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地球防衛軍3

>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

箱○のゲーム、地/球/防/衛/軍3、小ネタですみません、ミッション28付近です。

…暑い。

ぴっちりと着込まれたアーマーに、風が入って来る余裕はない。
この中で、風を求めたところで吹いて来るのはつんと鼻をつく刺激臭と、火薬の臭いの入り交じる生暖かい空気なのだが。

どうやら、第一波は乗り切ったようだった。
犠牲者は少なくない…いや、壊滅的といって差し支えなかった。
レンジャー5部隊で生き残っているのは、彼一人だった。
この地底に作られた巣穴を縦横無尽に走り回り、酸を吐き出して来るアリに似た巨大生物に、EDFは…人間は、なす術もないのか。
じんわりと胸中に広がる不安をもみ消し、ふと顔をあげる。
弾丸を銃に装填する、無機質な音が響いて来た。
生き残りが居たのか。

先ほどの戦闘での疲れも一瞬忘れ、彼は立ち上がった。
合流しよう。
判断は一瞬だった。
念のため、アサルトライフルの弾倉を詰め直し、音のした方へと歩み寄る。
「誰か生きているのか」
「ひゃあっ?!」
ガチャン。
すっ頓狂な声と共に、弾倉が散らばる。
「す、すみません、まさか生き残りがいただなんて…」
バタバタと散らばった弾倉を拾ってやりながら、彼はまじまじと生き残りである相手を見つめる。
「見ない顔だな。新人か?」
「あ、はい。レンジャー6部隊に先日配属されました」
少年といってもまだ差し支えない幼い青年が、彼を見上げ軽く笑って見せた。
「お前も運が悪いな。地底への作戦に巻き込まれるだなんてな」
「どういう事ですか?」
弾倉をしまい込み、銃にもセットし終わると、青年は顔を上げた。
彼は大袈裟に肩をすくめてみせた。
「言い方は悪いが、地上での作戦ならまだ逃げようと思えば逃げられるだろ?」
「俺は逃げようなんか、そんな」
「誰でも配属したての頃はそう言って、実際作戦で実物の巨大生物、そしてあの数を見てすくみ上がるのさ…ま、お前はそんな風じゃないみたいだから、安心しておくよ」
青年は不満そうに口を尖らせていたが、結局反論が見つからないらしく、黙り込んでしまった。
素直すぎる反応に、彼は軽く鼻をならし、辺りへと視線を移し、無線機のスイッチをいれた。
「こちらレンジャー5-2。レンジャー5、6、モール4部隊は壊滅状態です。生き残りは私と一名のみ。退却を要請します」
ちらりと自分の残りの弾丸を確認する。
次々と沸いて出る巨大生物を相手にしているうちに、節約して使う癖がついているせいか、あまり減ってはいなかったが、彼の基準からはあまり充分とは言えなかった。

『レンジャー5-2、退却は許可できない。そちらにストーム1を向かわせる。合流し、巣穴の巨大生物を殲滅せよ』
雑音混じりの指令がすぐに返って来る。絶望と共に。
苦虫を噛み潰したかのように、一瞬彼は顔をしかめたが
「レンジャー5-2、了解。ストーム1の到着までこの場で待機します」
声だけは冷静なまま、無線機のスイッチを切る。
全く、こんな地中奥深くだというのに、なんだってこんなにハッキリと指令が届くものなんだ。
はぁ、と大袈裟に溜め息をついて青年の隣りに座り込む。
薄暗い巣穴は、仲間の死体を見なくてすむだけ気が楽だ、などとぼんやり考えてしまう。
配属間もない頃、地上でのミッションで巨大生物の酸を正面から浴び、絶命した隊員の顔は今でも時折夢に出る。
「聞いたか、今の」
気を取り直し、独り言のようにつぶやくと、青年が顔を上げた。顔が幾分か青ざめて見えるような気がする。
「怖くなったか?」
「いえ、そんな事は」
「ま、こんなん怖くないなんて言う方がどうかしてるんだ、隠す必要はない」
青年が青ざめている分、幾分彼は落ち着いて居られた。
「ストーム1が合流するまでに第二派が来なけりゃ、確率は高いかもな」
「何のですか」
「生き残る確率さ」
「…」
こんな時、生存者が居ると心強い。彼はふとそんな事を思う。
この閉鎖的な空間、何処に敵が居るのかすら分からない闇の中で、仲間の死体に囲まれ援軍を待つなんて、さすがに気が滅入る。下手したらそのまま精神がイカれてしまうだろう。
「そういや、聞いてみたい事ががあるんだが」
努めて明るい声を出して、彼は話題を変える。
顔色が悪いままの青年は、ちらりと横目で彼を見ただけだった。

