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医者孤島診療所2006 ハラ×コト

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ ) 昨日のスレの流れに萌えたので……まだ短いですが長くなる悪寒

 卓の上には、湯の注がれたヤシガニラーメンと箸と腕時計。
 その前にちんまりと正座し、こだわりの「ちょっと固めの2分30秒」までの時間を計りながら、
孤島は先刻のハラの言葉を反芻していた。

『先生がもっと早く島に来てくれてれば』

 鼓膜に蘇るその言葉が、小さな棘となって孤島の胸に突き刺さる。
(……やっぱり、ハラさんにとって僕は)
 きっとハラさん自身も気づいていないのだろう。気づいていて敢えて僕を抱くような、そんな事が
できる人ではない。
『先生が笑った時の印象、ミサコに似てるの。こう、にこーって笑った時の口元がそっくり』
『――だからタケトシは、先生のことを何となく放っておけないのね』
 そうマリコが言ったのは、3年前、マリコの店で酔いつぶれた日の翌日。
 迷惑をかけたお詫びに顔を出した時、マリコはハラが孤島を自分から運んだ事を揶揄して、そう言った。
 マリコに悪気がなかったのは分かっている。でも孤島はまさにあの夜、ハラに抱かれたばかりで。
 そうではないかと漠然と分かってはいたけれども、他人の口から指摘されるのは辛かった。
(……亡くなった奥さんの、不完全な身代わりでしかないのかな?)
 それでもいい、とあの時は思った。自分を抱くことが何かしら彼の救いになるなら、
ハラが自分をどう思おうと、どう扱おうと、それをとやかく言う資格はないと、そう思っていた。
 タツミとハラとを重ねて、償いをしているつもりだったのかもしれない。痛みは、胸の底に沈めた。 
 ――それから、3年。
 いろんな事があった。ハラさんは出稼ぎで島を離れる事が多くなり、年に何度も会う事もできなくなった
けれども、島に帰ってくる時には必ず会い、身体も重ねてきた。
 いつの間にか、心も重ねてこられたのではないかと、期待するようになっていた。

 でも。
(やっぱり、今でもハラさんは、亡くなった奥さんの事を、僕なんかよりずっとずっと愛してるんだ)
 ミサコが生きている時に孤島が島に来ていたなら、孤島とハラが結ばれることはなかった。
 ミサコが生きていれば、孤島の事など今でも胡散臭い余所者として、ハラは気にも留めていなかったに違いない。
 ハラが孤島を抱くのは妻の面影を求めているからあって、孤島自身を欲しているのではないのだから。
(分かってたことなのに、何を今更傷ついてるんだろう……)
 3年前には耐えられたことが、今は苦しくて仕方なかった。
(ハラさんをタツミさんと同じように考えるなんて、もうできないよ……!)
 溜息をついて時計を見ると、もうとっくに3分は遠い過去になる程の時間が経っていた。
 アラームの音にも気づかなかったらしい。それほどショックを受けている自分に、孤島は更に情けない
気分になる。
 極力何も考えないよう、孤島は伸びたラーメンを一心不乱に胃に流し込み始めた。

□ STOP ⊂(・ω・;
短いんだからもっと書いてからにすれば良かった・・・・・・スイマセン、
カオスになってしまったorz


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