笑点 三遊亭楽太郎×桂歌丸
更新日: 2015-09-22 (火) 22:08:45
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
日曜夕方の座布団番組、昨日の内容が衝撃的だったので。
腹黒な紫師匠×司会者の緑師匠です。
「全く、あんな調子の良いこと言ったって信じるもんかい」
収録が終り、控え室で二人だけになった時、老人は窘めるような口調でそう呟いた。それを耳にして、男は愉快そうに微笑む。
「調子の良いこと、ですか」
男は小柄な老人を見遣りながら、表情と同じ声色で返事を返す。老人はそれには何も返答せず、ただちらりと男の顔を見た。
あるお題の最中に、愛しているのは貴方ただ一人です、と男が言った。
男が老人をネタにして答えを言うのは何時ものことだ。だが予想の範疇にない答えに、動揺を覚えたのは事実。
老人の性格上、それを表に出すのは余りにも癪で、呆れや照れ、あれこれの感情を押し隠し、座布団を全て没収した。
しかし、目の前の聡明な男が、老人の感情の機微に気付かない筈もない。
「大体ねえ」
自分を見下ろす男は、愉しそうな表情を隠そうともしない。老人はふんと鼻を鳴らした。
「あんなことは人前で言うもんじゃないよ」
いつになく直接的な言葉に、今更になって恥ずかしさが湧き上がってきたような気がして、老人は男に背を向け、離れた場所の椅子に腰を下ろした。
「人前でなければいいんですか、師匠?」
微かに笑う気配と共に、愉快そうだった男の口調がほんの少し柔らかくなった。
老人に静かに歩み寄った男は、椅子越しに老人を抱き締める。
「愛しているのは、師匠ただ一人です」
先程よりも穏やかな、静かな口調で男は囁いた。
その真摯な声色は、「調子の良いこと」という言葉だけで片付けるのを許さない。
老人が今感じている気持ちを、背後の聡い男は全て見抜いているだろう。
隠し立てしたところで無駄なのだが、素直になるのも癪に障る。
そんな自分の性格を、老人は少しだけ恨めしく思った。
「…ふん」
少しの間を置いて、老人はまた鼻を鳴らす。
自分の体の前に回された、答えを待つ男の手を、何時もより強く握り締めた。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
棚には初投下です。おかしな点があったらすみません。
萌だけで書き綴ってしまいました。
- めちゃめちゃ可愛いです!!!! -- ポスト? 2015-09-22 (火) 22:08:45
このページのURL: