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numb*3rs 兄×弟

投下しようと思って覗いたらこんな素敵なお話が…!
やばい。225姐さん萌えたっつーか燃えた。胃がひっくり返りそう。
いつも数字話投下してる人間だけど、死ぬほど萌えて死にそう。
報われない弟って素敵すぎる。あと弟はきっと本当に空想好きなタイプと見た。
姐さん本当にありがとう。ぜひまたお願いだ!

比べ物にならないアホ話だけどnumb3*rs話を私にも投下させてください 
いつも通り兄×弟。エロです。むしろエロでしかない。    
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  └──────│エロ話の上に無駄に長いよ
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 「わかってよ。……甘えるの苦手なんだ、わかってよ」
 研究室の扉の前に立ちふさがってチャーリーが言う。廊下に出ようとしていたドンは、
突然ドアの前に身体を滑り込ませてきた弟のせいで、前につんのめりそうになりながら、
眉を寄せた。「なんだって?」
 「だから……苦手なんだ。知ってるだろ?」
 ドンを出て行かせまいとしているらしく、ドアノブを後ろ手でしっかりと握ったチャ
ーリーは、上目遣いに兄を見つめて、いらいらした口調で呟いた。むずがる子どものよ
うに肩を揺さぶる弟を見て、ドンはドアに伸ばしかけていた手をぱたりと下ろした。―
―馬鹿馬鹿しい!
 「誰が?お前が?――面白い冗談だな」
 ドンが知る限り、目の前にいる弟は、シュガーコーティングしたドーナツみたいに甘
ったるい存在だ。甘いなんてものじゃない。チャーリーが数学の次に得意なことは甘え
ることだと言ってもいいくらい、甘ったるい。外見も甘ったるいししぐさも甘ったるい。
しかもその外見どおりの性格だ。思い通りに行かないことがあるとすぐぐずる。落ち込
む。泣きべそをかく。強がる。そして結局周囲に手を差し伸べさせる。たとえばドンに。
 こんなやつが甘えるのが苦手なわけあるか、とドンは半ば呆れて弟に視線を向けた。
チャーリーは唇をかみ締め、きつくドンを睨んでいる。6歳のときと同じ表情だ。ダウ
ンタウンへの冒険にチャーリーを連れて行かなかったとき。ドンはそんなことを思い出
して、ふと口元がほころびそうになったが、唇を引き結んで耐えた。
 「冗談なんかじゃない!わかってるくせに!ああもう、ひどいよ、ドン」
 「何が?――チャーリー、時間がないんだ。オフィスに帰らないと」
 なるべく素っ気なく問うと、チャーリーは勢いよくかぶりを振って、軽く地団駄まで
踏んで見せた。――本当にガキだなこいつは、とドンはそれを見て思った。幼いなんて
もんじゃない。そんなドンを見てチャーリーは何を思ったのか、顎を上げてぐっと胸を
反らした。

 「768時間。768時間だ」
 「は?」
 数学者の弟が急に数字の話を持ち出すことには慣れている。だが今回もその意図はさ
っぱりつかめなくて、ドンは顔をしかめた。「何のことだ?」
 チャーリーは多少冷静さを取り戻した表情で、しかし口元を引きつらせながら言った。
 「768時間ぶりなんだよ!僕らが会うの。ドンは先月、ちょうど今から一ヶ月と一日
前に、僕と父さんと食事をした。食事の途中でFBIから電話が掛かってきて、ドンはそ
のまま出て行って、それっきり今まで会ってなかったんだから、正確には774時間だよ。
キスやセックスしたのなんて、もっと――」
 ドンは両手を広げて弟の言葉を遮った。弟の言おうとしていることはよく理解できた。
「わかった、わかった、チャーリー、わかったよ」
 チャーリーはまだドアノブをしっかりと握りながら、ドンの制止を聞かずに低い声で
続けた。「そんなに長い間会ってなくて、しかも今朝やっと電話をくれたと思ったら仕
事の話で、それもまあ許すとして、僕の研究室に来てくれたと思ったらろくに挨拶もな
く唐突に分析するデータを渡して、それで――それでとんぼ返り?!」
 しんっじられない。チャーリーは言い捨て、大きく息を吐いた。ドンはその様子を見
て頭痛を覚え、こめかみを擦った。
 「チャーリー、事件なんだ。わかるだろ?」
 確かにここしばらく実家に帰らず、チャーリーや父親には電話すらしていなかったが、
ドンだって好んでそうしていたわけではない。ただ麻薬密売組織の捜査に文字通り寝食
忘れて取り組んでいただけなのだ。デイヴィッドやほかのFBIの同僚たちだって同じ
で、現に今鳴り出したドンの携帯電話の発信元は彼らの内の一人だろう。早く帰ってき
てくれ、見てほしいものが山ほどある、という話に違いない。いつも通りに。
 ドンがスーツのポケットにある携帯電話を探ろうとすると、チャーリーはドアノブを
離して今度はドンの手首を掴んだ。しかもとても強く。ドンは途方に暮れながら間近に
ある弟の顔を見た。電話のコールはまだ続いている。

 「人の話、聞いてた?電話なんて放っておいてよ。――何か、何かないの?僕に……」
 震えた声で呟き、チャーリーは俯いてドンの手首を離した。ドンはそんな弟を数秒見
つめてから、ポケットに入りかけていた手を下ろし、弟の腕に触れた。鳴り続けていた
電話のコールがとうとう止んだ。
 「チャーリー、俺だってもちろんお前に会いたかったよ」
 「……そうは見えないよ」
 小さく言って、チャーリーは泣きそうな顔で何度も瞬いた。ドンはチャーリーの肩を
擦りながら、しっかりとした口調で言い聞かせた。「嘘じゃない。お前に会いたかった。
――ただ仕事なんだ。早く帰れるように俺も努力する。だからお前も手伝ってくれ。そ
うしたらそれだけ捜査も進む。――な?」
 顔を覗き込むと、チャーリーはゆらゆらと頭を揺らして頷くようなしぐさを見せた。
まだ泣きそうな顔をしてチャーリーは手を伸ばし、ドンの指をぎゅっと握った。「もち
ろんやるよ。なるべく早くやってみせる」
 「ありがとう」
 ドンが丁寧に言うと、チャーリーは無言で頷いた。そしてそれから握っていたドンの
指先を弄ぶように手を軽く振った。おもちゃに飽きて機嫌を悪くした子どもみたいなし
ぐさだ。
 「わかったな?もう少しの辛抱だから」
 ほら、やっぱり甘えたがりじゃないかと思いつつも、ドンは空いている手でチャーリ
ーを撫でて囁いた。チャーリーは俯いていたが、それを聞くと顔を上げて呟いた。「わ
かった。だけど、――キスくらいしてよ」
 目を瞑った弟を見て、ドンは驚くよりまず吹き出して笑った。「おいおい、ここはお
前の職場だぞ」
 兄弟同士でキスをするにはあまりに無防備すぎる場所だ。ドンが笑いながら仄めかす
と、チャーリーは肩を竦めた。「そうだよ、僕のオフィスだ」

 淡々とした声に、ドンは笑うのをやめた。こういうときの弟は危険なことは知ってい
た。「おい、冗談だろ?――窓から見えるかもしれない」
 チャーリーはそれを聞いて答えずに大股で窓まで向かっていき、それから一気にカー
テンを閉めて戻ってきた。そして呆気にとられているドンを壁に押し付けるようにして、
囁いた。「これで誰からも見えない」
 「人が……」
 入ってきたら、と言う前に、ドンの唇にチャーリーのそれが押し付けられる。チャー
リーはすぐに唇を離し、間近でドンを見つめた。「さっきドアには鍵をかけた。――ほ
ら、もう何にも問題ないよ」
 やれやれ。ドンは思わず呆れて天井を見上げた。いつだってチャーリーはこうやって
強引に欲しいものを手に入れるのだ。観念して目の前で焦れたように答えを待っている
チャーリーを抱き寄せ、ドンは弟の唇を軽く吸い上げた。チャーリーの腰はそれだけで
震え、両腕がドンの首筋に巻きつけられる。唾液で濡れた唇を開かせ、ゆっくりと咥内
を舌で掻き回し、それからドンは唇を離した。
 「まだ……」
 そう呟くチャーリーの声は震えている。ドンは目を眇めて軽く微笑した。本当のこと
を言えば、こういうとき、弟を苛めるのは少し楽しい。
 「チャーリー、ここまでだ。後はまた今度な」
 「……だめだよ、もっと……」
 そう言ってチャーリーはもう一度唇を重ねてきた。ドンはわざと、首を反らしてそれ
を避けようとした。「だめだ。――俺はオフィスに帰る」
 「やだ。もう一回してよ。あれだけなんてだめだよ」
 チャーリーが子供のようにねだるのに苦笑して、ドンは弟の希望に応えてやった。さ
っきよりきつく抱き寄せ、上顎を舐め上げ、それから舌を深く絡め合う。腰を抱いてい
た手を下げて衣服越しに尻を撫でると、チャーリーはか細く喘いだ。「ドン……」
 「キスだけだ。それで我慢しろ」

 耳元で囁きながら、一方で手を首筋や尻に這わせて愛撫する。腕の中のチャーリーは
その手の動きに合わせて身体をびくつかせ、それでもキスを続けようとドンを抱きしめ
てくる。繰り返されるキスの合間にチャーリーは嫌だ、と繰り返した。
 「やだ。やだよ。触ってきといてこんなんで終わりなんてやだ。ドン、ねえ、お願い
だから。お願いだよ」
 「ここでするのか?正気じゃない」
 耳を軽く噛んでからからかってみせると、チャーリーは太ももをドンのそれに押し付
けてきた。「だって、だってもう無理だよ。我慢できない。気が狂いそうなんだ」
 布越しにチャーリーの勃起したペニスを感じ、ドンは目を細めて弟を見つめた。チャ
ーリーは頑固な表情でドンを見返している。ドンはその表情に喉を軽く鳴らした。誰が
甘えるのが苦手だって、とまた思う。チャーリーのことではないのだけは確かだ。
 まったく。ドンは無言でチャーリーのベルトを引き抜き、無造作に床に落とすと片手
でジーンズと下着を膝までずり落とした。ドン。突然の動作にチャーリーが小さく声を
上げたのを聞きながら、チャーリーに激しいキスをし、同時にペニスに触れ、硬くなっ
たそれを軽く撫で上げる。チャーリーが背筋を反らせて反応してみせた。
 何回か撫で、それからきつく扱くと、それだけですぐにチャーリーは達した。手の中
に生温かいスペルマがあるのを見て、ドンはにやっと笑ってみせた。「俺の弟はまだテ
ィーンエイジャーなのか?ずいぶんあっという間だ」
 肩を揺らして荒い呼吸をしていたチャーリーは、それを聞いて真っ赤になった。「意
地悪。誰のせいだよ!ドンが悪いんだ」
 「言ってろよ」
 チャーリーのデスクの上にあったボックスティシューを引っ張ってきて手を拭きなが
ら返すと、腕を引っ張られた。
 「――ここで終わらせないで」
 チャーリーは言いながら足首に絡まっているジーンズや下着を脱いで床に蹴飛ばした。
そしてドンのスーツに手を伸ばし、ベルトを掴むと人の答えも聞かずにそれを外しだす。
手探りでスーツの下でドンもほぼ勃起しているのを突き止めると、チャーリーはほっと
したような顔をして、それから床に跪いた。

 前を開いたスーツからペニスを探り出し、片手で支えながら舌を這わせ出す。柔らか
い舌が先端に触れ、裏筋を舐め上げたかと思うと今度は深く咥える。刺激的な光景だ。
しかも確かに、チャーリーの言うとおりここしばらくこんな刺激とは無縁だった。ドン
は一心不乱に自分の性器をしゃぶりだした弟を見下ろしながら、軽く呻いた。「チャー
リー」
 チャーリーがもしここで最後までしようとしているなら、大胆すぎると言わざるを得
ない。いくら窓をカーテンで覆い、ドアに鍵を掛けていたって、ここはチャーリーが所
属する大学内の彼の研究室で、しかもまだ昼間なのだ。廊下を通りかかる人間はいくら
でもいるだろう。
 とはいえ下半身には何も纏っていない姿で、床に膝をついてペニスを舐めているチャ
ーリーの姿はひどくいやらしい。ドンだってここでやめたくはない。そもそもチャーリ
ーを手でいかせたときには既に、ドンもその気になっていたのだ。常識家の兄としての
体面の手前、渋ってはみせたけれど。
 ドンがチャーリーが甘え上手だと思う理由のひとつはそこにある。言うことをきいて
やりたくなるようなかわいい我侭ばかりこの弟は口にするのだ。まあ、時には本当に厄
介な我侭も言うし、そういうときは憎らしくもなるが。
 ドンは手を伸ばし、チャーリーの巻き毛を撫でた。5歳年下の弟は舌を使った作業に
夢中になっているのか、柔らかそうな唇から唾液を零し、無意識のうちになのだろう、
物欲しげに自分の腰を揺らしている。ドンはそんな弟を見下ろしながら、囁いた。
 「本当にここでするのか?」
 チャーリーはペニスから唇を離し、潤んだ瞳でドンを見上げてきた。「……言わせな
いでよ。ドン、苦手なんだ。甘えたりしたいわけじゃない。そんなの苦手だ。……ただ、
ただ僕は……。ねえ、お願いだ。わかってよ」
 そう言ってチャーリーはドンの太ももに頬を摺り寄せた。温かい吐息がペニスにかか
るのを感じて、ドンは降参し、半ばやけくそになって弟の肩を引き上げた。どうやらチ
ャーリーには甘えている自覚すらないらしい。自分は何もねだっていないつもりで、人
に何かやらせるのだから性質が悪い。
 

 引きずるようにしてチャーリーを立ち上がらせ、黒板に押し付ける。どこか不安そう
な目をしているチャーリーは、同時に期待しているようにも見える。そんな弟の耳元に
唇を寄せ、ドンは低い声で囁いた。「本当に誰も入ってこないんだろうな?」
 チャーリーが頷き、ドンはさっきまでフェラチオをしていた唇にしゃぶりついた。腕
の中でチャーリーは身体を弓なりにして、必死でキスに答えてきた。

*** 

 深爪をしたきれいな指先が、黒板を引っかいている。ドンが背後からペニスを扱き上
げるたびに、数学者の弟は掠れた声を上げ、黒板に指を這わせて悶えた。
 二人とも服はすべて脱いでいた。よく磨かれた樫の床板の上にチャーリーのジーンズ
やドンのスーツがぐちゃぐちゃになって置かれている。馬鹿げている、とドンは思いな
がら、絶えず声を零し続けているチャーリーの口の中に指を差し込んだ。
 「チャーリー、声を抑えろよ……。誰かに聞こえる」
 チャーリーは差し込まれた指を軽く噛んでから舌で巧みに追い出し、息を切らして笑
ってみせた。「平気だよ。誰もここでこんなことしてるとは思わない。……ラリーが言
ってた。数学科は大学の中で一番情欲と縁遠いって……。……あ…っ」
 唇から首筋へと指先を落とすと、それだけでチャーリーは歓んでみせる。ドンは片方
の手でペニスを弄びながら、もう片方の手を全身に這わせた。
 「ラリーが?へえ、正しいじゃないか」
 皮肉たっぷりに答え、後ろから耳を舐めた。チャーリーは喉を反らしてその愛撫に応
えた。「……あっ、やっ、ドン、ドンの舌、……気持ちいい……」
 「舐められるの、好きだな」
 言いながらドンは指を滑らせ、チャーリーの尻の穴を探った。唾液で濡れた指を押し
付けると、チャーリーは脚を開いて頷いた。「ドン、して。いれて……。ドンがしたい
こと、して……」

 「平気なのか?」
 既に指先を軽く入れ、入り口をほぐしながらドンは聞いた。久しぶりに弟の身体に触
れ、喘ぎ声を聞いたのだから、もちろん最後まで味わいたい。チャーリーの内部にペニ
スをおさめ、自分のそれで弟を喜ばせ、誰が誰のものなのかを証明したい。こういう淫
らなゲームが好きなのはドンだけでなくチャーリーも同じで、いつも彼は抱かれるとき
ドンにすべてを任せて甘える。正確にはそうやって任せるふりをする。「全部ドンが思
うようにして」とか「ドンが好きなようにして」とか、散々甘いことを言う割りに、冷
静になってみれば要望を言う回数は圧倒的にチャーリーの方が多いのだ。
 ドンはそんなことを思い出し、微かに苦笑してチャーリーの巻き毛に顔を埋めた。慣
れ親しんだ匂い。実家で使ってるシャンプーの匂いだ。けれどもしばらく遠ざかってい
たせいで懐かしくさえ感じる。その清涼な匂いを感じ、奥まった部分を弄りながらドン
は答えを待った。待つまでもないことを知りながら。
 チャーリーは指に反応して入り口をひくつかせながら、掠れた声で答えた。「大丈夫
だから、して」
 「痛くないのか?」
 指をもう少し奥に進ませながら問うと、チャーリーはがくがくと膝を震わせながら頷
いた。「痛くされたことなんてない……。いつもドンはすごいもの……。ね、いつもみ
たいにドンがしたいこと全部して。して。お願い。して」
 「俺がしたいこと?」
 お前のされたいことだろうと、ドンは弟の言葉を繰り返してからかった。チャーリー
はちらりと振り返り、大きく頷く。形のいい唇が濡れていた。「さっきからすごくドン
の硬くなってる……。だから言わなくてもわかる。ねえ、だからいいよ。していいよ」
 「大した自信だな」
 ドンは思わず呟いた。同時に指でさらに奥を探り、内部のある部分を擦りあげる。チ
ャーリーが甲高い声を上げ、床に崩れ落ちるように膝をついた。ドンは弟が怪我をしな
いように注意しながらその身体を支え、それから弟の身体に背後から覆いかぶさった。

 「あ……っ、もう、ドン、何でそこばっかり……」
 「ここを擦るとお前がよがるから」
 ドンは簡潔に答え、弟の首筋に噛み付いた。細くて薄い皮膚に覆われた首。チャーリ
ーのことが可愛いと思う。チャーリーを自分のものにしたい。彼の並外れた才能の下に
隠された、無邪気さやどうしようもない子どもっぽさ、傷つきやすさを丸ごと手に入れ
て、守りたい。だけどそれがチャーリーを傷つけることになるという考えも頭を離れな
い。
 今だってそうだ。こんな状態でチャーリーを抱いて、誰かに見つかったら?見つから
なくても、チャーリーの身体に負担を掛けたくないなら、こんなのは避けるべきだ。弟
を保護したいと思っているのに、実際には自分は本当は正反対のことをしているのでは
ないだろうか?そう考えながらドンはチャーリーの首にキスした。「ほかに何をしてほ
しい?言えよ」
 「全部……、全部して。キスもして。胸もお腹も触って。脚も撫でて。ドンがしたい
こと、全部して。キスさせて。ドンがしてほしいこと、全部させて……」
 「本当に入れていいのか?痛くないか?」
 ドンがもう一度聞くと、チャーリーは喘ぎながらかぶりを振った。「痛かったことな
んてない。ねえ、信じて。望んでるんだ。指だけなんてやだ……やだ……」
 「泣くなよ」
 弟の眦から涙が零れ始めたのに気づいて、ドンは焦って宥めた。「わかったから」
 チャーリーは腕の中で嫌がるように肩を揺さぶって抗った。彼の声は掠れていた。
 「―― 一ヶ月も放っておいて!ドン、ずっと待ってたのに」
 「仕事だったんだ」
 入り口を指で広げながら、ドンは言い訳した。チャーリーは喘ぎ、床を軋ませて苦い
声を零した。「どうせ僕のことなんて思い出しもしなかったんだろ?」
 「そんなわけないだろ。チャーリー、俺だって寂しかった」
 「うそつき。僕と別れたいんだ。弟だから……」
チャーリーはドンの空いた手を無造作に捕まえ、唇まで持っていって噛み付いた。前
触れのない行為にドンは眉を潜め、繰り返し否定した。「違うぞ。チャーリー、それは
違う」

 「うそつき。放っておけば離れると思うんだろ。知ってるよ。知ってるんだ……」
 「そんなわけない。誤解だよ」
 ドンはチャーリーの背中にキスをし、静かに呟いた。こんな会話はもう何度もした。
そして、本当のことを言えば少しチャーリーは正しい。ドンはチャーリーを愛している
し、実の兄弟同士で恋愛をすることについてだって、十分二人で話し合ったのだから、
いまさらやめるつもりはない。
 だけど時々逃げたくなる。チャーリーが自分を愛さなくなる日がくればいいと思う。
仕事に熱中している間に、彼がほかに恋人を作り、ドンから離れていればと考えること
がある。それに捜査で走り回っている間は、チャーリーとのことをあまり考えなくてす
む。現実を忘れられる。でも離れているとチャーリーに会いたいとも思う。
 「チャーリー……お前を抱きたい。お前に会いたかった。寂しかったよ」
 「でもドンは僕が逃げるのを期待してる」
 「してない。逃げたら捕まえる」
 囁いて、ドンはチャーリーの奥におさめていた指を引き抜いた。チャーリーはその動
作に小さく声を上げ、荒く呼吸をしてみせる。チャーリーが自分から離れることを期待
している。だけど本当に逃げられたら、きっとドンはどんな手を使ってでも、弟を引き
戻すだろう。そんなことはドン自身がよく知っている。
 だけどチャーリーは知らない。今の言葉だって、宥めるための方便だけだとしか思っ
ていないだろう。それが少し切ない。でも弟はそんなことを知らなくてもいいのだとド
ンは思う。
 それは弟の役割じゃない。兄の自分の役目だ。
 背後から抱きしめ、ゆっくりとペニスを挿入すると、チャーリーの内側が震えた。弟
の肩が強張っていることに気づいて、ドンはその肩を擦りながら低い声で聞いた。「大
丈夫か?」
チャーリーは無言で頷いた。彼が歯を食いしばっていることがわかる。それを見てド
ンの胸は痛んだ。けれどもすぐに手のひらの下の弟の肩から力が抜け、やがて甘い呟き
が落ちた。「大丈夫……」
 「全部、入れるぞ」
 頷きを確認してから熱くなったそれを奥までおさめ、ドンはそれからチャーリーの耳
にキスをした。「すごくいいよ。ずっとこうしたかった」
 

 本当だった。チャーリーの中は熱く、きついけれども柔らかにうごめいていて、絡み
つくような感じすらする。ドンが軽く腰を揺さぶると、チャーリーは喘いだ。「ドン…
…、揺さぶって。硬くて大きいので、して……」
 「どんなふうに?」
 腰の動きを続けながら、ドンはチャーリーの髪を撫でて問うた。右手でチャーリーの
ペニスを擦ると、弟は軽く太ももを閉じようとしてみせた。「や……、だめ、一緒にい
じるの、だめ」
 「弄りながら揺さぶった方が気持ちいいだろ?」
 「けど……最初はただ揺さぶって。ゆっくりして。ドンのが奥に入ってるの、好きだ
から……。ドンがもっと気持ちよくなって」
 ドンはチャーリーの内股に触れ、閉まりかけたそれを優しく広げた。そして不意をつ
いて激しく突き上げた。チャーリーが奥を締め上げる。「あんっ。やだ……いい…駄目
だよ、ドン。やだ、もっとゆっくりして……」
 振り向いて懇願するチャーリーの目からまた涙が零れる。ドンはそれを舌で舐め、腰
を動かした。「こう?」
 チャーリーが喘ぐ。巻き毛が乱れてその表情はひどく淫らに見えた。
 「ドン、すごい……。何でわかるの。……ああ、そこっ、やだ……やめちゃやだ。ゆ
っくり続けて……。あん……違う、ゆっくり過ぎる。止まらないで。やだ、わかってる
くせに何で焦らすの……」
 「だって」
 息を切らしながらドンはまた笑った。「焦らされたがってるだろ」
「馬鹿。変態。FBI捜査官なんて嫌いだ。嫌い。こんな、一ヶ月も放っておいて、
こんなの……ああんっ、やだ、抜かないで。やだ……あんっ」
 「チャーリー、好きだよ」
 ドンは笑いを声に残したまま、本当のことを言った。振り向いたチャーリーは瞬き、
半ば泣き顔で頷いた。「僕だって、僕だって好きだ」
 