「EDFの中に居ると、…ぶっちゃけ、溜まらねぇ?」
「は?」
青年が間抜けな声を上げて彼を見上げた。
彼はニヤリと笑いながら、青年の股間辺りを指差す。
「ここだよここ。巨大生物の相手ばっかりで、落ち着いて抜く事も出来ないだろ?」
「…こんな時に、冗談はやめてくださいよ」
拍子抜けしたような、怪訝そうな、曖昧な表情のまま青年は返した。
荷物から、小さい水筒を取り出し口に運ぶ。
「まぁ、俺みたいに両刀だと相手には困らないがな」
ぶっ。
青年が勢いよく水を吹き出した。辛うじて、水筒は手にしたままだ。
「…っいきなり何を…だから、冗談は止して下さい!」
「はははっ、これで緊張がほぐれただろ?まぁ、少なくとも俺は冗談や嘘は言ってないんだがな」
ふと視線を落として、手元のレーダーを確認する。
巨大生物を示す赤い点はいまだ遠い位置にあった。レーダーの詮索範囲を超えているようで、近付いて来ているのかどうかは分からない。
仲間を示す青い点は、作戦開始時からはかなり減っていた。
「生き残れ、ますかね」
ぽつりと、青年が独り言のようにつぶやいたのが耳に入り、彼は顔を上げた。
幾許か、顔色は…薄暗いのでハッキリは分からなかったが、よくなっているようだった。
「死にたくないなら戦え。それしかない」
「貴方は、怖くないんですか?」
心細くなったのか、ショットガンを手元に抱え直しながら、青年が問い掛けた。
「怖くない訳ないだろ、ホラ」
言って、彼は青年の目の前に手を翳してみせる。ほんの少しだけ、その手は震えていた。
「…そろそろだ」

「へ?」
唐突に打ち切られた会話に青年が間抜けな声を上げた。
「レーダーを確認しろ。もうすぐお客さんの登場だ」
時間にしてたった数分。
巨大生物は、あの大きさにも関わらず、やたらと動きが早い。
レーダーに段々と近付いてくる赤い点を確認し、気分を切り換える。
「死にたくないなら、戦え。死んだふりで見逃してくれるような相手じゃないぞ」
アサルトライフルを装備し、戦闘体制に入る。今一度弾を確認し、いつでも撃てるよう構える。
ガシャン、と少々重い音を響かせ、青年もショットガンを構えた。
レーダーに迫る赤い点の一番手前側に、青い点がひとつ。
彼が、ストーム1。
EDF日本支部においての最強の人材といえるだろう。
巨大生物をどんなに相手にしたところでひるむ事なく、戦い続ける恐ろしい男だ。
ものの数十秒程で、細く入り組んだ横穴の向こうから、ストーム1が転がり込んで来た。
起き上がると同時に、セントリーガンを設置、ためらう事なくスイッチを入れる。
「遅くなった」
セントリーガンが狙う向こう側からは、巨大生物が発する悲鳴にもにた音が絶え間なく響いてくる。

隙のない動きで手持ちの銃に弾丸を装填しながら、ストーム1が一言詫びを入れた。
視線はセントリーガンの向かう先を見据えたままだ。
「お会いできて光栄だ、ストームリーダー」
彼は形式的に挨拶だけを投げ、青年も慌てて頭を軽く下げた。
「このまま奥にいるという、女王を叩きに行く」
目線だけちらりと向けると、すぐにストーム1は走り出した。
「あぁ、この際だ、賭けをしないか?」
セントリーガンの包囲網をくぐり抜けてきた巨大生物を、ストーム1の銃が容赦なく打ち抜く。
彼は青年に向けてぼそりとつぶやいた。
「…か…賭け?」
「そう、俺とお前が、生き残るかどうかをかける」
巨大生物が飛ばしてきた酸を慌てて避けながら、彼は努めて冷静を装う。
「どういうことですか?」
青年の目の前に迫った巨大生物が、ショットガンを正面に浴びて絶命する。
「お前が死んだら、俺はお前を地獄まで追いかけて犯してやる」
「……え」
青年の声が1オクターブ上がった。
「生き残ったら、お前に好きな酒を奢ってやる、どうだ?」
「…それは、さすがに死ねない、です」
巨大生物の死体に躓きそうになりながら、青年はうんざりした顔で答えた。
「よし、それでいい」

にんまりと彼は微笑んだ。
見れば、ストーム1が引きつけてきた敵はほとんどがストーム1の手によって葬られていた。本部が感嘆するのもよく分かる戦い振りだ。
「こちらレンジャー5ー2、ストーム1との合流に成功。このまま、ストーム1と共に女王を叩きます」
無線機のスイッチを入れ、手短に報告をする。

『了解した。女王と思われる巨大生物のいる間の手前には、レンジャー4部隊が待機中だ。彼らと合流した後に、作戦に入れ』
返答は相変わらずの口調のまま、すぐに返って来る。
本部は良いな、楽そうで。
声には出さず、彼はストーム1を振り返った。
「…」
ストーム1は無言のまま、一瞬だけレーダーに視線を音してから、小走りに穴の奥へと進み始める。
「行くぞ、遅れるなよ」
青年の肩を軽く叩いて、彼も走りだす。
一瞬遅れて、青年が後を追って来る。

太陽が早くみたいもんた。

彼はつくづく、この地底には嫌気がさしていた。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

PHSで書き込もうと思ったら、エラーが出てしまい、携帯から書き込みましたのでIDが違ってて申し訳ない…


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