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野球 監督と秘書で片思い+選手一名

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 | | |> PLAY.       | | 
 | |                | |           ∧_∧ やきうネタ、監徳と秘書で片思い+選朱一名
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )  Tシャツをめぐって起きる何か
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  | 
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |

缶督室でメガネを普段用から練習用に換えつつ、監徳は悩む。
「さすがにこれは、ちょっとなあ……」
彼の前には一枚のTシャツがある、ファンからもらったものだ。
若手が同じようなTシャツをファンからもらっているのを見て“いいなあ”と少しうらやましがったところ、そのファンが作ってくれたのだ。
貰った瞬間はファンの気持ちが嬉しかったし、“俺の人気も、まだまだあるね”などと思ったが、いざ冷静になって見ると……
背中の半分を占めるようプリントされた自分の名前、それにスローガンだけならまだしも『あなたは私を幸せにしてくれる』というようなメッセージ。
それに、ピンクで背番号がプリントされている。
去年までなら、恥ずかしがりながらも着たかも知れない。
しかし、今の立場では、これを着て記者にインタビューされたりするのは監徳としてどうだろう?という気持ちがある。
悩む彼に、秘書が声をかける。
「監徳、どうしたんですか?」
「いやね、このTシャツ。ファンの人が作ってくれたんだけど」
手渡されたTシャツを、秘書はひろげて見た。
「へー、ファンの人が自分でプリントしたんですか? すごいですねー」
のんきとも言えるような秘書の感想に少しだけ呆れ、悩みの元を話す。
「いやまあ、それはいいんだけど、これを着てクラブ家と球状の間を移動すると記者になあ……かといって、一度も着ないままだとファンの人も気ぃ悪いかなと……」
「捨てたと思われても困りますよね」
流石に秘書の顔も真剣になっていた。
「それは、お互いにとって悪いことやね」
ファンサービスの向上を願っている彼に取って、イメージが悪くなるのは避けたいのはもちろん、自分が“いいなあ”と言ったから作ってくれたというファンの気持ちを無駄にしたくなかった。
何とかして、贈られたTシャツはちゃんと扱われているとファンに伝えたい。
ブ□グを利用するという手もあるが、一人だけのファンを特別扱いするわけにもいかない。
答えが出ないまま時間だけが過ぎるかと思われた時、秘書が口を開いた。
「僕がこれを着るっていうのはどうですか?」
確かに名案かも知れない、直接本人が着ていなくてもいつも彼の傍にいる秘書が着ていればファンの目にも入るだろうし捨てられていない事もわかる。

しかし、ファンとしてのメッセージがふんだんに盛り込まれたこのTシャツを直接の部下に着せるのはどうかとも思われた。
「ほんまに、いいんか?嫌やったら断ってもいいんやで」
「いいんです……僕は監徳の事、好きですから」
きっぱりと言い切った秘書の勢いに押され、Tシャツを手渡した。
「じゃあ……」
するすると音を立ててそれまで着ていたシャツを脱ぎ、ファンの作ったTシャツを着る。
着替えた秘書が何かに気付き、ドアの方を振り返った。
「あれ?」
「どうした?」
「いえ、さっきノックにしては中途半端な音が聞こえて……」
「ふーん、何やろうねえ……」
監徳は気にはなったが、Tシャツの件も無事に片付きそうでもあるし監徳が遅れるわけにもいかないので急いで練習に向かった。

監徳はふと、秘書の言葉を思い出した。
『いいんです……僕は監徳の事、好きですから』
──俺の事が、好き?
ファンです、ぐらいの意味だろうと考え直す。
しかし、そうではないような気もしてくる。
そして仮にどちらの意味であっても……悪い気はしなかった。

そんな監徳をよそに、一人の選朱が雑念を振り払うように走り込みを続けていた。
意味深な会話の後、するすると何かを脱ぐ音が聞こえた缶督室。
あのままノックして、中の様子を探ればよかったのかと考える。
しかし、彼が疑った通りの事が行われていたとしたら……
彼は考えた。
もちろんスキャンダルがチ一ム内にあるのは嫌だ、しかしそれ以上にあの秘書が監徳と……
いや、監徳が誰かと……
──俺は、嫉妬しているのか?
自分に取って監徳とは、一体何なのかを問いながら走り続けたのだった。

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 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ すべての感情が微妙すぎたかも
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
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