始まりの前
更新日: 2011-04-29 (金) 19:16:39
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 富士作品「プライ/ベート・ジムナ/スティック」のカ/ンナ×セ/ラだよ。
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 前振り長い割にエロはすげーアサーリだよ
| | | | \
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 最終話の2年後グライダッテ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「え?セ/ラ、ブレード変えるの?」
「んー。今のやつだとトウが大きすぎてさ。ジャンプにはいいけどステップのとき引っかかる感じ…」
洗い上がりの髪を雑に拭きながら、バスルームから出てきたセ/ラは冷蔵庫を漁る。
最近のお気に入りはペリエなのだろう。緑色の瓶に、薄い唇が重なる。
「変えるなら今のうちだしさ。本格的にシーズンインしたらそれどころじゃねーし」
リビングルームの中央にあるソファに身を沈ませて、セ/ラは大きく息をついた。
無理もない。今日の彼の練習は、はたから見ていてもかなりハードなものだった。
僕とセ/ラは、コネチカットのリンクで振付師にプログラムを組んでもらっている真っ最中だ。
先シーズン、その振付師のFSプロで評判のよかったセ/ラは、今季SPとFSの両方。
僕も、とりあえず今季はFSだけ彼に振付けてもらうことになる。
リンク近くのコンドミニアムを一月、アン/ディーさん、セ/ラ、僕とで借り上げた。
それぞれに部屋はあるけれど、今日はアン/ディーさんが外出していることもあって、
何とはなしに2人でリビングにいる。
「つか…あの鬼ステップ信じらんねー。あれやったあとにあいつもコンビ飛んでみろっつーの…」
「でも、あそこでコンビ入れば、かなり点数上がるよ。よく考えてあるなって僕も感心したもん」
「そうだけどさ」
眉を寄せるセ/ラを横目に、僕は再び机へと向き直った。
そう、セ/ラのプログラムも、僕のプログラムもよく考えられている。それはわかっている。
だから、あとはきっと僕の問題なんだけど――
「なに見てんの?カ/ンナ」
「今季の衣装のデザイン。アン/ディーさんが今日持ってきてくれたんだけど」
「へー。いいじゃん。大人っぽい」
背中越しにセ/ラが机の上に置かれたデザイン画を覗き込んだ。彼の体温と体重が、後ろからじわりと伝わる。
「いいのかな……。曲も衣装も今までと変わっちゃって、なんだかしっくりこない感じだよ」
***
今年の3月。
世界選手権が終わって一週間も経たない頃、アン/ディーさんは言った。
「カ/ンちゃん、今年は路線変えてみようか」
「え?」
「高ちゃんとも相談したんだけどね。今までの能天気っぽい明るいやつだけじゃなくって、
少し重厚な感じの曲調もチャレンジしてみるべきじゃないかって」
……「能天気」って……。ここでいちいち気に障るのは、やっぱり僕がアン/ディーさんを
未だに気に入らないからだけなんだろうか。
「……バカを絵に描いたようなセ/ラは、何故だか暗いのとかも似合うんだけどね。何なんだろうなー…」
練習を終えてロッカールームに戻ってきたばかりのセ/ラを見るなり、アン/ディーさんはそう言って溜息をつく。
「バカってなんだ、アン/ディー!」
「バカだろ。ちゃんと曲の背景勉強しとかないとそのうち点数に響くぞ」
「俺はインスピレーション派なの!」
そのあとは2人の口喧嘩が始まってその場はうやむやになってしまったけど、
アン/ディーさんは本気だったらしい。
曲調、振付、衣装、全てを今シーズンは変えると言い出して、4月には振付師のいる
コネチカットでの合宿まで企画してきた。
***
「今日もアン/ディーさんにめちゃくちゃ言われたし…。『大人の色気がない』、とか
『男っぽさが足りない』って言われたってさ…」
正直きつい。自分でも柄じゃないと思うような曲に、自分の表現や感情を乗せろといわれても、
この短期間でものにできるとは思えない。いや、それだけならいい。
もし、これから先滑り込んでも、今シーズンずっとものにできなかったら――?
