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GO/SICK 警部×一弥

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                    |  >>112の続き 残り17レス分
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 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  マイナなのに長くてスマソ
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 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ヤリスギダッツーノ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
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元ネタご存じの方がいて嬉しい。>>133共に萌えてくださいハァハァ
なお29レス目から微妙に女×男エロが入るので見たくない方はスルーで

 ホテルの窓の外から、村の喧噪が聞こえる。笑いさざめく少女達の声。物売り達の大きな呼び込みの声。
普段と変わらない日常の光景がそこにあった。いつもなら一弥もその喧噪の中を、迫りつつある夕暮れの
気配に足を速めながら通り抜けて行っただろう。手には、図書館塔の奥にいる少女の為に買った、
甘いお菓子を沢山持って…。
(今度は、何を買っていこうか…。この間の苺のケーキは気に入ってもらえたみたいだったけど…)
「…う……んぐ………っう…」
 ブロワ警部の長く太い性器を小さな口一杯に含みながら、一弥はぼんやりと物思いに耽っていた。
何か他の事でも考えていないと、この状況に耐えられそうになかったからだ。
 一弥の中で欲望を吐き出したブロワ警部は、秘部から性器を引き抜くと、それを口で愛撫する事を
一弥に要求した。当然一弥は拒絶したが、ブロワ警部は
『安心したまえ、さっきちゃんと洗っておいたからきれいだ』
と的外れな主張をし、要求を取り下げる事はしなかった。
『いや、さっき洗ったって、その後僕の肛門に入れてちゃ全然きれいじゃないですよ』
という一弥の尤もな反論も
『君の身体に汚いところなんかない』
などという訳の分からない理由で一切受け入れられず、結局ブロワ警部に押し切られてしまった。
元より、ブロワ警部のどんな要求も、ベッドにくくりつけられた今の一弥には拒む術はなかったのだが。
 後で死ぬほど口を濯ごう、と一弥は心に誓った。

「いいぞ、いいぞ久城くん…もう少し口をすぼめて、舌を先端に絡めて…」
「…う……ぅむ……んん…っ」
「…っ…そうそう、良い子だ…」
 一弥の黒い髪を撫で、続けるように促す。
一弥は早くこの責め苦を終わらせたくて、ただひたすらブロワ警部の言いなりになっていた。
「そのまま続けたまえ」
 一言声をかけると、ブロワ警部は一弥の頭を押さえ付けたまま、ゆっくりと腰を前後に動かし始めた。
「んむーっ!!」
 喉の奥を先端で突かれる苦しさに、一弥がくぐもった悲鳴を上げたが、ブロワ警部は構わずにピッチを上げる。
「久城くん…久城くん…出る、出るぞ!」
「んーっ!!」
 ドクンとブロワ警部の性器が生臭い欲望を一弥の口の中に勢い良くぶち撒けた。
「…う…っ……ぐぅ……」
 ブロワ警部は更に2度・3度と激しく腰を揺すり、白濁の欲望を残らず一弥の口に送り込む。
「う…っうう…うー…っ」
「全部飲みたまえ」
 一弥は吐き気を堪えながら、ねっとりとしたブロワ警部の精液を全て飲み込んだ。
ブロワ警部の性器が口から抜き出されると、一弥はゲホゲホと咳き込んだ。
「ちゃんと、舐めてきれいにしたまえ」
 一弥は促されるままにブロワ警部の性器についた精液を、残らず丁寧に舐め取った。
口の回りを精液で汚し、子犬のようにブロワ警部の性器を舐める一弥。
それを眺めているうちに、またブロワ警部の性器が頭をもたげて来る。

