ドリ←バイ@(V)(゚¥゚)(V)
更新日: 2011-04-28 (木) 22:07:37
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )<ドリ←バイバレンタイン?ネタ書きました。
ユんボルガールズも出してみたよ~
今回はほのぼのです。
それを差し出すと、彼は怪訝な表情を浮かべた。
バィスは慌てた様子で言葉を付け足す。
「きょ、今日は好きな人に何か渡すっていうから」
「………」
午前の工事も一通り終わり、掘りかけの鉱山のあちらこちらから、ユんボル達が休憩をとるべくわらわらと荒れ果てた砂の上へと集まっている。
白い陽は真上に浮かび、寒々しくも鮮やかな群青色が、空に広がっていた。
「アニキにあげようかなって、かなって」
いかついグラッぷルをもじもじと擦りあわせる。その指先には一輪の小さな桃色の花が添えられている。
「さっき見つけて、その、摘んできて、」
「………………」
ドりルはさてどうしようかといったように辺りを見渡すが、どうやら他のユんボル達は至って
どうにも思わないようで、次々に現場ー大王から支給されたお茶を注ぎ回している。
「…いらん」
「え、」
「必要がない」
黒いノースリーブを着た短髪で活発そうな少女が、くすり、と喉から声を出してその光景を笑う。
「バィスはまた勘違いしてるんだね」
続いて隣に腰を下ろしている、毛先の波打つ長髪をなびかせ、
白い一張羅をはおった少女が、お茶をすすりながら特に面白がる様子も無く呟く。
「ほんとは女の子が男の子に菓子を上げるだけなのにな」
そしてフードを深く被った幼児が、目をぎょろつかせて切り捨てた。
「AHO」
少女達は、愉快そうにまたヤカンを回し始めた。
「あ、アニキ、もらってくれないんですか?」
自分でも泣きそうな声なのが解った。
「…………」
ドりルは、そうだ、と言わんばかりに、眉間にさらに皺を刻む。
「アニキ、」
いつだってこうなのだ。
自分はこんなにも慕いたくて着いていきたくて触れたくて仕方がないというのに、彼はいつも自分を見ることはない。
「ご、ごめんなさい、ごめんなさい」
気が付けば口からボロボロと、ごめんなさい、が溢れた。
「…………………」
嫌われたくない、と思った。
「ごめんなさい、」
花を持った鉄が震える。
なんでもいいから何かを言ってほしいのに、彼は口を閉ざしたままこちらをずうっと睨んでいる。
「アニキ、」
いつだってこうなのだ。
自分はこんなにも慕いたくて着いていきたくて
触れたくて仕方がないというのに、彼はいつも自分を見ることはない。
「ご、ごめんなさい、ごめんなさい」
気が付けば口からボロボロと、ごめんなさい、が溢れた。
「…………………」
嫌われたくない、と思った。
「ごめんなさい、」
花を持った鉄が震える。
なんでもいいから何かを言ってほしいのに、彼は口を閉ざしたままこちらをずうっと睨んでいる。
「アニキ、」
まるで、全部見透かされているようで心地が悪い。
「ごめ、ごめん、アニキごめん、」
ただひたすら謝った。ずっと、訳が解らないが謝っていた。
嫌われたくない気持ちのどこかで、謝ればなんとか受け取ってもらえるのではないか
という気持ちがあるのに気づいて、それがまた卑しくて、自ら嫌悪を感じた。
自分の頬が真っ赤に蒸気して、心臓がどくどくと早く脈打つ。
「…………」
ドりルはひとつため息をつくと、ようやく口を開いた。
「……それを貰えば、茶を飲ませてくれるのか」
「あ、に」
バィスの震えが止まった。
「寄越せ、早く休ませろ」
ドりルは相変わらず不機嫌そうな表情で、花に触れた。
「あ、へ、へい」
バィスの震えが止まった。
「寄越せ、早く休ませろ」
ドりルは相変わらず不機嫌そうな表情で、花に触れた。
「あ、へ、へい」
不意を衝かれた。
震えは止まったが、脈はますます上がるばかりだ。
ドりルに桃色の花を渡すと、彼はそれを荒々しく扱うでもなく、
押し黙った様子で超合金によって構成された指先でそれを器用に持った。
バィスはそんな彼を見て、やはり似合わないな、とぼんやり思った。
その瞬間、なんだか照れ臭いような、嬉しいような、気持ちが流れ出て、止まらなくなった。
「あ、アニキ、ありがとうございます」
「……………」
疎ましげに見られたが、もうあまりどうとも思わなかった。
「可愛いね」
短髪の少女は笑った。
「そうか?」
一体今のやり取りのどこが可愛いものかと、長髪の少女は首を傾げる。
「HOMO」
幼児が呟いた。
あと少しで、昼休みも終わる。
(終)
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・;)<めちゃくちゃミスってすいません…!
バィス視点?だといちいち言い回しをお馬鹿っぽくしなくちゃと気を使ってしまう…バィス可愛いよバィス
あとユんボルガールズが出せて満足です。
スペースありがとうございました!
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