Top/25-539

某CM 防水携帯男×通話相手

水の音がする。

それが俺の気持ちをますますイライラさせる。
片手間に俺の相手してんの。うるさいんだけど。
お互いの口調がどんどん険しくなる。
俺が口下手なのを知ってて、それでも容赦なくまくしたててくる。
面と向かってでさえうまく伝えられないことを、電話でなんて伝えられるわけない。
自分でも気付かないうちに声が震えた。

「泣くなよ」

うんざりしたような声で相手が言う。泣いてねえよ。
でもそんなことを言ったら話がますます泥沼化しそうなので黙っていた。

するとそれを機に相手の態度が変わった。
ぶっきらぼうに遠回しに、あーだこーだ言いながら俺を宥めようとする。
うん、うん、と返す自分の声も自然に柔らかくなる。
耳障りだった水の音もいつの間にか気にならなくなっている。
そういえばなんで言い合いになったんだっけ。どうせ大したことじゃないだろう。
何でもそうだけど、この人と俺がスムーズにうまくいったためしがないんだから。
あとどのくらいこんなことを繰り返すんだろう。
まあいい、このお天気屋に振り回されるだけ振り回されてやるよ。

俺が落ち着いたことに電話の向こうで心底ホッとしているのが分かりやすすぎるくらいに伝わってきて、思わずクスッと笑いを漏らしたら、速攻で突っ込まれた。

「笑ってんじゃねえよ」

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )オソマツサマデシタ


このページを共有:
  • このページをはてなブックマークに追加 このページを含むはてなブックマーク
  • このページをlivedoor クリップに追加 このページを含むlivedoor クリップ
  • このページをYahoo!ブックマークに追加
  • このページを@niftyクリップに追加
  • このページをdel.icio.usに追加
  • このページをGoogleブックマークに追加

このページのURL:

ページ新規作成

新しいページはこちらから投稿できます。

TOP