  < とある二人組(ナマ)ネタ
        i | |/      ||/ |           (⊃ ⊂ |ノ~
         | |      /  , |           (・∀・; )、 < プラトニック上等!
       .ィ| |    ./]. / |         ◇と   ∪ )!
      //:| |  /彳/   ,!           (  (  _ノ..|
.    / /_,,| |,/]:./   /            し'´し'-'´
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 | ̄ ̄ ̄ ̄ |,,./   /                 /,!\
 |         |   /                   `ー-‐'´
 |         | ./
 |_____レ"

深夜の仕事が終わり、タクシーで帰路につく。
相棒のマンションの前でタイヤは止まり、ドアが開けられた。
「おい、降りるぞ」
無理矢理座席から引き摺り降ろすようにして、こいつを何とか外に立たせたが、
今にも崩れてしまいそうだ。
「ちょっと待ってろよ」
貰った局名義のチケットを運転手に渡すと、まるで逃げるように発車して行く。
酩酊しているようにしか見えないこいつからなるべく早く離れたかったのだろう。
車中で嘔吐されなかったことをこれ幸いにとでも思っているようだ。
「ホラ、行くぞ」
さほど身長が変わらない男を担ぐのはとんでもなく難しい。互いに長身の部類に
入るので余計に、だ。
何とか部屋まで入ることに成功したと思えば、不機嫌な顔で「気持ち悪い」とだけ
呟き、トイレに直行する。
「……ぅぇっ!」
蓋を開け、水面に向かって胃の中身を逆流させ、何度も咳き込んだ。
「おいおい、大丈夫か?」
背中を擦ってやるが、そんな気遣いもおそらくは気づいていない。
「大丈夫……じゃない」
それだけ言い捨て、顔を陶器の上に被せるようにして、再び吐瀉した。

別に酒を飲んだ訳でも、タクシーに酔った訳でもない。
いつも違う自分にとんでもなく違和感を覚えているだけだ、こいつは。
自ら選んだ道だから仕方ないとはいえ、普段とは全く違う態度を取らなくては
ならないことに、恐ろしいまでの緊張と重圧を感じていたのだろう。
気が緩んだ瞬間にこれだ。元々気に病む性格なので、こうなることも
ある程度は予想していた。
けれど、そんな道を選んだのもまたこいつ自身だ。
不器用ゆえ、こうならざるを得なかったとも言える。
しかしこんなのはまだ序の口で、こいつの前にはもっと厳しい道が
広がっている。そう、まるで出口の見えないトンネルを抜けるが如く。
「……ちょっとはスッキリしたか?」
返事はない。元から白い肌が更に抜けるような色になり、唇はまるで
紫の紅を引いたようだ。
「……ぅ、」
小さく呻くと、また胃の中身を吐き出した。
涙と涎でぐちゃぐちゃになった顔をティッシュで拭いてやると
「……寝る」
そう呟いて、胡坐を組んでいた太腿の上に頭を乗せて、狭く冷たい場所に
横たわった。
「寝るんだったらベッド行けよ」
首を振るのも、頷くのも辛いのか、微動だにしない。
ふと感じた肩の薄さが、一層増している気がする。そういえばここ数日
まともな食事をしているこいつを見ていない。さっき吐いていたのも
殆ど胃液ばかりだった。
それでなくてもガリガリなのにまた痩せるんじゃないか、そう思わせる。

こいつがどれだけ辛い思いをしていても、代わってやれない。
だから、こいつ自身で乗り越えるしかない。
「頑張れよー……」
さらさらの黒髪をゆっくりと梳くと、小さく身じろぎする。
寝息のように聞こえる呼吸音だが、おそらく眠ってなんていない。
手負いの獣のように、まだ警戒心を漲らせているのが伝わってくる。
「だから、今くらいは……ちょっと休んでいいよ」
おそらくこいつを一番理解してるのは自分だ、そんな自負がある。
傍若無人で我が儘だけど、不器用で、照れ屋で寂しがり屋な男。
だからこそ、こんな風に苦しんでるんだと思う。
「ごめん、な……」
ふと、そんな言葉が聞こえた気がした。慌てて顔を覗き込むが
何もなかったのように、瞳を伏せたままだ。
「いいよ、」
お前だから。そう続く思いを飲み込んで、ゆっくりと頬に掌を滑らせた。

もうそこに夜明けが近づいていて、明日も朝から仕事で。
またこいつに大きな闇が襲い掛かる時間がやって来る。
それでも逃げることも、許されない。たった独りの戦いだ。
けれど、自分だけはこいつの側にいてやろう。
世界中がお前を敵に回しても、最後まで隣にいてやるから。
『お前の笑顔は最高だよな。見てると幸せな気分になれる』
そんな風に顔をくしゃくしゃにして笑うこいつの笑顔だって
最高だし、何より自分を幸せにしてくれるって知ってるか?
「……」
指先から伝わる、少し低めの体温。それ以上に流れ込んでくる
この感情は何だろう。
「あー……」
誰よりも、大切な、大切な相棒に。
これからも一緒に歩いていこうと伝えてやりたい。
とてもちっぽけで、どうしようもない自分だけれど、お前のためなら
どんなことだって耐えられると思うから。

こんな場所に男二人座り込んでいる光景は、とても滑稽だろう。
けれど、この時間がとてつもなく愛おしくて、幸せで。
「また、頑張ろうぜ……」
きっと聴こえているだろう筈なのに、何の反応も示さないこいつに
何度もそう語りかける。

なぁ、二人なら大丈夫だよ、きっと。

少し休もうと瞳を伏せる直前に、ほんの少しだけ微笑んだこいつの
表情が見えたのは、気のせいだろうか。

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            //  .||               ∧∧
.          // 止 ||             ∧(゚Д゚,,) < 何か消化不良な上に半端でスマソ
        //, 停   ||__           (´∀`⊂|  < 慣れないことはするもんじゃないと反省しる
        i | |,!     ||/ |           (⊃ ⊂ |ノ~
         | |      /  , |           (・∀・; )、 < ジブンガハキダシタカッタダケナンダヨー・・・_| ̄|○
       .ィ| |    ./]. / |         ◇と   ∪ )!
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