「色気? めちゃめちゃあるじゃん」
「そういうことじゃなくて――」
拗ねて横を向いた僕を予想していたように、セ/ラが首を傾けて口づけた。
背後から椅子ごと抱きしめられたまま、舌が差し込まれる。シャツをたくし上げ、セ/ラの手が胸元へと伸びてくる。
「……んっ……」
指先が胸の筋肉の溝をなぞるようにたどり、やがてそれは中央の突起を弄び始めた。
「………っ……ふ―――……」
難度も繰り返された行為。それなのに、今だって熱を持ったセ/ラの物を感じるだけで、躯が疼く。吐息一つで、眩暈がする。
長いキスを終えて、僕達はどちらからともなくソファへと倒れこんだ。
「なぁ、カ/ンナ」
一度きつく抱きしめて、セ/ラは蒼い瞳で僕を覗き込んだ。
「逆で……してみる?」
セ/ラの思いもよらぬ提案に、僕はただ見返すだけが精一杯だった。
「……なに? いきなり……」
「いや…だってさ。今までずっとこんな感じだったけど、変えてみたら、何か変わるかもしんないじゃん?」
ああ、そういうことか…。
「心配してくれてる?」
「心配っつーか……」
僕が、プログラムで上手くいかないから。抱く立場になって、一朝一夕で男らしさや色気が
身につくとも思えないけど、セ/ラなりの愛情であることは確かだった。
「大丈夫。俺慣れてるし。今でも巧いと思うよ」
「―――?」
言うが早いか、セ/ラは慣れた手つきで僕の服を脱がせ、ソファへの真ん中へと座らせる。
額にキスをしながら、僕の立ち上がったそれに、ゆっくりとセ/ラのものと指が重なってきた。
「…あ……」
先端を擦り合わせる。ただそれだけなのに、柔らかな皮膚はあっという間に熱を帯び、
どちらのものともつかない先走りの体液でお互いを濡らした。
セ/ラが手のひらでこねくり回すように先端を刺激してくる。すっかり濡れたそれを握ると、
セ/ラはゆっくりと足の付け根へと導いた。
くちゅ…と湿った音を立てて、僕の先がセ/ラのひだへと触れ―――
「セ/ラ…! ちょっと、ちょっと待って」
なすがままとはいえ、さすがに我に返り、僕はセ/ラの胸を押して止めた。
「え? あ……ごめん……嫌だった?」
「そうじゃないけど…」
あまりの展開の早さに途惑ったのか?
―――違う。なんだろう、このままこの行為を許してはいけない気がした。
慣れている、とセ/ラは言った。
それは僕と別れている間、お互いが荒れていた2年間でのことだと思っていたけれど、もしかしたら。
出会った頃の、10歳のセ/ラの面影がちらつく。
セ/ラは10歳以前の話をほとんどしない。
孤児だったということ。施設で育ったという話。アン/ディーさんと、そしてスケートと出会った話。
それ以上は容易に訊いていいような過去ではない気がして、僕も無意識に遠ざけていたけど…。
アン/ディーさんと出会う前、セ/ラは相当荒れていたと自分で言っていた。
引き取ると言い出すアン/ディーさんを、「奴もイタズラしたい口だったのかと思ったよ」と言うその言葉に、
それまでどんな目に遭ったのかは初めて聞いた少年のときですら、うっすらと想像できた。
「――――カ/ンナ?」
ソファの上で顔を覆ってしまった僕を、セ/ラが覗き込む。僕より泣きそうな表情で。
どうしてそんなに優しいのか。
無言で、僕はセ/ラを抱きしめた。他にどうしていいかわからなかった。
「ねぇ、カ/ンナ。俺、ほんとに平気だよ? カ/ンナとなら俺―――」
「うん…」
黙らせるように僕はセ/ラへと口づける。これ以上、優しい言葉は言わなくていい。
そのまま、セ/ラの薄く色づく胸の突起へと唇を移す。
「あ……」
ゆっくりと輪郭をなぞり舌で押し潰すように刺激すると、セ/ラはびくん、と背中をそらせた。
ソファから膝が落ちそうになるのを、細い腰を自分の腰へとわざと密着させて押しとどめる。
後ろからそっと触れてみるとそこは、意外にもあっさりと僕の指を受け入れた。
