Top/18-526

野球 若き一番→トレードされた先輩 先輩サイド

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
ナマモノ注意 >>414の先輩サイド 攻っぽい先輩注意

「まだ、帰ってなかったのか。」
駐車場に向かおうとして、気になっていた彼がうろうろしているのを見つけた。
「うわっ!どうしてこんなとこに・・・」
彼は飛び上がらんばかりに驚いていた。やっぱり、何かあると思った。
「元気そうで安心したよ。」
そう、野球に関してはいつも通り、元気が良かった。
「・・・俺も、一緒に野球できて。あのっ!」
だけどこの連戦、どうも彼に、不自然に避けられているような気がした。
「ん?」
急にぎゅうっと抱きついてきた彼を見上げたら、どきっとするような、切羽詰まった目が向けられていた。
ああこれは、と思った次の瞬間には切れ長の目は固く閉じられてしまい、唇がぐっと押しつけられた。
乾いた感触だったのが、不器用な動きが繰り返されるうちに段々、柔らかく吸い付いてきた。
別に押しのけてもいないのに、放すまいとばかりに左肩や顎をきつく掴まれ続けた。
グラウンド上で見せていた落ち着きはどこへやら、舌をがむしゃらに動かす彼の眉間には皺が刻まれていた。
振り払うつもりはなかった。それどころかその懸命さがどうにも、愛しいものに思われてならなかった。
その背に手を回して宥めたい、手を伸ばして長い後ろ髪を撫でたい、その舌に応えたい、という衝動を自覚する。
けれど頭のもう半分はしごく冷静に、彼をよく思っているならば何もするな、と告げていた。

「どうしたの?」
ようやく口を離して目を開けた彼だが、まだ相当興奮しているみたいだ。なるべく穏やかに尋ねる。
「ど、どうって。好きなんスよ、俺は。」
知っていた。だからよそよそしい態度が引っかかった。
「そうか。」
なるほど好意を素直に表現しなくなった代わりに取り乱すのは、本気になったという事か。

「だからあの、また、同じチームでやりたくて。あ、あの。俺じゃ駄目っすか?」
・・・・・・もう、ずっと彼を見ていられる立場じゃない。中途半端に彼を可愛がるわけにはいかない。
「ん。ごめんな。」
それは分かっているのだから、今は彼を落ち着かせることだ。
自分の口を拭い、そして彼の手がまだ肩に乗ったままだったので、そっと握って外させようとした。
長い指が少し、震えていた。ヤンチャで物怖じしない性格だけど、根は繊細な方だと思う。
最後は手を彼の方から放したが、ややあってから顔を紅らめて口元を両手で覆ってしまった。
ユニホームを脱げば本当にまだ若くて、危なっかしくて、心配になる。
「それじゃ、また。」
でも、もう今は彼の隣を守れないのに、変な期待を持たせてはいけない。
彼は呆然とこちらを見ていた。彼の気持ちに応えなかったから、と思うと顔をしかめたくなる。
幸い彼はチームメートに愛されているから、誰かが彼に気を遣ってくれるだろうと考える。
それに野球では彼らしい、溌剌としたプレーができているのだから大丈夫だ、と自分に言い聞かせる。
彼に背を向けた。

潮風の中愛車を飛ばしながら、彼の表情を感触を思い返した。彼に必死に求められて、胸の奥がうずいた。
あの時、彼の放心したような目には俺しか映っていなかったのに、抱きかえす事はしなかった。
誰かが彼のあんな目を見て、そして彼を抱き締めるのだろうか。
かつてのチームメイト達の顔が頭の中で一巡りして、思わず首を横に振る。
もしまだ同じチームにいられたらとか、彼がもう少し大人だったらとか、そういう思考も振り払いたかった。

前を向かなくてはならないのは分かっているけれど、と唇を噛みしめた。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
こんなキャラで本当すいません。


このページを共有:
  • このページをはてなブックマークに追加 このページを含むはてなブックマーク
  • このページをlivedoor クリップに追加 このページを含むlivedoor クリップ
  • このページをYahoo!ブックマークに追加
  • このページを@niftyクリップに追加
  • このページをdel.icio.usに追加
  • このページをGoogleブックマークに追加

このページのURL:

ページ新規作成

新しいページはこちらから投稿できます。

TOP