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士農田×ちみっこ弁護士

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 | |                | |      踊/るスピンoff ちみっこ弁護士×士農田。
 | | |> PLAY.      | |
 | |                | |           ∧_∧ ヒトリデコソーリミルヨ
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |

再度、書きなおして挑戦…orz
私、何やってんだろ…?

電子音の海の中を泳ぐような、ふわふわと浮いた足取りで、
我らが王子様が先頭をゆく。
右へ左へ身体を揺らし、時折リズムに乗っているかのようにタタタンと
踵を鳴らしてあっちこっち。
小さな歩幅で、せかせかふらふら歩くその姿は見ていて、どうにも
酩酊を誘う。
それから、一定のタイミングでこちらを振り返り、俺の顔を見て、
そこに存在している事を確かめると安心したような、
意味の分からない緩んだ笑みを浮かべて、また、ふらふらと歩き出す。
それ程一人になるのが怖いのかと思うと、手に負えないほどに甘えたがりの
小さな子供の面倒を見ているような心地になって、少しだけうんざりした。
近頃彼がご執心のゲームに意識の大半を集中させたまま歩く姿に、
俺は「前を向いて歩かないと転びますよ」と注意する。
「うるっさいよぉ。 今、いいとこなんだ」
そう憎憎しげに言い返し、顔を小さな画面に近付けて、背中を丸めて
ふらふらと歩く。
「このラスボスがさぁ、結構手ごわくってねー、
なっかなか倒せないんだよねぇ」
またも振り返り俺の顔を眺め、分かる?という風に小首を傾げた。

俺はいつも通りの無反応。
されども、その俺のいつも通りに満足下さったのか、王子様は
「攻略法は分かってんだよ。 でもさぁ、面倒くさいの。 
攻撃するたびに弱点の属性を変えてくるからさぁ…」とそこまで言った所で、
「あっ!」と大声をあげ、「畜生!! マジかよ?! いいとこまで
いったのに!」と喚いた後、ゲーム機を握っている手を大きく振り回し、
ダン!!と癇癪交じりに地団駄を踏んだ。
どうも、電脳の世界はお気に召さない結果に終わったらしい。
「んだよぉ! 気分悪ぃなぁ!!」
大声で喚き、くしゃくしゃと開いている手で笑える位に
綺麗に整えてある髪の毛を掻き毟った後、俯いたまま数秒静止。
その後、ひょいと顔をあげて、何事もなかったかのように
「ねぇ、今から秋葉行きたい」と強請ってくる。
俺が、隣に立つシ可里予に顔を向ければ、鉄面皮の女は赤い唇を
ピクリとも動かさず首を二度、必要最小限の動きを見せながら振った。
「今から、S工産業の会長と打ち合わせの予定が入ってます。 
すぐ移動せねばならないので、諦めてください」
そう告げれば、眼鏡の奥の目を見る見るうちに不機嫌の形に変えて、
「なぁんだよぉぉ! どうせっ、あのくそじじぃの、くっそみたいな話
長々と聞かされるだけだろぉ? 士農田さんが話聞いといてよぉ!」と、
俺を指差しながら言ってくる。
その思い付きの言葉に、自分で頷きながら、「うん、そうだよ。 
何も僕が行く事ないんだ。 ねぇ、士農田さんだけで行ってきてよ」と
明るい声で言う彼をじっと、黙って見下ろせば、合わせている瞳が、
暫く後にゆらゆらと落ち着くなく揺れ始める。
「所長…」
低い声で呼びかければ、びくりと小さな肩が揺れて、それから、
ぐっと唇を噛むと、「…僕、あのクソジジィとは口利かないから、
士農田さんが全部喋れよ?!!」と怒鳴ると、フン!と鼻息一つ、
くるりと踵を返して、小走りになって一気に前に歩き去ろうとした。
「あ、転んだ」
何の感情も含まない声で、シ可里予が呟く。

確かに、所長は、見事な位器用に、潰れた蛙のような姿で転倒した。
カツカツと高いハイヒールの音を立てて、シ可里予が所長の傍へ寄り、
細腕からは想像もつかないような力でその小柄な身体を引っ張り上げる。
所長は、泣きべそをかきそうな顔で痛みを堪えていたが、
「はーなぁせぇよぉ!」とシ可里予の手を振り払うと、ダン!!とまた、
床に当り散らし、足音荒くビルの外へと出て行った。
その背中を見送るシ可里予の隣に立てば、凍りついた無表情のまま
「所長、拗ねちゃいましたね。 士農田さんが叱るから」と呟く。
「叱る?」
言葉の語尾を上げて、疑問を表すると、「そんなつもりはないよ」と
俺は彼女の言葉を否定した。
「士農田さんの気持ちはともかく、あんな顔して呼びかけられれば
所長じゃなくても身が竦みます。 特に、所長は士農田さんに
叱られるのが一番怖いみたいですからね。 今度所長がおイタをした時は、
士農田さん、是非お仕置きにお尻ペンペンでもしてくださいな。 
そうしたら、何でも言う事を聞いてくれるようになるかもしれませんよ?」
冷静な声で、冗談とも本気ともつかない提案をしてくる彼女に、
俺は「ふむ」と一声零して顎を擦ると、「有意義な案として、
一考させてもらうよ」と冗談と本気の狭間の気持ちで答える。
すると彼女は、奇妙な笑みの形に唇を歪めると「…キヒヒヒ」と
高い声の笑い声を漏らす。
そして、また、さっと鉄面皮を被ると、俺と共に足早に
外に停めてある車の傍で、小石を蹴りながら退屈そうに俺達を待つ
所長の元へと向かった。

その後、所長は宣言どおり、一言もクライアントと口を聞く事はなかった。

S工産業本社ビルを辞してからの車内。
本当にこの男、尻が赤く腫れ上がるまで叩いてやろうかと思いながらも、
その感情を表情に載せることなく所長を見下ろす。
だが、そんな俺の気持ちに一切気付かず、此方を満面の笑みで見上げると
「ねぇ! 僕、ちゃんと我慢したよ?!」とはしゃいだ声で告げてきた。
腹立たしい気持ちは少なからずあるのに、その顔に勝てず、
俺は手を伸ばし、所長の頭を優しく撫でると「よく、できました」と
褒めてやる。
すると嬉しげな顔を見せ、「ね? アキバ行って良い?」と
再度強請ってきた。
俺は、数秒口を噤み、それから「行ってくれ」と運転席に座るシ可里予に
声を掛ける。
バックミラー越しに鋭い視線で俺を睨みながら、
「また、甘やかして」という風に眉を顰めた彼女は、それでも「はい」と、
声だけはいつもの、無機質極まりない耳障りの音で素直に返事を寄越した。

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 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ カキナオスホドノモノカ…?
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
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しかも、番号付けすら間違ってるし…!
逝ってきまつ……orz

  • 萌えた!!!!可愛いです!!!しっかりキャラ表現されてますね・・・・可愛い -- うさぎ? 2012-08-27 (月) 00:46:16

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