指でなぞっては差し入れ、ゆっくり抜き差しをすると、セ/ラはそのたび切ない息を漏らした。
「…いい……、カ/ンナ、すげー…いい…」
ソファに横たえ、セ/ラのものを口に含む。後ろの指は、すでに2本に増えていた。
今ならわかる。セ/ラがいかに僕へ気を配って抱いていたのか。
セ/ラは最初の頃しつこいぐらいに僕へ言葉を求めたけど、あれは、感想を知りたかったのではなく、
僕へ負担がかかってないかが怖かったのだ。
体格も同じくらいの、同じ歳の恋人。それだけに加減がわからなくて、足を支える動作にすら途惑ってしまう。
「…っ…は…ぁ……」
震える睫毛さえ、セ/ラは美しかった。金色に縁取られた蒼い瞳が、霞がかったようにうつろに僕を見つめる。
「入れて……?」
耳元で誘う吐息に、僕が抗えるはずもなく。
右足をソファの背に、左足を僕の肩へとかけ、先端をそっと合わせる。
「…う……」
異物感にずり上がるセ/ラの腰を捉え、ゆっくりと押し進める。
僕のときのように、セ/ラにとってもこれが快感なのかどうかなんて、わからなかった。
ただ、セ/ラを優しく抱いてやりたい。
「……く…っ……」
お互いにじっとりと汗をにじませながら、ようやく最後までたどりついた。
セ/ラが呼吸するたび圧迫してくる感触に、目もくらみそうになる。
寄せていた眉根を少しほどいて、セ/ラは大きく息をついた。
「かた……。日本人ってみんなこんなもん?」
「ごめん――ってのも変か。大丈夫?抜く?」
「へーき。つか、サイコー……」
「セ/ラってば……」
溜息をつきつつも、僕は安堵した。自身をセ/ラの温かな体内に深く埋め込んだまま、セ/ラの肩をそっと抱く。
セ/ラを包んで?セ/ラに包まれて?確かにそれは、抱かれる立場では味わったことのない、不思議な感覚。
愛しさが込み上げる。湧き上がる快楽への衝動とは別の、いや、もしかしたら同じ場所から。
「動くよ、セ/ラ」
僕と出逢う前のセ/ラがどんな子供だったとか。知ろうとは思わない。訊くつもりもない。
ただ、僕と肌を重ねるこの瞬間だけは。
せめて優しく、誰にも傷つけられぬように、ただ抱きしめてやりたかった。
「……あ…っ、カ/ンナ…いいっ…もっと……!」
子供のように、セ/ラがしがみつく。
最初は遠慮がちに動いていた僕も、セ/ラの動きに誘われるうち、腰を強く打ち付けていた。
「セ/ラ…っ」
「―――――っ……!」
何も考えられない。鼓動が早まる。波が押し寄せる。
それは次第に大きなうねりとなり、瞬く間に僕達を飲み込んだ。
白い闇から次第に覚めて、僕はソファに横たわるセ/ラから躯を起こした。
「セ/ラ……寝た? ここで寝る?ベッド行く?」
「んー……」
だるそうに腕を伸ばして、セ/ラが目を瞑ったまま僕の手を取り、口づける。
「すげぇ、よかった…。どうしよ俺、クセになったら」
「………バカ。もう寝な、セ/ラ」
うわ言のように呟くセ/ラの頭を撫でると、手のひらの体温に安心したのかセ/ラは
あっという間に眠りに落ちていった。
まるで子供のような寝顔にかかる金色の髪を、僕は飽きもせずただ撫でていた。
いつか…セ/ラが、僕と出逢う前のことを。
僕達が、はじまる前の話をしたくなったら。
抱きしめられなかったそのときの分まで聞くよ、セ/ラ。
何度でも聞くよ、セ/ラ。僕達のはじまりの前の話を。
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧
| | | | ピッ (・∀・ )
| | | | ◇⊂ ) __
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |
ゴメ…こんなエロならない方がましっつうほどヘボ・・・
単に幸せそうな2人が書きたかっただけっす……
このページのURL: