月明かりの下で
更新日: 2011-04-29 (金) 08:04:59
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| 飛翔より吟玉。銀マダです。微エロ。
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| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| マイナーカプで恐縮です。
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| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
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ふと、窓に目をやると月が見えた。明るい満月。
しばし銀色の光をぼんやりと見つめてから気づく。
参ったな。丸見えだ。
もし自分と横で寝息を立てている男との痴態を誰かに見られていたら、という考えが長谷川の頭をよぎるが、苦笑して首を横に振る。
入国管理局長の頃ならともかく、今の自分はただの中年フリーター(万事屋の連中いわくマダオだ)。仮に見られていたところで失うものもあるまい。
そう思い直して裸の上半身を起こすと長谷川は煙草をくわえた。さして広くもない安宿の一室。銀時とさんざん飲み歩いた結果、いつの間にかここにたどり着いていたのは彼の策略だったのだろうか。
……散々、弄ばれた腰が重い。少しは人の身体の事も考えろと毒づきながら、隣で眠る男の銀色の髪に目をやった。
なぜ自分のような男を抱くのだろう、と長谷川は思う。
最初はお互いに酔っ払って前後不覚な状態でのことだった。単なるものの弾みで、次はないと思っていた。
別居中とはいえ自分に妻がいるのを銀時は知っているし、スナックお登勢では万事屋にいる二人の少年少女が聞いたら確実にセクハラだのオヤジだのと呼ばれるような猥談もよくしている。
それなのに、銀時は--大概、酔ったうえでのことだが--長谷川を求めてくる。実に不思議だった。もっとも、求められると最初は拒絶していても結局受け入れてしまう自分自身には気づいていない長谷川である。
長谷川は銀時の過去については詳しくない。
知っているのはかつては攘夷志士であったらしいということと、剣の腕が立つということぐらいだ。
新撰組と仲が良いという話を聞いたこともあるし、今も攘夷時代の仲間とつるんでいるという噂を聞くこともある。基本的に文官の自分とはある意味、別の世界の住人だ。
それなのに一緒にパチンコしたり飲み歩いたり、ときには仕事を手伝ってもらったり……こうして抱かれたり。
「起きてんのか」
銀時の声に長谷川は少し驚いた。いつの間にか目を覚ましていたらしい。煙草を取るときに動いたせいだろうか。
「お月さんを見ながら、考え事ってか?」
「……別に」
自分はマダオだ。まるで、駄目な、おっさん。彼の他の知己と比べて何と劣ることか。
銀時にくっついている万事屋の少年少女よりも人間として下かもしれない。……彼はいずれ、自分などに目もくれなくなるかもしれない。そう考えると、胸が痛んだ。
「なあ、銀さん。なんで--」
俺なんかに付き合う。そう尋ねようとするが、言葉は最後まで出なかった。つるむのも抱かれるのも、自分が好きでしていることでもある。この聞き方は卑怯だ。
「あんたからはさ。長谷川さん」
唐突に言われ、長谷川は首だけを横に向けて銀時を見た。彼の暗い瞳の色に思わず息を呑む。
「血の匂いがしないからな」
どういう意味だと問おうとしたが、長谷川は何も言わなかった。自分より年若い彼がこれまでに見てきたであろう修羅場のことを考ると何も言えず、そして何も言えない自分が情けない。
長谷川はそっと銀時に手を伸ばすと癖のある髪に触れた。月の光に照らされた銀髪をそっと梳いてやる。この髪にかつて天人や、もしかしたら同胞の返り血がついたこともあったのだろうか。
そのとき、銀時の髪を梳いていた手をつかまれ唐突に長谷川は押し倒された。
「ったく、長谷川さんはやっぱりマダオだねぇ」
自分に覆いかぶさっている銀時の目からは先ほどの暗さは消えていた。そのことに安堵する長谷川だったが、代わりに浮かんでいる悪戯っぽい(本当にいやらしく見える)表情に悪い予感を覚える。
「わ……悪かったな。どうせ駄目なオッサンだよ」
精一杯の毒舌を並べてみるが、強くつかまれた腕は振りほどけない。そのまま身体を預けてくる銀時の体温を感じ、長谷川は自分の心臓の鼓動が速くなるのを感じた。それを知ってか知らずか、銀時がにやりと笑う。
「今は、丸ごと抱きたくなる男、さ」
耳元で囁かれ、身体のあちこちを撫で回される。
今はって何だ、馬鹿野郎明日はバイトが、と抵抗してみるものの腕力と体力で銀時に抵抗できるわけもなく。
(当分マダオから脱け出せそうにないな……)
やっと自由にされた両手で銀時の身体を抱きしめながら、まぁいいか、と長谷川は心の中で呟いた。
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| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ 終了です
| | | | ピッ (・∀・ )長谷川さんが暗い…。
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勢いで書いてしまった駄文ですが、最後まで読んでくださりありがとうございました!
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