「よしよし、良い子だったな」
 ブロワ警部は一弥の両手を拘束していたネクタイをようやく解いた。一弥はその場でぐったりとくずおれる。
(これで終わって欲しい…)
 だが、また勢いを取り戻しているブロワ警部の性器が、その期待が空しいことを一弥に知らしめていた。
「まだ休むのは早いぞ、一弥」
(やっぱり…)
 腕を引っ張られ、無理矢理身体を起こされる。呼び方が「久城くん」から「一弥」に変わっていることに、
一弥は気づかなかった。
 一弥はベッドの上で四つん這いになるよう強要された。逆らう気力は残っていなかったので、
一弥はブロワ警部の言うとおりにする。
「一弥、入れるぞ…」
 ブロワ警部は後から一弥の腰を掴むと、そのまま一気に奥まで蹂躙した。
「う、あぁぁ…ッ!」
 一度達しているのと、今の口淫で、一弥も身体が敏感になっている。
今度はスムーズにブロワ警部を受け入れ、更にギュッと締めつけた。
一弥の意志に関わりなく、一弥の身体はブロワ警部の陵辱行為に快感を見出しつつあった。
 ブロワ警部は腰を前後に滑らせ、リズミカルに一弥の腰に打ち付け始めた。
「あ、あ、あ、あっ……!」
 ブロワ警部の動きに合わせて一弥の口から嬌声が洩れる。その声には苦痛以外の甘さも僅かに混じり
始めていた。

 先ほど中で出されたものが、ブロワ警部が出入りする度にぐちゅぐちゅといやらしく水音を立て、
ベッドの軋む音と共に一弥の耳を犯す。一弥は懸命に両腕を突っ張らせてブロワ警部の動きに耐えていた。
「一弥、君のここ、ぐちゅぐちゅいってるな…」
 ブロワ警部が、腰を揺らしながら一弥の耳元で囁く。
「何の音か、私に教えてくれないか? ん?」
「わ………分かりません……っ……あ!? あああっ!」
 ブロワ警部は急に腰の動きを速め、一弥を責め立てた。
「秀才の君が、分からないということはないだろう?」
「ひっ…」
「真面目に答えたまえ。さあ、何の音だね?」
「ああ…っ…け、警部の…」
「私の、何だね?」
「せ…精…液…です…うあ…っ…あ、あっ…」
「正解だ…。ご褒美をやらないといけないな」
「あッ!!」
 ブロワ警部が律動を速め、更に一弥を責め立てる。パンパンと肌のぶつかり合う音が一弥の羞恥心を一層煽った。
「ああッ! あ、あ、あぁ…あーッ!」
「ご褒美に、また中で出してやろう」
「も、もう、やだ…っ」
 後から突き上げられながら、一弥はとうとう泣き出してしまった。
腕から力が抜け、上半身がベッドに崩れ落ちる。手が白くなるほどの力でシーツを握りしめ、一弥は嗚咽を漏らした。

「一弥…?」
 ブロワ警部は律動を緩め、不安げに一弥の顔を覗き込む。
「な…泣いているのか…?」
「う…っ…うう~っ!」
 後から後から、一弥の目に涙が浮かんでは頬を滑っていく。子供のようにわんわん泣きじゃくる一弥に、
ブロワ警部は目に見えて狼狽えた。
慌てて一弥の中から抜け出し、一弥を抱きかかえるように起き上がらせる。
「な、泣くな久城くん。わ、悪かった。私が調子に乗りすぎた。謝る。だからもう泣かないでくれ…!」
「う…う~!」
 一弥はしゃくり上げながら、ブロワ警部の胸板をぽかぽかと殴る。
「悪かった、泣かせるつもりはなかったんだ…!」
「ひ、ひどいですよ警部。許しません…ぼくは怒ってるんですよ!?」
「分かった、もうしない。ひどい事はもうしないから…」
「……本当ですか?」
 一弥は上目遣いにじろっとブロワ警部を睨み付けた。するとブロワ警部はなぜか顔を赤らめて一弥の顔
から軽く目をそらす。
「あ~、久城くん。そういう男心をくすぐる仕草はちょっと…」

「何をブツブツ言ってるんですか!?」
「いや、何でもない」
 ブロワ警部は慌てて一弥を抱きしめて誤魔化した。一弥はビクッと肩を震わせたが、ブロワ警部が
それ以上おかしな事をしてくる気配はなかったので、少しずつ身体の力を緩めていった。
ブロワ警部は幼い子供をあやすように、ぽんぽんと一弥の背中を叩いていた。
「…久城くん、落ち着いたかね…?」
「……少し……」
 一弥は鼻水をすすり上げた。
「今更信じてもらえないかもしれないが」
 ブロワ警部は一弥の頬に手をあて、涙の跡をぬぐいながら言った。
「本当に君が好きなんだ、久城くん。妹に渡せないくらいに、君のことが」
「…ぼくの一番大事な人は、あなたの妹のヴィクトリカです」
 一弥はブロワ警部の目をまっすぐ見つめ返して言った。
「警部、あなたじゃない」
「そうか…」
 ブロワ警部は大きく溜息を吐いた。
「…本当は、分かっていたんですよね?」
「それでも、君が欲しかった」
「…ごめんなさい…」
「君の謝る事じゃない」

 ブロワ警部は一弥の髪を撫でながら、
「ところで、それ、どうする?」
「あ…」
 ブロワ警部の視線の先には腹にくっつきそうな程に立ち上がった一弥の性器があった。
一弥が頬を真っ赤に染めて慌てて目を逸らすと、ブロワ警部の猛ったまま性器が視界に入ってきた。
「…一人でも処理出来るだろう? ここのバスルームは鍵がかかるから心配は無用だ。そこでしてきなさ…」
「いいですよ、しても…続き…」
 一弥は俯いたまま、ブロワ警部の言葉を遮った。
 ブロワ警部は大きく目を見開いて一弥をまじまじと見つめる。
「…何を言っているのか分かっているのか、久城くん?」
「はい。どうしたんですか、警部。したくないんですか?」
「いや、もちろんそれは願ったり叶ったりだが…なぜそんな気になったんだ?」
「警部も、辛そうだし…」
 一弥の視線の先に、ビクビクと脈打つブロワ警部の性器がそそり立っていた。
「それだけの理由かね?」
 一弥はコクリと頷いた。
「警部も辛いのに、ぼくの事を気遣ってくれましたよね。警部のそういうところ、嫌いじゃありませんから」
「…いいのか?」
「よくないですけど、いいです」
「言っていることが無茶苦茶だよ、久城くん」
 ブロワ警部は思わず苦笑した。

「その代わり、優しくして下さい。ぼくはこういうの初めてなんですから」
「わ、分かった。ひどいことはしない、優しくする…!」
 ブロワ警部は一弥を思いきり抱きしめると、向かい合わせに膝の上に抱き上げた。柔らかく、いたわるようなキスをして、舌を絡める。今度は一弥もおずおずと舌を動かしてブロワ警部に応えた。一弥の反応が嬉しくて、ブロワ警部は夢中で一弥の口内を堪能する。
 ブロワ警部は一旦キスを解くと一弥の腰を抱え上げ、己の性器の上にそっと降ろした。秘部に性器が触れると、一弥の身体がピクリと反応した。
「いいか…? 久城くん」
 一弥は返事の代わりにブロワ警部の首にぎゅっと縋り付いた。ブロワ警部は抱えた一弥の腰をゆっくりと降ろす。そそり立ったブロワ警部の屹立が、一弥の秘部に呑み込まれて行く。
「う……んん…っ」
 ぞくり、と背筋を駆け上る感覚に一弥の身体が震えた。ブロワ警部の首へ縋り付く手に力がこもる。
 一弥が落ち着くのを見計らって、ブロワ警部は腰の律動を開始した。
「あっ…んん…」
 ブロワ警部は一弥を揺すり上げながらキスをした。一弥のくぐもったあえぎ声にはっきりと甘い響きが混じっていて、ブロワ警部を安堵させた。

