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アマ野球 都市対抗記念

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                    |  戸氏鯛項がはじまるので、その記念に
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 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  あま屋旧好き~
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 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
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*現在2人(感得もなので3人?)共ぷろに入っています。
*物語自体は2年前のあま時代でつ。
*ひとりは九階の銘酒の九段、もう一人は北の九段にはいりますた。

寮の一室に呼び出された理由はわかっていた。
携帯電話の留守電に、今すぐ来いと年下の男の怒鳴り声が入っていて、小さく笑う。
「…まったく」
子供っぽい、と口の中で呟く。
部屋に入ると予想通り、既にぴりぴりとした緊張感が漂っていた。
「…なんでだよ…」
部屋の主は、隠そうともしない怒りを孕んだ声を出す。まっすぐ怒りをぶつけられた当人は、
あえて鈍いふりをして、苦笑して見せた。
「…なんのこと?」
「っざけんじゃねぇよ!なんで残留なんだ!?お前、自分の状況わかってんのか!」
余裕を装ったことが裏目に出たらしい。
ドアの傍に立っていた細身の男は、怒りを噴出させた部屋の主に胸倉を掴まれ、
安物のベッドに力いっぱい投げ飛ばされた。
ぎしぃっと嫌な音をたてて軋むスプリング。波打つシーツ。
寄せられる眉。
「っ…ぃた、ちょ、暴力、反対」
「お前、わかってんのかよ、お前もう26歳なんだぞ、来年27なんだぞ!?
この機会逃してプロに入れるチャンスあんのかよ、27歳なんてアスリートん中じゃ
若くもなんともないんだぞ!?」
ベッドで腰をさする男に詰め寄るその表情は憤りに歪み、
感情を持て余す子供の表情そのものだった。
(マウンドでも日常でも変わんないな…)

子供のように感情のコントロールが上手くない、と、彼は妙に冷静な頭で思った。
子供のような男は、この世界においていわゆる銀のスプーンをくわえてきた子供だった。
その才能の片鱗は幼い頃から光り、今ではアマ球界NO.1と言われる剛球右腕だ。
今年のドラフトでもいくつもの誘いを受け、彼が選んだのは
球界において盟主と呼ばれるところ。
その才能に相応しい華々しい舞台が用意されただけのこと、と、細身の男は思う。
そしてまた、天才とは程遠いが、堅実に実績を積み上げてきた彼もまた、
同じところから下位のドラフト指名の打診を受けていた。
それはほとんど注目されないほどの下位での打診だったが、
それでも彼にとっては涙が出るほど嬉しかった。
しかし、『彼は自らの意思で』会社を通じてそれを退けた。
それが数日前の話だ。
そのことが、この煌く才能を持つ男の逆鱗に、触れた。
「チャンスだろ、どうして残留なんだよ!お前プロに絶対入るって言ってただろ!
来年以降指名されるって保障なんてねぇんだぞ!」
約束したじゃねぇか、と子供のように詰め寄るその表情は、怒りにも悲しみにも見えた。

練習でくたくたになった夜、ふたりで深夜のドライブに行ったことがあった。
暗い夜の中にひっそりと佇むドーム球場。
都会の真ん中にあるそれは、ふたりにとって憧れの舞台だった。
絶対、都市対抗で勝つ。そしてプロに行く―――。
闇の中のネオン、車の光、音、その中でこだまする誓いの言葉。
そう、あれは誓いだったはずだ。
そして、その切符は用意された。
2枚、用意された。
しかし、それを受け取ったのは、一人だけだった…。

「お前はプロには出せない」
卓越した理論を持つ老将は、彼に向かってそう言った。
わざわざ呼び出された2人きりの監督室。
しばし静寂に包まれた。
彼は、一体何を言われたのか、一瞬理解に苦しんだ。
口をぽかんと開けた姿は、傍から見ればさぞ間抜け面に見えただろう。
「え……、あの、それは、どういう」
「すまない」
いつもの愚痴とぼやきしか吐かないその口から侘びが出たことに、彼は驚く。
ああ、これは命令ではないのだ。
自分は『彼』に必要とされている、ということ。
嬉しかった。
彼の投手としての人生が変わったのが、この老将に出会ってからだ。
打たれないほどの速球も投げられない、バットをへし折るような球威も無い。
何の特徴も無い投手だった彼を、プロに注目されるほどの投手に育てたのはこの老将だった。
これまで彼は、常に2番手、3番手でしかなかったから。
代わりはいくらでもいるような選手でしかなかったから。
だからこそこのチームを勝利に導くために残ってくれと頼むこの老将の言葉が、
プロへの憧れ以上の感動を持って彼の心に刺さった。
プロへ行ってもどうなるかわからない。
通用するのかしないのか、チームから必要とされるのかされないのか。
それなら、必要としてくれる人のために頑張る選択肢が優先されてもいいと彼は思った。
否、明確に「この人のために頑張りたい」と、痛烈に思った。
彼は差し出された華やかな舞台への切符を、自らの手で破り、捨てた。
そのことを、彼は後悔していないし、間違っているとは思っていない。
が、現状を考えると気が重いのは事実だ。
まさか、こんな状況に陥るなんて。

「お前プロにあんなに入りたがってたじゃねーか!なんで今になって残留なんだよ!
どうせ監督になんか言われたんだろ!?ゴネろよ!あの監督、お前に甘かったじゃねーか、
お前がゴネりゃプロにでも何でも行かせてくれるよ!」
一度点いた火はなかなかおさまらない。
しつこくつめよられ、彼もほとほと嫌になってきた。
「…自分の意思だよ。だからお前にとやかく言われる筋合いは無い」
詰め寄る男を押しのけ、立ち上がろうとした途端、彼はふたつの腕で乱暴に押し戻された。
ひどく強い力でうつ伏せに両肩を縫いとめられ、息がつまり力の差に愕然とする。
「いた、ちょ、はなせ」
彼は顔をしかめながら抗議の声をあげたが、視線を上げてびくりと肩を震わせた。
(やばい…キレてる)
遠慮無くベッドに押し付ける力とそれに対抗できない非力さは、
彼らふたりの投球タイプをものの見事に反映していた。
180センチ台の身長から抛られる体重を乗せた剛球と、
170センチ台の身長から抛られる、制球が生命線のサイドスロー。
体重に至っては20キロの差があった。筋肉のつき方すら違う。
「ちょっ…やっ…アッ」
伸ばされた手が乱暴に股間をさぐる。思わず彼は声を上げた。
予想外の行動に、冷静さも吹き飛んだ。
「な…っにやってんだよ…っ、今日はヤだぞ、そういう気分じゃな…ッ」
「声出したらバレるぜ。バレたら俺もお前も完全に道閉ざされるな。確かあったよな、過去そー

いう事件」
「……!」
彼はその言葉に冷水をかけられた気分になった。あわててぎゅっと口を閉じる。
それでも快感は容赦なく襲ってくる。
「…ッ、ぅ、んんんっ…」
するりと太ももを指が滑る。吐息が首筋をくすぐる。汗と整髪料の匂い。
これらは変わる事のない感覚なのに、こんなにも嫌なのは、何故だ?
(かん、とく……)
混沌としていく思考力の隅で、師のことばがいつまでもぐるぐると渦巻いていた。

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 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ エロ割愛
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
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