 「知ってる。わかってる」
 そう答えてチャーリーをきつく抱きしめ、片方の手でチャーリーのペニスを弄る。腰
を揺さぶりながらの動作にチャーリーの身体が反応して、手の中のペニスの先端からは
先走りが溢れ始める。それなのにチャーリーは身を捩って嫌がった。「手、使うのやめ
てって言ったのに……。ドン、それやめて。やめて……」
 「どうして?」
 ドンが問うと、チャーリーは小さな声で答えた。「終わったらドンはまた行っちゃう
から……、なるべく長くしたいもの」
 だから焦らして。意地悪くしてもいいから。そう言いつつもチャーリーは腰を動かし
て、欲望を追っている。矛盾の塊みたいな弟に下肢が熱くなり、ごまかすためにドンは
ふざけて聞いた。「ほかに要望は?」
 チャーリーは潤んだ瞳で苛立たしげに答えた。「ないよ。わかってるだろ。そんなの
言えない……。そんなのない。言えない……」
 ドンはそれを聞いて微笑んだ。それからチャーリーの言うとおり、ゆっくりと腰を動
かし、なるべく時間を掛けてセックスをした。そして最後にはチャーリーが本心では望
んでいるとおりに、激しく奥まで突き上げてやった。二人で同時に達するとき、チャー
リーはがくがく震えながら、ドンの指を必死でしゃぶっていた。味わうように。
 結局終わったあともチャーリーは離れるのを嫌がり、ドンの膝の上に向かい合う形で
乗り上げて、しばらくキスや愛撫をねだり続けた。あの姿勢だとイクときにキスができ
ないんだよ。最中には夢中で快感を享受していたくせに、今になってえらそうに不満を
言う弟が、損した分取り返すぞというように甘ったるいキスを続けるのに、ドンは付き
合っていた。もう夕方近い。携帯は何度も鳴っていたし、やらなければいけないことが
あるのはドン自身がよくわかっていた。でももう少しいいじゃないかという気になって
くる。何といっても774時間ぶりなのだ。

 「ドン、ねえ、触ってよ。そこ、ちゃんと撫でて……」
 「ここか?」
 ドンが太ももに乗っている弟の尻を撫でると、チャーリーは鼻を鳴らした。「んんっ、
だめ、やめないで。いつもみたいに揉んで」
 「こう?」指先に力を込めると、チャーリーは喉を反らして喘いで文句を言った。
「わかってるなら最初からしてよ」
 「可愛くない」
 ドンの呟きにチャーリーは唇を引き曲げた。だがその目にはまだゆらゆらと快楽が揺
れている。「どうせね。僕はいつだって可愛くない」
 「お前は可愛いよ」
 ドンが弟の太ももを擦りながら呟くと、呆れたような答えが返ってきた。「可愛くな
いって今言ったのは誰?」
 「可愛くないところが可愛い」
 そう言ってキスすると、チャーリーは戸惑ったのか軽く顎を引いた。「なに?どうい
う意味?」
 「お前は甘えるのが苦手な甘え上手で、可愛くないところが可愛い数学者だよ」
 ついばむようなキスの合間に答える。チャーリーはキスに答えながら眉を寄せた。
 「意味わかんないよ!矛盾してる!」
 「次に会うときまで考えとけ」
 そう言ってドンはチャーリーにもう一度、今度は深いキスをした。それから唇を離し、
弟を床に下ろして立ち上がった。「そろそろ行くよ」
ドンが服を着るのを、チャーリーはふてくされて床に座ったまま見ていた。ドンはそ
れを無視してベルトを締め、上着を羽織ってからポケットに入れたままだった携帯電話
の着信を確かめた。やはりデイヴィッドからだ。しかも5回も掛けてきている。
 さあ、何と言い訳しようと思いながら、ドンは弟の方を振り向いた。「じゃあな。デ
ータ、頼むぞ」
 「――ワーカーホリック。いつだってこうなんだから。はいはい、データの分析なら
するよ。ご希望通り急いでやるよ。いつだって僕はドンの言うとおりにしてあげてるの
に、フェアじゃないよね。兄貴って皆こんなに横暴で、弟をこきつかうものなの?」
 チャーリーがぶつぶつ言うのにドンは笑い、身を屈めて弟の額にキスをしてから答え
た。「弟ってのは、皆こんなに甘えたがりで、手間のかかるものなのか?」
終わり

 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ ホントウニエロデシカナイ
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

エロ書くの久々だしそもそもへたれでごめん。
同じジャンルで続けて投下でほかの姐さん方ごめん。
どうしても弟はいつも兄の膝の上に乗っててごめん。
でも後悔はしていない。
そして225姐さん本当にありがとうー!

  • おもしろかったです★ -- みかん? 2010-03-09 (火) 04:21:35

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