「一弥…」
 キスを解いて、大きく突き上げた。
「あ…っ!」
「一弥っ!」
「ああっ!」
 ブロワ警部に名前を呼ばれるたびに、一弥は無意識にブロワ警部を締めつける。
「け、警部…」
「グレヴィール、と呼びたまえ」
「グ…グレヴィールさん…ぼ、ぼく…もう…っ!」
 一弥はガクガクと震えながらブロワ警部にしがみついた。
「一弥…っ!」
 ブロワ警部は最後の突き上げを始めた。
「あっ…あああーッ!」
 激しく揺さぶられながら、一弥が達した。ブロワ警部の引き締まった腹に、一弥の放った飛沫がかかる。
「一弥っ…!」
「う…ああ…っ」
 遅れてブロワ警部が一弥の中に精を放った。一弥はビクビクと痙攣したように身体を跳ねさせながら、
それを身体の奥で受け止め、意識を手放した。

「…何見てるんですか?」
 一弥は目の前のステーキと格闘する手を止め、ブロワ警部を睨んだ。
「いや、別に」
 バスローブ姿の警部は素知らぬ顔で手に持ったワイングラスをくゆらせている。
 ルームサービスで好きなものを頼めと言われたので、嫌がらせで一番高いものを頼んでやったのに、
警部はまるで堪えた様子が無かった。だから金持ちは嫌なんだと一弥はひとりごちた。
 一弥達のいるスイートも、いつでも賓客をもてなせるようにブロワ家が借りている部屋なのだという。
それを聞いて一弥はますます不愉快になった。
 ブロワ警部は実に楽しそうに一弥の食事を眺めている。一弥はその視線が無性に気に入らなかった。
ヴィクトリカがお菓子を貪る様を楽しく眺めてしまう自分と、今の警部の姿が重なったからだ。
「しかし、君は肝が太いな。自分を強姦した男と向かい合わせで食事が出来るんだから」
「………」
 一弥は警部を無視して一心不乱にステーキを食べる。
「…その気の強いところが、また男心をそそるのだ」
 一弥はゴフッとむせた。ブロワ警部がククッと声を上げて笑う。
 食事を終えた頃に時計が鐘を打って時間を知らせ、一弥を現実に呼び戻した。
「あ、忘れてた。寮の門限…」
「心配するな。君が気を失っている間に寮には連絡を入れておいた。君が外出先で気分が悪くなって
倒れたので、偶然通りかかった私が責任持って一晩預かると伝えてある」
「それはご丁寧にどうも…って、ぼくここに泊まるんですか?」
「仕方ないだろう。服だってランドリーに出してしまったし。裸で帰るかね?」
「…そうでした」

 体液で汚れてしまった制服を洗濯に出していたので、一弥は裸にブロワ警部のシャツを羽織っただけの姿だった。
ぶかぶかなシャツを着ている一弥を、警部がこれまたニヤニヤと嬉しそうに眺めている。
(あんなドロドロの制服を見られたら、ここで何があったのかホテルの従業員にはまる分かりだよなあ)
チェックアウトの時、まともに人の顔が見られそうにない、と一弥は溜息を吐いた。
「警部、ぼくはこっちのソファで寝ますから、ベッドは警部が使って下さい」
「何を言っているんだね」
 ブロワ警部は心底不思議そうに言った。
「もちろん君はあのベッドで私と寝るのだよ」
 一弥は顔の筋肉を引きつらせた。
「…何もしない……ですよね…?」
「君、するに決まっているだろう。あれだけで私が満足しているとでも?」
「ちょっ、ちょっと待って下さい!」
「久城くん、私はね…身体から始まる関係もありではないかと思うのだよ」
「はあっ!?」
「私は君を諦めるつもりも、妹に譲るつもりも毛頭ない。君はもう私のものだ」
「ええーっ?」
「さあ、ベッドに行こうか」
 ブロワ警部は嫌がる一弥の肩を強引に抱いて、寝室へと引きずっていく。

「や、約束が違います! ひどいことはしないって…! あ…っ!」
 一弥は再びベッドに押し倒され、あっという間に裸に剥かれてしまった。
「君が嫌がらなければ、それはひどいことではないだろう?」
「っ!?」
「ほら、君の身体は嫌がっていないじゃないか」
「こ、これは生理的な反応で…って警部、やめてください! さ、触らないで…」
「私の良さを君の身体に教えてあげよう。一晩かけて、じっくりとな」
 サイドボードの乳液を、今度は直に一弥の秘部に垂らすと、ブロワ警部はいきなり一弥の中に突き入れた。
「うわ、ま…また入って来る……」
「うん、だいぶ入れやすくなったな。なかなか覚えが早いぞ、一弥」
 性器を根元まで難なく埋め込まれ、一弥が喘ぐ。
「あ、ああ……警部が入ってる……!」
「今度は君も初めてではないからな、もっともっと気持ちよくなれるぞ」
 ブロワ警部は一弥をズンズンと突き上げながら楽しそうに言った。
「やめ…あ、ああッ!」
 一弥は一晩中、ブロワ警部の下で切ない声を上げ続けた。

※この先、女×男エロあり注意

「で、そのままあの男に一晩中陵辱されたと。それが昨日の外泊の真相か」
 図書館塔の迷路階段の一番奥にある植物園。
地面に散らばった書物の真ん中でパイプをくゆらせている陶製の人形のような少女・ヴィクトリカが言った。
「なるほど、それで階段を上るのに難儀していた訳か」
 ヴィクトリカの言葉の意味するところに、一弥は顔を赤らめた。恥ずかしくて死にそうだ。
「ふん。分かってみるとつまらん話だな。混沌(カオス)の欠片どころか砂粒ほどの謎もない。君、実に退屈だよ」
「つ、つまらないって言うなよ! ぼくは大変だったんだから!」
「で、どうだったのだ?」
「な、何が…?」
「もっと気持ちよくなったのかね?」
「な…っ! そ、そりゃあ…ぼくの身体もそういう事に慣れ始めちゃったし、警部も多分結構上手…みたいだから、
途中でもう訳分からなくなって、意識が飛んだりしちゃったけど…。でもそれは生理的な反応で!
って何を言わせるんだよヴィクトリカ!」
「あの男はどうしているのかね?」
 一弥の抗議など意に介さず、ヴィクトリカは話を続ける。

「ああ…なんか勝手に盛り上がってて。週末に泊まりがけでソヴレムに行こうとか言いだしてたよ。
勿論行かないよ! 泊まりがけなんて、何する気なんだか」
「それは君、ナニだろう」
「ヴィクトリカ…」
 身も蓋もない物言いに一弥はガックリと肩を落とした。
「今日も校舎の前で待ち伏せしてるのが見えたから、裏からこっそり出て来たんだ。
ここだとすぐ見つかっちゃうとは思ったけど他に行くところはないし」
 一弥はふっと目を伏せて呟くように言った。
「ごめん、ヴィクトリカ…」
「…何を謝る」
「何だろう。でも、警部にいやらしい事されてる間、ずっと君に謝らなくちゃいけないと思ってたんだ。
ごめんね、ヴィクトリカ…」
「なぜ君が謝る必要があるのだ」
 ヴィクトリカはじろっと一弥を睨み付けた。
「謝るべきは私の方だろう。一応あれでも私の兄だからな。兄の不始末は私にも責任がある」
「ヴィクトリカのせいじゃないよ!」
「なあ、久城…キスをしようか」
「…と、突然なんだよ!?」
「私に謝りたいのなら、キスをしろ。それで君も私も気が済むはずだ」
「……いいの?」
「…早くしたまえ、私の気が変わらないうちに!」
「う、うん。それじゃ…」

 一弥は固く目をつぶったヴィクトリカの肩を掴んで引き寄せた。ヴィクトリカの肩がピクッと震える。
 ヴィクトリカのぷくぷくとしたサクランボのような唇に、一弥がそっと口づけると、甘い砂糖菓子の味がした。
 お菓子の匂いとはまた違う甘い香りも一弥の鼻をくすぐった。胸をギュッと締めつけられるような切ない気持ちが溢れてくる。
 ブロワ警部のキスだって、それなりに気持ちよかった。だが、一弥は自分が求めていたのはこれだと強く感じた。
「……ぅ…?」
 一弥はヴィクトリカの口にそっと舌を差し入れた。驚いたヴィクトリカが目を見開いて一弥を押し退けようとする。
肩にかけられたヴィクトリカの手を捕らえて、自分の首にまわさせると、そのままヴィクトリカの口内を貪った。
一弥にしがみついて、ヴィクトリカも懸命に舌を絡めた。2人の息が上がる。
「はぁ…」
 名残惜しげに一弥が唇を離すと、ヴィクトリカが憤然と一弥を睨み付けていた。
「…気にいらん。何のつもりだこれは」
「えっ!? でも、君がキスしてもいいって」
「…舌を入れてもいいとはいっていないぞ」
「う……いや、でもさあ…」

「そのキスはあの男に教わったのだろう? 実に気にいらん」
「そ、それは…その通りだけど、でも……」
「しかも昨夜あの男の性器を咥えてしゃぶって精液を飲んだ口でキスするとはな」
「………」
 もう一弥は言葉もない。(露骨な言い方はやめてくれ!)と心の中で叫んだ。
 ヴィクトリカの口から際どい単語が発せられると昨日の出来事が生々しく蘇ってきて耐えられなくなる。
「…まあそれはいい。続きをするぞ」
「………続きって…」
「君、私は自分のものを盗られて、黙っているほどお人好しではないぞ」
「えっ?」
「久城…君の後ろの処女はあの男に奪われてしまったが…前の処女は私が貰うぞ」
「は…はああ!?」
「その代わり、私の処女も君にやろう。嬉しいかね?」
 じりじりと迫ってくるヴィクトリカに、一弥は脂汗を垂らして思わず後ずさった。
「ちょ、ちょっと待って! ていうか前の処女って表現おかしくないか!?」
「そんな事はどうでもいい。君、大人しくしたまえ!」
「ちょっ…うああ、ヴィクトリカーッ!!」

 いつまで経っても校舎から久城一弥が出て来ない事に気づいたブロワ警部は、真っ直ぐ図書館塔に向かった。
一弥の行く先など簡単に予想が付いた。急ぎ足で植物園に通じるエレベーターに乗り込む。
「久城くん! 私を放ってこんな所で道草などどういうつもりか…ね…」
 エレベーターを降りたブロワ警部は目の前の光景に息を呑んだ。
 仰向けに伸びている久城一弥の上にヴィクトリカがちょこんと跨り、一心不乱に腰を振っている。
フリルのドレスに隠れて見えないが、部屋に響く粘着質の音とヴィクトリカの上気した頬が、何が起きている
のかを如実に語っていた。
 みるみるうちにブロワ警部は顔を紅潮させ、怒りに肩を震わせて叫んだ。
「く、久城…貴様、よくも私の妹を…っ!!」
「…あの…どう見てもぼくが妹さんに襲われていると思うんですが…」
「黙れ!」
 ドリルを振り回して怒るブロワ警部の姿に、一弥は奇妙な安堵を覚えた。今の警部の方が自然だ。
 もうこのまま昨夜の出来事はキレイサッパリ忘れて貰いたかった。
 ヴィクトリカは逆上するブロワ警部を一瞥すると、一弥の頬に手を当て、息を乱しながら言った。
「久城、これで君は私のものだ。頭にドリルをはやした生き物などに渡したりはしない」
「ヴィクトリカ…」
「あ…あああ! き、貴様よくも私の一弥を!」
「どっちに怒ってるんですか警部」
「ああもう、訳がわからん! …こうなったら、久城くんを満足させた方が久城くんを手に入れる!
これでどうだ!」
「ふ、望むところだ」
「ぼ、ぼく抜きで話を進めるなよ…っうわ、警部…っ! やめて…っ! ヴィクトリカも…!」
「久城、うんと気持ちよくしてやるぞ。あんなドリル男の事など忘れさせてやる」
「久城くん、私が天国へ連れていってやろう」
「も、もうお構いなくーッ!!」
 久城一弥の悲鳴は、植物園にただ空しく響き渡るだけだった。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ ) 初めての801で調子に乗った。今は反省している。
24レス目改行失敗しました。あと2つ目の30→31の間違いです。
お見苦しくて申し訳ない。


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